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中日新聞

 「女子高生はスカート」もう古い ズボン制服 じわり増加 性的偏見なくす効果 活動性、暖かさを重視
(中日新聞 2002/04/13夕刊)

last edited 2002/12/27


 「女子高生はスカート」もう古い ズボン制服 じわり増加 性的偏見なくす効果 活動性、暖かさを重視
2002.04.13 夕刊 1頁 1面 (全1194字) 

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 スカートでも、ズボンでも自由に選んでください−。女子高生の制服に“異変”が起きている。世間ではズボンをはく女性が増えているのに、高校の制服はスカートだけだった。そこに、ズボンも選択できる高校が現れた。生徒の間では依然、スカートが人気だが、ズボン姿が平気になる日も遠くないかもしれない。(社会部・田畑皆彦)

 名古屋市緑区の市立緑高校はこの四月から、女子制服について、上はブレザー、下はスカート、キュロットスカート、ズボンの三つから選べるようにした。スカートは自転車に乗っている時や階段で押さえなければならず、冬場は寒い。私服ではズボンをはく生徒が多いことなどが理由。「できる範囲で選択肢を増やした」と森文代教頭は説明する。

 ●自転車を考慮

 愛知県で先陣を切ったのは女子校の県立豊田東高校。二〇〇一年度から式典を除き、ズボンもはけるようにした。「新しい学校づくりプロジェクト」の一環として制服を見直した結果で、斬新さや活動的なイメージも出したかったという。

 三重県では多気町にある相可高校が自転車通学が多いことなどに配慮して九三年度から採用。山間部の飯南町にある飯南高校も冬場の寒さ対策として認めている。滋賀県でも冬季にズボンがはける県立高校が数校ある。岐阜県は「県立でズボンを採用しているところはないと思う」と県教委。

 採用した理由は主に「動きやすく、暖かい」といったズボンの機能性。だが、一方で「男らしさ」「女らしさ」の垣根をなくそうという「ジェンダーフリー」の視点から意義があるという声も上がっている。

 吉田和子・岐阜大教授(教育実践学)は「ズボンの採用は『女の子はスカートでなくちゃだめ』というジェンダーバイアス(性的偏見)をなくすことになり、とても意味がある。性同一性障害などの性的マイノリティーはどの学校にもいる可能性がある。ズボンがはければ、とても救われる」と話す。

 ●多様性も尊重

 TBS系テレビで三月まで放映された武田鉄矢主演の人気ドラマ「3年B組金八先生」。転校してきた女生徒は長いスカートで登校し、学校に来るとすぐにジャージーに着替える。性同一性障害に悩むこの生徒を他の生徒や学校が理解し、偏見をなくしていく過程を描いた。

 原作・脚本の小山内美江子さんは「性的マイノリティーは決して変ではない。排除するのでなく、一人の人間として受け入れるべき。マイノリティーは性に限らずいっぱいあり、みんなで理解することの大切さを訴えたかった」という。

 現実には、ズボンをはく女子生徒はまだわずかだ。緑高校では今のところ一人だけで、ある新入生は「ズボンは私服だけで十分」と素っ気ない。

 豊田東高校では約七十人がズボンを購入したが、実際にズボン姿で登校するのは十人ほど。村瀬幸司教諭(46)は「生徒が自分で考えて行動する姿勢を育てたかった。だが、まだ周りがみんなスカートだと恥ずかしいんだろう」と分析している。


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