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裁判官:「外部評価」のHPを開設へ 関西の弁護士、学者ら
毎日2003/01/01
(斜字・ハイパーリンクは引用者)
uploaded 2003/01/01
裁判官:「外部評価」のHPを開設へ 関西の弁護士、学者ら
関西の弁護士や法学者らの有志が、裁判官の活動を“採点”するインターネットのホームページ(HP)を開設する。「裁判官の外部評価」については、国の司法制度改革審議会でも実施を求める意見が出たが、制度化の動きは具体化していない。法廷で直に裁判官と接している弁護士から評価を集め、今年2月の実現を目指す。100人以上の弁護士から評価を集め、データがある程度まとまった段階で法律関係者以外の市民への公表も目指す方針。現場の弁護士らがアプローチする「司法制度改革」の一環として注目を集めそうだ。
準備を進めているのは「市民のための裁判所を考える会」(代表、馬場健一・神戸大教授)。
裁判官の外部評価をめぐっては、昨年3月に公表された司法制度改革推進計画で「裁判官人事の客観性、透明性の確保を検討する」との表現にとどまった。また、大阪弁護士会が98年と01年に、会員弁護士を対象に「裁判官評価アンケート」を実施したが、結果は一般には公開されず、希望する裁判官に開示されただけだった。
こうした経緯から、HPでは、趣旨に賛同する弁護士らに自由に評価を書き込んでもらい、より広範で多彩な意見を集約する。既に大阪高裁管内の裁判長クラスの名簿と過去の担当事件など経歴のデータベースは完成している。
同様の外部評価では、昨年4月、東京高裁・地裁の裁判官の経歴や主な担当事件、寸評も加えた「裁判官Who’s Who」(現代人文社)が発刊されている。
準備に携わる阪口徳雄弁護士(大阪弁護士会)は「民事裁判では一方が勝てば他方が負ける。その意味では裁判官の評価は相半ばするはず。それなのに、仮に多くの関係者から批判が集まるとすれば、その裁判官に問題があると考えざるを得ない。1人の裁判官に対し数十人の意見が集まれば、公正な評価になるだろう。もちろん、反論も歓迎だ」と話している。 【野原靖】
◆「裁判官外部評価」HPに掲載が
想定される主な項目◆
▽出身、経歴など
▽主な担当事件
▽似顔絵
▽訴訟内容への評価
(1)「訴訟記録に目を通しているか」
(2)「当事者双方の意見を聞くか」
(3)「強引な訴訟指揮はないか」
など
◇ことば 司法制度改革
利用しやすく迅速な裁判の実現などを目的に99年、首相の諮問機関として「司法制度改革審議会」が設立され、佐藤幸治・京大名誉教授が会長に就任。2年間の審議を経て01年6月、国民から選ばれた「裁判員」が重大刑事裁判を担当▽法律家人口の大幅増▽法科大学院の設置――などの改革を盛り込んだ最終意見書を小泉純一郎首相に提出した。
政府はこれを受け、01年12月、内閣に「司法制度改革推進本部」を設置し、02年3月には「司法制度改革推進計画」を取りまとめた。推進計画は、改革の進行スケジュールを明確にするために、法案提出時期を示したのが特徴。それによると、02年は法律家養成システム改革▽03年は長期審理が問題とされる民事訴訟改革▽04年は裁判員制度のための法案退出――などが予定されている。
◆司法制度改革の現状◆
▽法科大学院(ロースクール)の設置……04年4月に開校を予定。当初約100大学が設置を希望したとされるが、中央教育審議会は専任教員の2割以上を実務家とする答申を出しており、教員の確保がポイント。
▽裁判員制度……法定刑の重い重大事件に、国民から無作為に選ばれた「裁判員」が加わる。職業裁判官と裁判員との構成比が論議のポイント。04年には構成比や、裁判員の参加する事件が決まる。
▽裁判迅速化……民事・刑事の両方で1審判決が2年以内に出るようにするための法的措置を検討。「重要裁判も短期化の圧力にさらされる」との異論もある。03年の法案提出のため意見を募集している。
▽弁護士報酬敗訴者負担……「公平の理念」などの観点から、裁判にかかった弁護士費用は敗訴した方が負担すべきとする考え方。02年11月、司法改革推進本部の「司法アクセス検討会」で本格議論が始まった。
[毎日新聞1月1日] ( 2003-01-01-03:01 )