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updated 2006/02/21


都城市男女共同参画社会づくり条例
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都城北諸合併協議会・合併協定より

協議第39号(第9回協議会提出説明事項)《第9回協議会資料P58〜P64》PDF

男女共同参画事業について(協定項目第23−1号)
男女共同参画事業は、次のとおり取り扱うものとする。
1 男女共同参画基本計画は、都城市の例を基に新市において新たに策定するものとする。
2 男女共同参画社会づくり条例は、都城市の例を基に新市において新たに制定するものとする。

平成16年9月1日提出
都城北諸合併協議会会長 岩橋 辰也
平成 16年9月25 日承認



都城市男女共同参画社会づくり条例〜男女共同参画社会をめざして(パンフレット・8ページ、3.92MB)PDF

条例パンフ

広報都城2004年9月号10ページ PDF
広報都城2004年9月号p.10

広報都城2004年2月号2ページ 4ページ PDF
広報都城04年2月号p.2広報都城04年2月号p.4 (一部)

広報都城2004年1月号2ページPDF

広報都城04年1月号p.2

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都城市男女共同参画社会づくり条例 PDF icon(2003年12月18日可決 2003年12月18日公布 2004年4月1日施行) (下記のリンク・赤字部分は引用者による)

都城市男女共同参画社会づくり条例

目次

前文
第1章 総則(第1条−第14条)
第2章 男女共同参画社会の形成の促進に関する基本的施策(第15条−第24条)
第3章 都城市男女共同参画社会づくり審議会(第25条−第32条)
第4章 雑則(第33条)
附則


もとより、すべての人は個人として尊重されるべき存在である。

本市においても、これまで個人の尊厳及び人権の尊重のため、男女平等の推進その他のさまざまな取組を進めてきたが、その実現を妨げるような性別による固定的な役割分担等を反映した社会通念や慣行などが根強く存在し、なお一層の努力が必要とされている。

本市は、「ウエルネス都城」を都市目標像として掲げ、豊かな自然と人間性、そして先進的都市機能に育まれた活力ある都市づくりを進めているところである。すべての人が、その人権を尊重され、その個性と能力を十分に発揮することができ、かつ、共に責任を担う男女共同参画社会を実現することは、すなわちウエルネス都城の創造につながるものである。

ここに、本市は、男女共同参画社会の実現を最重要課題として位置付け、市民、事業者及び教育に携わる者と協働して、男女共同参画社会を実現することを決意し、この条例を制定する。


第1章 総則


(目的)

第1条 この条例は、男女共同参画社会の形成の促進に当たって、基本理念を定め、市及び市民、事業者、教育に携わる者(以下「市民等」という。)の責務を明らかにするとともに、市の施策の基本となる事項を定めることにより、男女共同参画社会の形成を総合的かつ計画的に推進することを目的とする。


(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 男女共同参画社会 性別又は性的指向(以下「性別等」という。)にかかわらずすべての人(以下「すべての人」という。)の人権が尊重され、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会をいう。

(2) 積極的改善措置 前号に規定する機会に係る男女間の格差を改善するため必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。

(3) 市民 市内に居住又は滞在する者をいう。

(4) 事業者 市内において事業や活動を行う個人及び法人その他の団体をいう。

(5) 教育に携わる者 学校、地域、家庭その他のあらゆる分野において教育活動を行う者をいう。

(6) 性的指向 性的意識の対象が異性、同性又は両性のいずれに向かうのかを示す概念をいう。


(すべての人の人権の尊重)

第3条 男女共同参画社会の形成は、すべての人が、個人としての尊厳が重んぜられること、性別等による差別的取扱いを受けないこと、個人として能力を発揮する機会が確保されることその他の人権が尊重されることを旨として、行われなければならない。


(社会における制度又は慣行についての配慮)

第4条 男女共同参画社会の形成に当たっては、性別による固定的な役割分担等を反映して、社会における制度又は慣行がすべての人の社会における活動の選択に対して及ぼす影響をできる限り中立的なものとするように配慮されなければならない。


(政策等の立案及び決定への参画)

第5条 男女共同参画社会の形成は、すべての人が、社会の対等な構成員として、市における政策又は事業者における方針の立案及び決定に参画する機会が確保されることを旨として、行われなければならない。


(多様な活動へ携わる機会の確保)

第6条 男女共同参画社会の形成に当たっては、性別にかかわらず多様な活動に携わる機会を確保するため、性別による固定的な役割分担等を反映して、職域、地域、家庭その他の分野における活動の主要な責任が性別により偏ることがないように配慮されなければならない。


(性と生殖に関する権利及びそれに基づく健康への配慮)

第7条 男女共同参画社会の形成に当たっては、すべての人が、それぞれの性にかかわる身体的特徴についての理解を深め、妊娠、出産その他の性と生殖に関する事項について自らの意思が尊重されたうえで、生涯にわたり健康な生活を営むことができるように配慮されなければならない。


(教育における配慮)

第8条 男女共同参画社会の形成は、学校、地域、家庭その他のあらゆる分野の教育において、男女共同参画社会の形成の促進が配慮されること、すべての人に生涯にわたる男女共同参画社会に関する教育及び学習の機会が確保されることを旨として、行われなければならない。


(国際理解及び国際協力)

第9条 男女共同参画社会の形成の促進が国際社会における取組と密接な関係を有していること及び本市における国際化の進展を考慮し、男女共同参画社会の形成は、国際理解及び国際協力の下に行われるよう配慮されなければならない。


(市の責務)

第10条 市は、男女共同参画社会の形成の促進を主要な政策として位置付け、第3条から前条までに規定する男女共同参画社会の形成についての基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下同じ。)を総合的に定め、及び実施する責務を負う。

2 市は、男女共同参画社会の形成の促進に当たっては、市民等、国及び他の地方公共団体と連携を図るよう努めなければならない。

3 市は、公衆に表示する情報において、男女共同参画社会の形成の促進を阻害するおそれのある表現を行わないようにしなければならない。

4 市は、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の実施状況について報告書を作成し、これを公表するものとする。


(市民の責務)

第11条 市民は、男女共同参画社会への理解を深めるとともに、職域、学校、地域、家庭その他のあらゆる分野において、基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成に寄与するよう努めなければならない。

2 市民は、市が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策に協力するよう努めなければならない。


(事業者の責務)

第12条 事業者は、男女共同参画社会への理解を深めるとともに、その事業活動において、基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成に寄与するよう努めなければならない。

2 事業者は、市が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策に協力するよう努めなければならない。

3 事業者は、その雇用する者について、性別等による差別的取扱いを行わず、雇用上の均等な機会及び待遇を確保するよう努めなければならない。

4 事業者は、その雇用する者が職業活動と家庭活動その他の活動とが両立できるよう配慮しなければならない。


(教育に携わる者の責務)

第13条 教育に携わる者は、男女共同参画社会への理解を深めるとともに、基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成の促進に配慮した教育を行うよう努めなければならない。

2 教育に携わる者は、市が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策に協力するよう努めなければならない。


(性別等による権利侵害の禁止)

第14条 何人も、職域、学校、地域、家庭その他のあらゆる分野において、性別等による差別的取扱いをしてはならない。

2 何人も、職域、学校、地域、家庭その他のあらゆる分野において、特定の者に対し、その者の意に反する性的な言動により、その者に不利益を与えたり、就業、教育、生活その他の環境を害してはならない。

3 何人も、配偶者その他の親密な関係にある者に対して、身体的又は精神的な苦痛を与える暴力的行為をしてはならない。


第2章 男女共同参画社会の形成の促進に関する基本的施策


(基本計画)

第15条 市長は、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、男女共同参画社会の形成の促進に関する基本的な計画(以下「基本計画」という。)を定めなければならない。

2 市長は、基本計画を定めるに当たっては、第25条に規定する都城市男女共同参画社会づくり審議会に諮問しなければならない。

3 市長は、基本計画を定めたときは、遅滞なくこれを公表しなければならない。

4 前2項の規定は、基本計画の変更について準用する。


(施策を定めるに当たっての配慮等)

第16条 市は、男女共同参画社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策を定め、及び実施するに当たっては、男女共同参画社会の形成に配慮しなければならない。


(情報収集及び調査研究)

第17条 市は、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を定めるに当たって必要な情報の収集及び調査研究を行うものとする。


(政策の立案及び決定への参画の促進)

第18条 市は、市における政策の立案及び決定へのすべての人の参画を促進するため、積極的改善措置を講ずるよう努めるものとする。

2 市は、審議会等における委員を委嘱する場合においては、その委員の男女のいずれか一方が、委員総数の10分の4未満とならないよう努めるものとする。


(市民等への支援)

第19条 市は、市民等が男女共同参画社会の形成の促進に関して行う活動の支援に努めるものとする。


(市民等の理解を深めるための措置)

第20条 市は、男女共同参画社会に関する市民等の理解を深めるため、広報活動等を行うものとする。


(事業者への協力の依頼及び是正の要求)

第21条 市長は、必要があると認めるときは、事業者に対し、男女共同参画社会の形成の促進に関する広報及び調査について、協力を求めることができる。

2 市長は、必要があると認めるときは、市の出資する法人及び補助金、交付金、貸付金等の財政支援を行う事業者に対し、男女共同参画社会の形成の促進への取組に関して報告を求め、適切な措置を講ずるよう是正の要求を行うことができる。


(農林水産業及び商工業の分野における環境の整備)

第22条 市は、本市の男女共同参画社会の形成の促進において、農林水産業及び商工業の分野の重要性を考慮し、国、県その他の関係機関と連携して、当該分野において基本理念が早急に実現できるよう努めるものとする。


(表彰)
第23条 市長は、本市の男女共同参画社会の形成に著しく寄与し、又は積極的な取組を行ったと認められる市民等を表彰するものとする。


(相談及び苦情の処理等)
第24条 市は、本条例に規定する事項について、市民からの相談に応じるとともに、必要に応じて国、県その他の関係機関及び関係団体と連携を図るものとする。

2 市は、市が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策又は男女共同参画社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策についての苦情の処理のために必要な措置及び性別等による差別的取扱いその他の男女共同参画社会の形成を阻害する要因によって人権が侵害された場合において、被害者の救済を図るために必要な措置を講ずるものとする。


第3章 都城市男女共同参画社会づくり審議会


(設置)

第25条 市は、男女共同参画社会の形成の促進に関する重要な事項を調査審議するため、都城市男女共同参画社会づくり審議会(以下「審議会」という。)を置く。


(所掌事務)

第26条 審議会は、次の各号に掲げる事務を行う。

(1) 基本計画に関する事項を処理すること。

(2) 市長の諮問に応じて、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策や重要事項を調査審議し、市長に答申すること。

(3) 必要に応じ、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策や重要事項について、調査審議し、市長に意見を述べること。


(組織)

第27条 審議会は、委員10人以内をもって組織する。

2 委員は、知識経験のある者、市民等のうちから市長が委嘱する。


(任期)

第28条 委員の任期は、2年とする。ただし、再任を妨げない。

2 委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。


(会長及び副会長)

第29条 審議会に会長及び副会長各1人を置き、委員の互選により定める。

2 会長は、会務を総理し、審議会を代表する。

3 副会長は、会長を補佐し、会長に事故あるとき又は会長が欠けたときは、その職務を代理する。


(会議)

第30条 審議会の会議(以下「会議」という。)は、会長が招集し、その議長となる。

2 会議は、委員の過半数が出席しなければ開くことができない。

3 会議の議事は、出席委員の過半数をもって決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。


(関係人の出席)

第31条 審議会は、必要があると認めるときは、関係人の出席を求め、その意見又は説明を聴くことができる。


(庶務)

第32条 審議会の庶務は、企画部において処理する。


第4章 雑 則


(委任)

第33条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し、必要な事項は、別に定める。


附 則

この条例は、平成16年4月1日から施行する。

都城市男女共同参画社会づくり条例 (概要・条文など)


宮崎・都城市

都城市議会

都城市男女共同参画行政のページ

性的少数者についての基礎知識


市川市男女平等基本条例 (抄)

第1章 総則

(基本理念)

第3条 男女平等社会の実現は、市、市民及び事業者が一体となって、次に掲げる社会が構築されることを基本理念として、行われなければならない。

(1)〜 (5) 略

(6) 男女の性別にとどまらず、性同一性障害を有する人等のあらゆる人の人権が尊重される社会

堺市男女平等社会の形成の推進に関する条例 (抄)

第1章 総則

 (基本理念)

第3条 男女平等社会の形成は、次に掲げる事項を基本理念として推進されなければならない。

(1)〜(5) 略

(6) 男女の性別にとどまらず、性同一性障害を有する人、先天的に身体上の性別が不明瞭である人その他のあらゆる人の人権についても配慮されるべきこと。

(7) 略

市議会議事録等

市議会2003年第6回定例会会議録 (2003/12/18)

平成十五年第六回都城市議会定例会議事日程(第七号)
                    十二月十八日(木曜日)…………午前十時開議

 ※ 議案の審議(委員長報告・質疑・討論・採決)

総  務
第 一 略
第 二 議案第一一六号 都城市男女共同参画社会づくり条例の制定について
第 三〜六 略

(中略)

本日の会議に付した事件
日程 第一 議案第一一五号 から、日程 第二二 都北衛生センター管理組合議会議員の補欠選挙 まで

議長(福留一郎君)

◎=開議 十時〇〇分=

 おはようございます。ただいまの出席議員は定足数に達しております。

 これより直ちに本日の会議を開きます。

 本日の会議は、お手元に配付いたしております議事日程第七号によって進めることにいたします。

◎日程第一 議案第一一五号から 日程第六 議案第一四三号まで

 日程第一 議案第一一五号「都城市税条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について」から、日程第六議案第一四三号「工事請負契約の締結について」までの以上六議案を一括議題といたします。

◎総務委員長報告

 本件について、総務委員長の報告を求めます。

総務委員長(西川洋史君)

 (登壇)ただいま一括議題となりました議案第一一五号「都城市税条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について」、議案第一一六号「都城市男女共同参画社会づくり条例の制定について」、議案第一三七号「町の区域の変更について」、議案第一三九号「都城市職員退職手当支給条例等の一部を改正する条例の制定について」、議案第一四二号「工事請負契約の締結について」及び議案第一四三号「工事請負契約の締結について」、総務委員会の審査の概要と結果を御報告申し上げます。

(中略)

 議案第一一六号について申し上げます。御承知のとおり、本市における平成十一年の男女共同参画行動計画の策定、さらに平成十三年の宮崎県との共催で開催したみやざき男女共同参画フェスタ2001の成功を見て、その後、このフェスタを企画運営された方々の中で、男女共同参画社会づくりの気運が高まってまいりました。当局におかれては、条例をできるだけ早い時期に制定するために、男女共同参画社会づくり懇話会へ市長が諮問されるなど準備を進められてまいりました。本年三月の当該懇話会の答申等を受けて、今定例会に上程されたものでございます。この条例案を起草するに当たっては、次の三つの原則に基づきました。

 一つは、当該懇話会の提言を尊重すること。二つ目に、国の基本法や関係法令と十分照らし合わせること。三つ目は、市行政には率先垂範を求め、市民や事業所には努力規定、つまり協力に努めていただくことであります。

 一部委員より「条例制定そのものに反対するものではないが、中身に突っ込み過ぎて身動きがとれなくなる懸念がある。例えば、第二条の定義、第七条の性と生殖に関する権利及びそれに基づく健康への配慮、第二十一条第二項の市が財政支援を行う事業者に対する是正要求などである。また、苦情処理の窓口を行政に置くことにも疑問があり、相談者が納得のいく処理の仕方を検討すべきである、などの理由により継続審査に付して議会内でもう少し時間をかけ、条例案の内容を検討すべきである」との意見がありました。

 採決に当たり、一部委員より「条例案の起草過程においては、広報都城及び市ホームページで市民への周知を図り、さらに幅広く市民の意見・要望を集約されていること」「国の基本法及び関係法令との整合性及び内閣府男女共同参画局への照会など、慎重かつ十分な手続きを踏んでいる」「性別及び性的指向にかかわらず、性的少数者を含めたすべての人の人権を守るということが条例の中心をなしている。憲法上、とりわけ第十三条及び第十四条にうたわれているとおり、すべての人の人権尊重は人類社会が到達した普遍の原理であり、何ら疑問の余地のない条例案である」との賛成討論がありました。

 採決の結果、議案第一一六号は賛成多数で原案を可決すべきものと決定いたしました。

(中略)

 以上で報告を終わります。(降壇)

議長(福留一郎君)

◎質 疑

 総務委員長の報告が終わりましたので、これより質疑に入ります。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 質疑はないようですので、質疑を終結いたします。


◎ 討 論

 これより討論に入ります。

 討論の通告がありますので発言を許します。

 まず、有満忠信議員の発言を許します。

有満忠信君

 (登壇)ただいま議題となっております議案第一一六号「都城市男女共同参画社会づくり条例の制定について」、反対の立場から討論をいたします。

 私は、本条例の重要性にかんがみ、我が郷土都城の将来を案ずるがゆえに、議員になって初めて反対討論を行うものであります。

 本条例については、一般質問並びに質疑でも申し述べましたとおり、私自身日本国憲法の基本的人権、個人の尊重、法のもとの平等等の趣旨からいっても、この条例は大変重要なものであり、適切な条例制定の必要性は十分認識しているつもりであります。しかしながら、このたび提案されたこの条例については、日本古来の伝統文化を否定し、都城市民にとって、また都城市の将来にとっても問題のある納得しがたい内容となっております。

 以下、その一つは、この条例はあくまでも男女共同参画社会づくり条例であって、男女平等の理念で制定されるべきものであると考えます。国の基本法が示すとおり、男女が社会の対等な構成員として互いにその人権を尊重しつつ、責任も分かち合い、性別にかかわりなくみずからの意思により社会の活動に参画する機会が確保され、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同社会の実現を目指して制定されるべきものだと私は思っております。このことを端的に言えば、女性の人権を尊重するとともに、女性の地位を高め、男女が相互に協力をして女性にとっても真に暮らしやすい男女平等の社会をつくっていこうとする趣旨で条例は制定されなければならない、ということだろうと思います。しかるに、この条例では国の基本法で示された男女共同参画社会の定義を逸脱した定義がなされており、すなわち、国の基本法では、男女が社会の対等な構成員として云々といろいろ書いてあります。しかしながら、この条例では、その男女にかえてどういう表現がなされているかというと、性別または性的指向にかかわらずすべての人の人権が尊重され、社会の対等な構成員として云々と、まあ、いろいろ書いてあるわけですが、国と異なった定義が我が都城市の条例では今申し上げましたように定義づけられているわけであります。国の基本法に基づいて、県の条例が今年三月制定されましたけれども、県は全く国と同じ定義をしております。男女共同参画社会を形成するための条例であるはずなのに、なぜ同性愛者等の性的指向にかかわらず、という文言を書き加えたのか、甚だ疑問であります。

 もちろん、同性愛者等の性的少数者の人権の尊重は大事なことであり、その悩み、苦しみは察せられますが、この男女共同参画社会づくり条例とは別の視点でとらえ、日本国憲法や国の法律では人権の尊重が不十分だ、と都城市が判断をするとするならば、別途これらの方々の人権を尊重するために、先般新聞、テレビ等で報道されたとおり、ハンセン病の方々に対する人権無視の事案がありましたが、これに加えて、子供たちやあらゆる障害者、そして痴呆性老人の方々の人権を尊重するために、人権を擁護するための人権擁護条例とでもいいますか、このような条例を、この男女共同参画社会づくり条例とは別個に制定した方が、一般市民には理解しやすいのではないかというふうに私は考えております。その二つは、国の基本法には、家族を構成する男女が相互の協力と社会の支援のもとに、子の、いわゆる子供の養育、家族の介護、その他の家庭生活における活動について家族の一員としての役割を円滑に果たし云々と明記されているが、この今回提出された条例には全く家族、家庭のことが無視されて一つの条文として記述されておりません。家庭は子供の健全育成の視点から考えても大変重要な役割を担っているのに、なぜこのことが条文から抹殺されて記載されなかったのか疑問に思うところであります。

 また、本市の市民憲章、ここにいらっしゃる皆さん、ほとんど暗記していらっしゃると思いますが、その本文の第一項では楽しい家庭をつくりましょうということを定めておりますが、これとの整合性はどうなっているのか。家族に関する条文を削除したことは納得できません。市民は今後、公式行事等において市民憲章は朗読しなくてもいいのか。まあ、極論みたいなことになりますが、そういう思いも抱くものであります。市民憲章と男女共同参画社会づくり条例とは関係がないんだというふうに考えておられるのか。今後ですね、公式行事等で、男女共同参画条例の中で家族−国や県も書いていることをわざわざ抹殺して書かれていないにもかかわらず、市民憲章には楽しい家庭をつくりましょうと、家族が大事ですよと、いうことをうたっているわけであります。これでは市民の方は納得していただけないのではないかというふうに私は考えるものであります。

 三点目は、妊娠、出産についてはみずからの意思が尊重され、とあります。自己決定権があるようにも受け取れる記述がありますが、このことも国の基本法はない都城独自の条文であります。例えば、夫婦間においてみずからの意思、自己決定権があるのか。夫婦の間において妻一人の考え方で妊娠、出産、中絶、こういったものを妻が勝手に決めていいのか。なぜこのような紛らわしい条文を書き入れたのか疑問に思うところであります。まだまだ疑問な点があります。その一つは、市民という定義がありまして、この中に市内に居住する者と滞在する者と。一時的に滞在する者ですね、が市民だというふうにうたわれております。あえて市民という定義をしなくてもいいんじゃないかと思うんですが、この滞在する者ということはどういうことかというと、県外から、同性愛者等も含めて都城市に旅行に来る、流れ込んでくる。そういう人たちも市民だというふうに解釈できるわけであります。こういったこととか、あるいは教育に関すること、事業所に関すること、あるいはこの条例でもって審議会というものができるようになっておりますが、この審議会の権限ですね、等々まだまだたくさんの疑問点があるわけなんですけれども、時間の関係で大きくは以上三つ申し上げたような件がありますので、私自身としては現状のままではこの条例には同意できません。市民にとって適切な条例であれば、市民を代表する議員として男女共同参画の必要性は私自身、十分認識しておりますので、決してそういった立派な条例ができたならば反対する意思は毛頭ございません。もろ手を挙げて賛成するものであります。いわゆる国の基本法に基づく県の男女共同参画推進条例というのができておりますが、県がつくった条例ぐらいのものであるとするならば、先も申しましたようにもろ手を挙げて賛成をするものであります。

 さらに申し上げますと、我々議員、市民を代表する議員に対しても、事前にこの条例について十分な説明がなく突然に議会に議案として提出され、しかも市民に対しては地区ごとの説明会が行われたようですが、少数の市民しか参加がなく、また少数の市民に対してアンケートを取り、聴き取り調査を行っていますが、これをもって十三万市民の代表の市民の意見としてとらえて、この条例を制定されたことについては問題があるというふうに思っております。その証拠に、地域の住民、あるいは私がつき合っているいろんな女性団体の方々のお話をお伺いしますと、この条例について「へー、そのような条例ができるんですか」ということで、条例についてのまだ意識といいますか認識といいますか、それが浸透していない、理解をされていないというのが私は現状ではなかろうかというふうに思います。そのためには、市民の意見を十分にお聞きする時間及び方法ですね。それと議会においても我々議員が検討、審議する時間を十分に取るということが求められているというふうに思います。そんなに急いでこの条例を制定しなければならないのか。これはどういうことかというと、全国的に見れば各地方自治体で条例をつくっているところがたくさんございますが、宮崎県内においては我が都城市が先頭を切ってこの条例をおつくりになっているわけであります。いきなり今議会に議案を提出されて、今議会で採決をするというのではなくて、もう少し時間をかけて市民の声も聞いて、団体の方々の意見、事業所の方々の意見、そういったものも全部聞いて、そして市民にとっても事業所にとっても、よりよい男女共同参画社会の条例をつくっていったほうが市民のためにもなるし、そうすることによって多くの市民の方々、あるいは事業所等の方々も「おお、その条例ならいいわ」ということになるんではないかというふうに私は考えるわけであります。そういうことを申し添えて、私の反対討論を終わります。(降壇)

議長(福留一郎君)

 次に、児玉優一議員の発言を許します。

児玉優一君

 (登壇)ただいま議題となっております議案第一一六号「都城市男女共同参画社会づくり条例の制定について」に賛成の立場から簡潔に討論いたします。

〔拍手をする者あり〕

議長(福留一郎君)

 静粛にしてください。

児玉優一君

 拍手は禁止されておりますのでよろしくお願いします。

 確かにこの条例には具体的過ぎる、あるいは細かな部分に入りすぎているかなと懸念されるような表現も多少は含まれておりますが、私は以下の理由により賛成するものであります。

 まず、一般質問でこの条例が制定されると職場を男女同数にしなければならないのかといった疑問が出されましたが、現実には全くあり得ないことであります。男女平等イコール数が同じと考えるのではなく、それによりお互いの性を正しく認識し、それぞれが持つ特性や感性を認め合いながら生かしていけるならば、むしろそのことで男女の区別なく適材適所が一層進めやすくなり、個人のやる気と能力が平等に評価されることにつながり、男女の比率に関係なく働きがいのある職場づくりが実現できると考えます。また、この条例は市長も説明されているとおり、単にすべての人の人権が尊重され、社会の対等な構成員としているものであり、これにより地域や職場において性的差別を受けることなく、個人としての能力を発揮する機会を確保しようとするものであります。しかし、私はこれまでいろいろと話を聞いていて、どうも性的指向や性的少数者という言葉だけがひとり歩きしているような気がしてなりません。だからこそ、まるで条例が制定されればあたかも都城市が性の解放区や同性愛者の天国になるかのように言われているんだろうと思います。もし、この条例が我が国で都城市だけが制定するものであったり、この条例が制定されれば性的少数者といわれる人たちに助成金を出したり、特別な待遇が受けられるというのであればそういうことも危惧されるかもしれませんが、そういったものは条例のどこを見ても書いてありません。唐突でありますが、私は見た目にも心の性も男性であります。しかし、私たちの周りには、見た目の性と心の性が違う方がたくさんおられます。我々は、生まれてくる時に親を選べないのと同じで、性も選ぶことができません。あえて「不幸にも」、という言葉を使わせていただきますが、見た目の性と心の性が違って生まれたきた方々はもしかしたら不幸と言えるかもしれません。しかし、そういう人たちがいることを、社会や周囲の人に認めてもらえないこと、本当の自分を出せずに毎日悩みながら生活しなければならないこと、このことの方が本当の不幸だと思います。

 今回、議案に対してこのように論議されることは議会としてすばらしいことだと思います。それだけデリケートな問題なのかなと思う反面、それだけ個人によって性に関する認識の違いがあるんだなということも感じました。私たちはこの機会に、もっとこのような方々に正しい目を向けなければならないと思います。もし、我々議員の家族や身内に性的少数者といわれる人がいたら、また違った論議があったかもしれませんが、この条例が全国に先駆けて都城市で制定され、その我が都城市から全国に広がることを望んでおられる方々がたくさんおられると思います。私はぜひ、ウエルネス宣言のまち都城市でこの条例が制定されることを心より望み、討論を終わります。(降壇)

議長(福留一郎君)

 次に、来住一人議員の発言を許します。

来住一人君

 (登壇)ただいま議題となっております議案第一一六号「都城市男女共同参画社会づくり条例について」、日本共産党を代表して賛成の立場から討論いたします。少々長くなりますけどお聞きいただきたいと思います。

 本条例案は、男女共同参画基本法や県の参画推進条例に基づいて、すべての人がその人権を尊重され、その個性と能力を十分に発揮することができる共同参画を実現するため、本条例を制定しようとするものであります。男女同権を定めた日本国憲法が公布されて半世紀が経過しようとしておりますが、女性に対する差別は精神的にも物理的にも今なお大きく残されているのが現状であります。国連女性差別撤廃委員会は本年八月、日本における女子差別撤廃条約の実施状況を審査した結果を最終見解として発表し、差別是正の措置をとるよう勧告をしております。委員会は、パートなど不安定雇用に占める女性の割合が高く、賃金は低いこと、女性が家庭生活と職業の調和が困難な現状に深い懸念を表明し、男女の事実上の機会均等の実現を促進する努力、家族的責任と職業上の責任の両立を可能にする施策を強化するように求めております。また、夫婦同姓制を初め、離婚後の女性の再婚禁止期間、非嫡出子差別など、民法に残っている差別規定を廃止し、法や行政上の措置を条約に沿ったものにすることが求められました。これらの改善は政府に帰するところでありますが、同時にお互いに人権を尊重し合い、真に平等な社会を築こうと理念を明らかにし、自治体として、また市民としての努力目標を定めて進んでいこうと提案しているのが本条例であると思います。

 近年、いわゆる性的少数者に対する正しい認識と理解が進んできましたが、まだまだ偏見と差別は根強く残り、このことが大変な苦しみを与えております。私たちの性を「男」「女」という二つの概念であらわすことのできない人などの性的少数者の方々を含め、明るい共同社会を実現していこうと本条例が呼びかけたのは当然のことだと思います。すべての人という表現の中に、性的少数者も含まれるのだから、あえて性的少数者に結びつく表現はしなくてもよいのではないかという意見があるかもしれませんが、性的少数者に対する偏見が根強く残っている今日の社会のもとでは、すべての人という表現に性的少数者は正確に表現されない。また、すべての人という表現に性的少数者が含まれているとは理解されないと私は思います。

 したがって、本条例の作成に携われた方々は、性的少数者の問題をタブー視せず、むしろ性的少数者の問題の理解が進むよう、性的指向にかかわらずすべての人と表現されたのではないかと私は思います。この性的指向にかかわらずすべての人という規定は、ごく当然で、ごく常識的であると思います。同時に、当然で常識的なこの規定が人権尊重を促進する重要で積極的な意義を持っていると思います。

 本条例は、市民の英知を集めて作成されたというのが一つの特徴であります。条例の性格から、市民の声や思いを結集してつくり上げていくことこそ、共同参画の始まりであると思います。特に男女共同参画推進懇話会は市民二千人を対象にしたアンケートや、各階層、各業種、各分野の二十六のグループに対するインタビューを行い、市民の声を反映させる努力をされております。また、各地区公民館における市民の意見を聴く会の開催、条例案の検討も庁内だけで行うのではなく、庁外の多くの意見を反映させる努力をされております。先ほどの反対討論の中で、突然この条例が出された、ある意味では市議会議員には十分説明がされていなかったというような意味の発言がありました。私は当局を弁護する気は全くありません。ただ、我々議員が全く知らないところでこの条例に賛成するように思われると困りますから明確にしておきますが、今度の条例案ほど多くの資料を当局が準備したものはないわけです。ですから、全く事実と違うということを明確にしておきたいと思うんです。一般質問などを通じて本条例に反対意見がありました。私は条例の提案者ではありませんが、本条例に賛成するものとして、いくつかの反対意見に反論をしておきたいと思います。

 第一に、本条例案が男女共同参画社会の実現を最重要課題として位置づけていることに対し、ほかにも重要課題の事業があるのだから、最重要課題と位置づけるのはおかしいという意見がありました。最重要課題として位置づけている意味が、他の市民生活にかかわるもろもろの事業より優先するという意味ではないことは、行政に対する少しばかりの知識があれば容易に理解できることであります。重要課題として位置づけているのは、男女共同参画社会づくりの重要性からではないでしょうか。国が法律として制定している基本法そのものが最重要課題として位置づけていることからも明確ではないでしょうか。この問題はこれ以上の説明は必要ないと思います。ただ、男女共同参画社会づくりの課題を最重要から単なる重要に格下げすべきという意見が市議会議員の中から出たことに驚きを持ってそれを聞いたのは私だけではないと思います。

 第二に、事業者の責務条項が細かく規定され過ぎていて、事業者にとって窮屈であろうという旨の意見があります。また、県の条例はさらっとしているという意見もあります。市の方の条例はさらっとしていないという、逆に言えばそういう意味です。まず、県の条例と都城市条例案の事業者の責務の条項を見てもらえばすぐわかります。規定している内容はほとんど同じであります。県の条例は、この事業者の責務の項が三項目からなっておりますが、本市の場合は四項目にまとめているものであります。また、県の条例も市の条例と同じように努めなければならない、このように規定をいたしております。事業者の責務の項だけでなく、条例全体に言えることでありますが、努めなければならないという規定に強制力を持たせていないことは、これまた明白であります。したがって、罰則規定もないのであります。もともとこの条例の中心命題は、すべての人権を尊重し合う共同の社会をつくろうというものでありますから、この条例の性格から言って強制すべきでないことは誰が見ても明らかではないかと思うんです。努めなければならないという表現は、本条例に限ったものではありません。福祉のまちづくり条例、個人情報保護条例、情報公開条例など五十八の条例や規則に努めなければならないという規定が入っており、本条例が特別というものではございません。

 第三に、この条例によってひな祭りや端午の節句など、日本の伝統文化もなくなるという意見もありました。これにはまともに反論する気持ちさえ起こりません。そのような条項はどこにもなく、ためにする意見であることがはっきりしております。

 第四に、この条例が性別または性的指向にかかわらず、すべての人、また市内に居住または滞在する者と規定していることによって、都城市が同姓愛者のたまり場になる。だから反対だという旨の発言が今もありました。実は、この問題が賛否の最大の争点になっているわけです。第一に、本条例が性的少数者の人権を特別配慮するものとはなっておらず、すべての市民の人権を尊重しようというものであります。また、性的少数者に対し、特権を与えるものでもなく、さらに衣食住を保障するものでももちろんありません。性的少数者の方々にとって、都城市が住みやすいという物質的条件はどこにもないわけです。性の指向が同性に向くことが民法や刑法に触れるものでも、また、性的退廃の原因になるものでないことは明白であります。すべての国民に与えられている移動の自由、居住地選択の自由はまさに尊重されるべき人権そのものではありませんか。性的少数者の問題の疑問を一つ一つ解き放していっても、依然として自己の考えに固執する原因は、みずからの中にある性的少数者に対する偏見と差別であるのではないでしょうか。これは全国的大問題となった熊本県黒川温泉における元ハンセン病患者の宿泊拒否事件と思想上は何にも変わらないと思います。性的少数者の問題に光が当てられるようになったのは近年のことであり、したがって市民の一部には偏見と差別が残っていると思います。こうした偏見と差別を克服し、すべての人の人権を守る先頭にこそ市議会議員が立つべきだと思います。「世界がもし百人の村だったら」という本を多くの皆さんがお読みになっていると思います。この本の中に書いてあります。「もし世界が百人の村だったら、九十名の方が異性愛者で十名の方が同性愛者です」こう書いてあります。ですから、かなり世界では多くの方が同性愛者だということになります。そして、もう少しこれを御披露しておきたいと思います。こう書いてあります。「いろいろな人がいる。いろいろな人がいるこの村では、あなたと違う人を理解すること、相手をあるがままに受け入れること、そして何よりそういうことを知ることがとても大切です。」このように書いてあります。私はこのとおりだと思います。同性愛者だということを理由に、その団体に対して公共施設の利用を拒否した東京都を訴えた裁判では、一九九七年同性愛者団体の勝訴が確定をいたしました。人権問題の重点目標に性的指向を理由とする差別をなくそうという課題が重点目標に入っております。今年七月には、性同一性障害の性別の取扱いの特例に関する法律も成立いたしております。性的少数者の方々が市議会議員にも当選され、活躍をされているという時代であります。性的少数者の問題の進んでいる方向を正確に見ていこうではありませんか。

 国の基本法に、性の指向にかかわらずという文言が入っていないという意見が今ありました。だから都城市の条例は国の基本法から逸脱しているという解釈でありました。全く違うと思います。今私が申し上げたように、性的少数者に対する見方が大きく今変わりつつあるんだと。そのことを全くそこに目をふさいでいる意見だと思います。

 異論が出されている第五の問題は、第七条の性と生殖に関する権利及びそれに基づく健康への配慮が入っていることによって、中絶が増えるという意見がありました。この性と生殖に関する理念は、妊娠、出産など性と生殖に関する人権が尊重されることによって生涯にわたる健康が保持されるというものであって、その趣旨からいって中絶や出産をやみくもに奨励しているものでないことは当然であります。

 このことも報告しておいた方がいいと思います、いい機会ですから。この条例に賛成する議員は勉強をしていないからだと、こういうことをおっしゃっている議員がおられるそうです。複数の議員から私はそのことをお聞きいたしました。この条例に賛成して、賛成討論までしているこの私は、不勉強議員を通り越して愚か者だということになると思います。愚か者という評価は甘んじてお受けをいたしますけれども、この条例の作成にあたった懇話会の方々や市役所の担当課の職員、最終的にこれを条例案として決定した市長を初め部長の皆さん、こういう方々を何と評価をするんでしょうか。多分私よりも名誉ある評価をされると思うんですけれども。こうした方の思考の中では、自分だけが優秀であって自分だけが正義だ、他の者は愚か者だ、こういうことになると思います。私は一般質問の中で、少数者の人権を守る思想がない人に多数者の人権は守れない、こういうことを発言しましたが、この議員の発言はこのことをそのままあらわしていると私は思います。

 もう一つ報告しましょう。都城の市民からこの条例に対する反対の声は挙がっていないんじゃないかと、そういう声が来ているのかと市の方に聞いたら、市の方はそういうものはございませんと報告がありました。そうしたら皆さん、どういうことが起こったかといえば、ここにもらっていますけれども、今度は福岡県だとかそういうところから市役所の方にファックスが入るようになりました。何て書いてあるか。このとおりですから読み上げます。「ホモやレズの人権をわざわざ条例に入れる必要はありません」と書いてあります。それからこれも大野城市だと。本当に大野城市かどうかわかりませんけれども、大野城市だと。「ホモやレズの人権をわざわざ条例に入れ、同性愛の人権を尊重することは全く愚かな条例です」と書いてあります。つまり、性的少数者の人権を守ってはだめだと書いてあります。こういうことで宮崎県以外の方々からファックスが来るというのは、誰かが指導していなかったらできないでしょう。宮崎県の人だったらまだ、ある意味じゃ宮日新聞さんがいくつかこの問題の賛否がありますよというのが報道されていますから出るかもしれませんが、しかし福岡あたりからこういうのが来るというのは、これは誰かがこういうファックスを送れという指示をしている、指導をしている。内容もほとんど同じということになると思います。このことも皆さん方に御報告をしておきたいと思います。

 一昨日、私あてに世界日報という新聞社から速達の封書が市役所の気付で送られてきました。私が都城市議会の一般質問において、この新聞です。「あきれた男女共同参画条例案、成立すれば同性愛解放区に」というふうに書いてありましたから、私はこのことを批判をいたしました。当然、この新聞社から私に何らかのものが来るだろうということはわかっておりましたから、この手紙が来ましたので、当然私に対する抗議だと思いましたから、私はこの文書を受取拒否をいたしました。もちろん、私ども日本共産党は市民の皆さんからの建設的な御批判は大歓迎であります。家に帰ってみますと、世界日報社からこのような今度は抗議文が私の家のファックスに入っておりました。私はこの抗議に対して、まじめに答える気は全くございません。法的な手段に訴える用意があると書いてあります。御自由にされればいいと思います。ただこの場をお借りして一言だけ申し上げたいのは、この私への抗議文が私以外の市議会議員にファックスされていることであります。同じ日にファックスされている。私個人への抗議文を私以外の議員に送るという非常識なことを平気でやってのけることから、この世界日報社がどんな会社であるか想像がつくではありませんか。こんな非常識なことを平気でやる人たちの論理に惑わされたらだめだと思います。

 同時に、私以外に抗議文を送った目的はおどし以外にないと思います。ここにおられる多くの市会議員の皆さん、そして私の右側におられるのが市長を初め市の幹部です。左側にいらっしゃる方々は教育委員会などの各種委員会の方々であります。世界日報の言葉を借りるなら、あきれた条例案を作成するために大変な努力をされた懇話会の江夏会長もいらっしゃいます。この議場におられる多くの皆さん、また多くの都城の市民の皆さんはこのようなおどしに絶対に屈しないということを世界日報に私は忠告をしておきたいと思います。

 最後に、市民の皆さん方に申し上げたいと思います。憲法に明記されている主権在民や個人の尊重、または法のもとの平等などの普遍の真理は自然発生的に普遍的原則になったものでないことは皆さんも御承知のとおりです。もろもろの抵抗にあって、時には多くの人々の生命さえ犠牲にした国民の運動によって普遍的なものに確立をしていったのであります。この条例は、民主主義を求めた人類の長い長い歴史と犠牲の上に確立した普遍的な原則を共同参画社会の中に花咲かせようというものであります。こうした人間の歴史を正しく前に進めようというときには、必ずといっていいほど抵抗があるものです。本条例が可決されるかどうかは予断を許さない状況です。しかし、どのような結果になろうとも、懇話会の皆さんを初め市民の皆さん方の努力は絶対にむだになることはないと思います。性的少数者の皆さんを初めすべての人々の人権を尊重しようという声は、必ず都城市民の皆さん方の大勢になります。それは、このことこそが真理であるからであります。私ども日本共産党は市民の皆さんと手を携えて、その真理に向かって歩くことをお誓いして討論を終わるものであります。

 ありがとうございました。(降壇)

〔拍手をする者あり〕

議長(福留一郎君)

 静粛に願います。

 次に、内村仁子議員の発言を許します。

内村仁子君

 (登壇)本日は、たくさんの方に傍聴においでいただいております。賛否いろいろな意見があっての傍聴だと思いますが、このように都城市議会で傍聴をしていただくということは、大変にありがたいことだと思っております。市役所の職員の皆さんも仕事の忙しい合間においでいただいております。感謝申し上げます。これからもこの都城市議会におきましても、このような傍聴がたくさんなされて、議会へのいろいろな提言、そして意見がなされますことを希望しております。

 ただいま議題になっております議案第一一六号「都城市男女共同参画社会づくり条例の制定について」、私は反対の立場から討論いたします。

 これまでの議会で賛成討論は数多くしてまいりましたが、反対討論というのは初めてであります。それだけ意義あるものだと思っております。

 私は、この都城市の条例案は七月の広報都城の内容から、他市と異なった特質条例になることを心配して、九月議会でも質問してまいりました。拙速を避け、十三万市民が安全で安心した生活を送り、幸せになる条例を制定してほしいとお願いしてまいりました。しかし、今回提案された条例は、市民の心配、不安どおりの条例となっており、十二月議会でも質問してまいりました。

 答弁では人権問題のみが強調され、この条例は男女共同参画社会づくり条例か人権擁護条例なのか疑いたくなるような論点からの答弁となっております。また、答弁の中では、内閣府では都城市の条例案は整合性があると言われたとの答弁でありましたが、内閣府では市町村の条例についてとやかく言うことはできないということであります。そして、また私は県の条例をつくられた方にも会ってまいりました。その方も市町村の条例についてとやかく言う筋合いではないということでした。私は、決して男女共同参画を否定するものではありません。むしろ、市の職員時代では各部の女性と女性職員の意識の拡大、職域の拡大、そして女性職員の管理職への登用などについて討議し、女性部から市長への皆の思いを提言してまいりました。今では、課長こそおりませんが、女性の課長補佐もでき、そして今まで窓口の事務と予算の執行だけの女性の職員の職務が、担当職の配置、そして二十七年間市役所に勤めながら一回も宮崎への出張もないという苦言のありました先輩達もおられます。しかし、今では出張もなされるようになりました。大変喜ばしい就業実態だと思っております。

 議案第一一六号の条例には、まず本市では男女共同参画社会の実現が最重要課題であると位置づけられております。私の前の議員もこういうことを言ったと言っておられますが、国はこの男女共同参画社会の実現は二十一世紀の最重要課題と位置づけております。今都城市では、この本市が抱えている最重要課題は、合併問題、景気回復、雇用問題、環境、福祉、教育、農林業の推進問題など大変多岐にわたっております。国の基本法には自治体の責務として、この条例は国、県の条例に準じた条例を制定すること、とありますが、本市の条例は国、県の条例から大きく逸脱し、旅行者や通りすがりの滞在者も市民として位置づけ、私のみならずこれから先、どのような人が滞在者として都城市に影響が出てくるのか大変心配しております。問題が起こってからでは遅すぎると思っております。

 また、性的指向として、同性愛者も包含した条例となっております。第二条「定義」第一号には、「男女共同参画社会 性別または性的指向にかかわらずすべての人の人権が尊重され、社会の対等な構成員として、みずからの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ共に責任を担うべき社会をいう」と掲げられております。これが男女共同参画社会づくりの条例に踏み込まれているということは、都城の社会はこれでいいものか、日本古来の文化は壊れないのか、私は大変心配しております。性的指向、同性愛者という文言を十三万市民のための条例になぜ入れなければならないのか、すべての人の人権は国で保障されており、あえて都城市の条例に入れる必要はないと思っております。

 また、第七条「性と生殖に関する権利及びそれに基づく健康への配慮」では、「妊娠、出産その他の性と生殖に関する事項について、みずからの意思が尊重されたうえで、生涯にわたり健康な生活を営むことができるように配慮されなければならない」となっており、答弁ではすべての人の人権を守るため、妊娠、中絶の高さからとありましたが、このような文言は私は都城市の条例に記述すること自体が都城市民への侮辱ではないかと残念でなりません。

 また、教育における配慮、教育に携わる者の責務などが掲げられており、余りにも教育部門へも介入し過ぎていると思います。私どもがいただきましたある新聞記事によりますと、都城の学校で同性愛の先生が、世の中には男性、女性だけでなくもう一つの性がある、と性教育をしておられるということの資料を私どもはいただきました。判断のできる年齢になっていればまだいいんですが、このようなことを教えているということが保護者にとってはどのような気持ちなのか、安心して子供を学校に預けられるのか、私も大変心配しております。

 また、事業者の責務には、均等な雇用はできない、事業者は利益によって生活し雇用もなされている。特に工業、林業、建設業等では、女性の立場として母体保護の上からも私は決して男性と同じ仕事はできないと思っております。

 第二十一条第二項では、補助金、貸付金、交付金を受けた事業者へも適切な措置要求など事業者への大きなプレッシャーを負わせております。今、企業は不景気で大変な苦労をしながらリストラによる失業者も出ており、ハローワーク、職業安定所でありますが、ここには今、職を求める方がたくさん来ておられます。そして、畜産農家への補助金、JA都城、森林組合、製材業、家具関係、福祉施設等補助金が出されております。このような大変な事業者への義務がなされておりますが、雇用のときに雇用機会均等法で平等に雇用に努めなければならないと出ております。これは、義務が課されていることになります。国の基本法では、都道府県へは基本計画の策定は義務づけておりますが、市町村には努力項目となっております。しかし、今回の都城市の条例は、そのほとんどが、しなければならない、と事業者、市民へも義務を負わせる条例となっており、このような観点からもこの条例に反対するものであります。

 この条例は拙速を避け、十三万市民が安全で安心した幸せな生活が送れる条例とするために、これからの時代を担う子供の健全育成の上からも、もっともっと時間をかけ多くの市民が納得する、心豊かな活力ある、男性、女性がお互いそれぞれの尊厳と人格を認め理解し、社会の一員として、また家族の一員として愛情に満ちた子育て、家族介護等それぞれの役割を円滑に果たしつつ、ウエルネス都城の創造に沿った、この静かで肥沃な大地、霧島のふもとに住む私たちの多くの先人たちの偉業により芸術、文化をはぐくんだ元気都市の条例をつくってほしいと、これが私の願いであります。

 これまで同性愛者を保護することが人権を守ることだと答弁されましたが、日本国憲法ではすべての人は法のもとに平等であり、また男女共同参画基本法は、少子高齢化、経済文化の国際化、情報化等の社会変動と、男女の実質平等を達成することを目指して制定されたもので、地方自治体はそれに準じた条例でなければならないはずでありますが、人権という言葉の中で何もかもが隠してしまわれるような本条例には断固として反対するものであります。

 しかし、この条例に反対したからといって、決して人権を無視するものではありません。また、男女共同参画社会推進に反対するものでもありません。

〔傍聴席でざわめきあり〕

 静かにお聞きください。内容に反対しているのであります。宮崎県民であります私たちは、県の男女共同参画推進条例のようなものであれば異議はないとつけ加えておきます。

 今、都城では全国でただ一人、初の医師会会長、女性であります。また、ここにおられる選挙管理委員長も女性であります。これも県内ではたった一人であります。女性の登用がなされており、差別による社会通念や慣行は今少なくなっていると私は考えます。

 以上で、議案第一一六号の反対討論を終わりますが、議員各位の御賛同賜りますよう、これからの都城市の子供たち、時代を担う子供たちのためにもすばらしい条例であってほしいと、もっと時間をかけてほしいと願っております。

 以上で反対討論を終わります。(降壇)

議長(福留一郎君)

 あと討論者が四名残っておりますので、しばらく休憩いたします。

=休憩 十一時 十二分=

=開議 十一時二十三分=

 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、奥野琢美議員の発言を許します。

奥野琢美君

 (登壇)ただいま議題となっております議案第一一六号「都城市男女共同参画社会づくり条例制定について」、原案支持の立場から社会・市民クラブを代表しまして賛成討論を行います。

 論ずるまでもなく、日本国憲法に個人の尊重と法のもとの平等がうたわれて以来、男女平等の社会実現に向けてさまざまな施策があり、今日我が国の豊かな活力ある社会の実現に大きな原動力になってきたことは言うまでもありません。

 しかしながら、いまだ多くの領域において男女間の不平等感が存在していることは確かであります。

 一方、今日の少子高齢化社会の進行など社会経済情勢の急速な変化に対応するためにも、すべての人が性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮できる社会の実現こそ、これからの二十一世紀社会の成否を決定する最重要課題だと認識をいたしております。私は、私たちの身近な生活上の視点で、私の思いをいくらか述べさせていただきます。

 私は、先日の一般質問の中で、女性であるがゆえに現実にさまざまな制約、抑圧、差別、時にはその人の人格まで否定するような人権侵害すら存在する。それゆえに、男女共同参画意識の醸成、女性の就労環境の整備を促進するためにも、この条例の必要性を強く訴えました。ある同僚議員は一般質問の中で、「今女性が働こうと思えば、保育所関係も充実されつつありますし、その環境、下地は十分にできていると思います。今は働きたい女性は働けます。」とそのような現状認識を披露されました。私はそんな生易しいものではないと思います。今現に子育て、家事、仕事のはざまで多くの女性がどのような思いをされているでしょうか。確かに私たちの年代の子育て、仕事両立も大変でした。産前休暇もなければもちろん育児休暇もなし、保育所探しも大変でした。私自身も言うに言われない思いをしてしてきました。でも、今はまた違った意味でさらに大変な状況にあり、女性も男性も大変です。懇話会の江口千賀さんの、「条例案作成にかかわって、いろんな方々との学習、語らいの中で仕事と家庭の両立が女性にとっていかに厳しい現実があるのかよくわかります」との思いを広報都城に掲載されていることを先日も紹介いたしましたが、私はこれまで長い教職にあり、多くの保護者、お母さん方と接する中で、この現実をいやというほど思い知らされてきました。性にかかわりなくその人の個性と能力を十分に発揮できるような社会、誰もが支えあい、責任を分かち合い、喜びも痛みも分かち合えるような社会の実現、それに向けての意識醸成、条件整備をすべての人が望み待ちわびておられるのではないかと思います。

 また、性別、役割分業にこだわる方もおられるでしょう。当然あり得ることだと思います。そうした分業形態が普及し、ノーマルな時代もつい最近まであったわけですから。でも今や経済状況がそれを許さない社会状況になってしまいました。ですから、既婚女性、特に子供を持つ女性が働きやすい環境を整えること、家事、育児に共に責任を分かち合う社会環境を促す男女共同参画社会の方策は、少子高齢化社会に対応するためにも家庭をつくる、結婚をする、家族を守るためにも絶対に必要ではないかと思います。

 この男女共同参画社会づくり条例制定が新たな第一歩が始まる契機になるものと確信をいたしています。条例第六条 多様な活動へ携わる機会の確保、この第六条を行き過ぎではないかと批判される方もおられたようですが、私は将来の社会はそうあるべきだと理解いたしています。実態を踏まえた至極当然かと思います。私のみならず、すべての女性が、いやすべての人がこうした条例制定を待ち望んでおられるのではないかと思います。

 次に、今回論議の焦点となっている一つとして、教育の責務があります。私は、これも私の一般質問の中で、今回の条例制定は男女共同参画社会の実現に向けての意識の醸成、条件整備施策をより確かなものにするための道しるべではないかと思う。そういう意味でも条例第八条「教育における配慮」、第十三条「教育に携わる者の責務」にあるように、教育、とりわけ学校教育の果たす役割は大きいものがあるのではないかと。新しい時代に向けての学校運営を創造する必要性を訴えました。今回、同僚議員の一般質問でも、議会の外でも立ち入った条例ではないか、全面削除が検討されたようであります。私は、私の一般質問で、小さいときからの教育は大事だ、教育現場頑張ってほしい、大人になってから急にそう言われても、そんなエールが送られていることを紹介いたしました。まさに今日、男女共同参画社会の必要性が説かれ、そうした理念、考え等に接して戸惑いを感じておられる高齢者の声を代弁しているように思います。この第八条、第十条の条文にこそ、条例制定の決意、思いがしっかりと込められているのではないかなと、そう思います。教育長は私の問いかけに対して、今回の条例では教育に携わる者への期待が大きいということが込められている。学校教育のみならず社会教育、家庭教育でもこの精神が生かされるよう、その啓発に努めていきたい。教職員の意識啓発、男女共同参画の理解を深めるために、まず研修会を実施し周知に努めていきたいと述べられています。私は、この条文にしろ教育長のお話にしろ、至極当然当たり前だと思っています。市民の皆さんもそのように受け取っておられるかと思います。何で教育にかかわる条文は全面的に削除となるのでしょうか。うがった見方をすれば全面削除を主張される皆さんは、現状の社会状況ですべてよし、問題はないという現状認識に立っておられるのではないかと思わざるを得ません。現に、県、本市の条例制定の県民・市民意識調査結果に見られる傾向は、全国的に比べて高い固定性役割分担意識、あらゆる場合において強い男性優越感、雇用の場において依然として強い男女の不平等感、女性に片寄っている家事や子育てについての役割分担、何らかの暴力を受けた経験のある女性の比率の高いことなど、根強いものがあると指摘がなされています。この条例は、これらの状況をみんなで学習、研修しながらみんなにすべての人にやさしい活力ある社会をつくっていきましょう、そんな趣旨の条例だと私は理解しています。この条例に賛成する議員は先ほど出ました、勉強していない議員だ、こういうお話を私も聞かされました。私もその一人かもしれません。でも私は、この二年間、許されるかぎり学習、研修の機会がありましたら参加させていただきました。多くの研修の場を与えていただいた関係者の皆さん方に感謝しているところであります。私は、今からが本番、この条例をてこにみんなで学習、研修、啓発論議を巻き起こしていくべきではないのかなと思っているところです。

 一般質問でも述べてまいりましたが、人権に例外はない、このことを改めて申し添えまして、県内市町村自治体最初のこの種の条例制定で、いろいろと論議されているようだけれども、ウエルネス都城、さらなる元気都市都城を発信できるようにがんばってほしいという旨の市民の声を紹介しながら、この二年間大変な御尽力をいただいた関係者の皆さん方の思いをしっかりと受けとめたい、そうした思いで議案第一一六号「男女共同参画社会づくり条例について」、原案支持を表明し、私の賛成討論を終わります。(降壇)

議長(福留一郎君)

 次に、下山隆史議員の発言を許します。

下山隆史君

 (登壇)失礼します。議案第一一六号「都城市男女共同参画社会づくり条例の制定について」、賛成の立場から討論いたします。

 この条例につきましては、性別による固定的な役割分担を反映して社会通念や慣行など、まだ一部に存在していると。人権が尊重され性別にかかわりなく個性も能力も十分に発揮することができ、共に責任を負う男女共同参画の社会を実現するために、その実効性を増すために私は平成十三年の十二月議会で条例の提言をさせていただきました。そして、家庭、職場、学校、市が一体となってみんなで都城のまちづくりをやっていきましょうということを訴えました。その中でお願いしたことは、行政がつくるんじゃないと、行政だけでつくってはだめだと。市民の意見を入れる。それが血の通った条例になるということを訴えました。その件については、懇話会をつくられて懇話会の方々が一生懸命いろんな勉強を重ねながら、そしてここに提言をされました。そういう意味では、アンケートも取られ、インタビューもされてかなり市民の意見も数の多い、少ないというのはまた議論のほかですけれども、そういうものについては私は一応その分についてはそこが通ったなと思っております。まだ、これは一体となった取り組みで、こことここだけが男女共同参画を進めていいということではありませんので、事業者への協力も求めるようにということも申し上げました。また、学校でも子供たちの個性がその性別に関係なく伸ばせるように教育委員会としての取り組みもお願いしたいということも申し上げました。

 そういう中で、平成十三年の十二月に申し上げたときに、こんなに議論を呼ぶとは私も思っておりませんでした。逆に、だからそういうものが議論を呼んだということは、皆さんが注目をしていただいたということもあると思います。しかしながら、この中でやはり我々が考えていかないといけないことは、誰もが生まれながらにして持っているその人間らしく生きるための権利、この人権ということの中の大枠の中のこの男女共同参画なんですよね。私はそういうふうに考えております。

 この前、人権週間も終わりましたが、来年の二〇〇四年まで国連十年ということで人権教育が進められております。その中で、先ほどからお話があるように、条例の中に性的指向を理由とする、そういうものを入れたらいかんじゃないかということは言われております。人権には認められいるからいいじゃないかということは言われますが、じゃ人権に認められているから別に入れてもいいじゃないかという議論も出てきます。

 だからそこで、こういう我々の考えというのは、私たちも最近まで同性愛とか、そういうことにはあまり目を向けていませんでした、正直なところ。よくテレビ番組で取り上げられる、そういう方が出られる。いわゆるそれは本当にそれが人権確立されたのかな、ただ笑いの対象で出ているのかな。そういう関係者の方々から聞けば、それを見るたびに心が痛むとおっしゃいます。だから、実際そういうことはまだまだ社会の中では認められておりません。認知されておりません。だから、この我々は都城市民でありますけれども、やはり都城市民でありながら世界市民ということを考えて、大きな観点で私たちは考えていかなければならないと思います。

 日本は一六三九年、家光の時から鎖国が始まりました。一八五四年、日米和親条約まで二百十五年間鎖国をしたという長い歴史があります。だからその中で島国根性というか、そういう感覚がまだ残っているんじゃないかなと私は端々に思います。そういう今、グローバルな世界の中で、もっと広い気持ちで物事を考えていかなければ私たちはいけないんじゃないかと思います。

 それともう一つは、リプロダクティブ・ヘルス/ライツ、いわゆる性と生殖に関する健康の権利、そこが条例の中で問題になっています。これは今出てきたことではありません。一九九四年に国連主催のカイロでの国際人口・開発会議において、リプロダクティブ・ヘルス/ライツが行動計画に盛り込まれております、第七章に。そして翌年、北京での第四回世界会議で、女性の人権として確認されました。そしてさらに二〇〇〇年には、国連本部で開催された女性二〇〇〇年会議において、北京宣言及び行動計画の綱領をさらなる実施が求められました。また同年十二月には国の、いわゆる男女共同参画基本計画ですね、これは。基本法ではありません。基本計画を策定し、これを策定して、生涯を通じた女性の健康支援の項目にリプロダクティブ・ヘルス/ライツの視点を取り入れております。だから、これは今出てきたことではありませんので、そういう女性のための健康に関するこういう条項というのは私は大事じゃないかと思います。別にそこを見て違和感は覚えません。だから、私たちがこういう条例をつくるときに、やはりどういう視点でものを考えるかということが、非常に重点的になってくると思います。先ほどから人権のことが言われておりますけれども、やはり私たちは相手を人間と見なくなった瞬間、実は自分の人間性も失っているということですよね。これが私は一番大きな問題だと思います。今、教育の中でも人権教育が行われております、小学校でも。文部科学省の指定を受けたところもあります。それに準じて都城市でもやっております。ここの小学校の、いわゆる児童の目標とする人権教育の中で目標とされていることは、異なった立場の人を肯定的に理解すると共にそのよさを認め、共に生きていこうとする心情を持つことができる児童となっております。だから、教育の中でそういう差別をしてはいけない、そういうのがうたわれているのが、一歩大人社会に出ると差別はしていないと言いながらも自然とどこかにそれが出てくるのが私たちのやはりそれはおごりじゃないでしょうか。私は、男女共同参画社会づくりというのは、本当みんなが一体になって進める、今先ほどおっしゃいましたように雇用の問題、経済雇用の問題、環境の問題、それから国際問題、いろいろあります。そっちが優先じゃないかとおっしゃいますけれども、結局それを、そういう問題を片づけるためにも、みんなが一体となってこういう問題に対処していかないとなかなか進まないと思います。だからそういう意味で、ぜひこの男女共同参画が都城市で採択されることを私は願っております。

 いろいろ異論はあると思います。論議は大いに尽くされてもいいと思います。だから、それぞれの立場で議論することはいいと思いますので、私は自分の主張を申し上げて討論を終わります。(降壇)

〔拍手をする者あり〕

議長(福留一郎君)

 静粛にしてください。

 次に、黒木優一議員の発言を許します。

黒木優一君

 (登壇)ただいま議題となっております議案第一一六号「都城市男女共同参画社会づくり条例の制定について」について、反対の立場から討論をいたします。

 もとより男女がお互いの特性を理解し尊重しながら力を合わせ、豊かで活力ある社会を築くことは大事なことであり、自然なことであると思います。そういう意味で、男女共同参画の条例をつくること自体には何ら反対をするものではありません。このことは、先日の一般質問の際にも申し上げました。しかし、今回提案されました条例案につきましては、何箇所か疑問を持つところがありますので賛成できかねるところであります。

 その疑問の箇所とは、定義において性的指向にかかわらず、また市民の定義が滞在者を含むとなっていること、基本理念の中で、性と生殖に関する権利がうたってあること等であります。これらにつきましては、九月議会におきましても質問をいたしました。今回の条例案を起草される段階で質問の趣旨を庁内において理解、検討されるものと考えておりました。

 しかし、今回提案された条例案ではそれが見えてきておりません。また、市民説明会をされましたが、そのとき市民の方から出された不安の意見の解消もされていない案になっていると思われます。解釈の仕方によっては、危惧される事態が起きる可能性があるということで、この条例案に対して多くの市民の皆さんが心配されています。条例は大多数の市民が納得するもとで制定されるべきものであり、本条例に対して不安を持つ市民がいらっしゃる限り、そのような方々の意見を尊重するためにも私は今回の案には賛成できません。議員各位の御理解をお願いし討論を終わります。(降壇)

議長(福留一郎君)

 次に、本郷貞雄議員の発言を許します。

本郷貞雄君

 (登壇)ただいま議題となっております議案第一一六号「都城市男女共同参画社会づくり条例の制定について」、私は賛成する立場から討論を行います。

 本条例の考え方は、二十一世紀のあるべき社会をつくるために欠かすことのできない課題である男女共同参画社会を実現しようと、本市として最重要、最大限の努力をしていきたいとする決意を含んでいるものであります。国が基本法を定めて以来、自覚的な地方自治体が多く相次いで条例を定めているものであり、本市もこの条例に沿って総合的、計画的に施策を進めていこうとするものでありまして、男性と女性が対等に社会をつくっていくこと、この課題にこたえようとする極めて時宜を得て上程をされたものと理解をいたします。

 私は三つの視点で賛意を申し上げたい。

 一つ、市民の中の社会的少数者ということについてであります。議会人としてのこれまでの私が市民の声を伝える議会での経験、質疑応答から申し述べてみたいわけであります。

 私のささやかな七年弱の議会の論議を振り返ってみますと、この条例を制定された責任者であります市長は、これまでこういった社会的少数者に関することについて、しっかりした系譜をたどりながら共に市民として支え合う社会をつくろうとする考え方が確認できることであります。少数者である市民の存在とは何か。るる論議がありますように、性別または性的指向にかかわらず云々の表現であります。

 五年前、小・中学校における下肢障害により車いすを使用しなければならない児童のことをお尋ねをいたしました。小学校低学年の子供が、なぜ階段をはって上がり下りする状況が放置されているのか。車いす児童の学校介助のあり方について教育委員会と市長の踏み込んだ見解を求めたものでありました。私は、人権のありようということで申し上げたわけであります。当局は、学校におけるバリアフリーに努力することを表明され、学校介助員等制度の新設と共に、エレベーターはトイレ、お手洗いと同じ位置づけになり、設置することは当たり前の流れとなってきました。

 極めて少数の方たち、ハンセン病の方たちへの対応であります。四十年以上も前、国の施策によって全国で強制的にふるさとを追われ、各地で生涯隔離をされたわけであります。二年前、本市としての対応をただしました私の質問に対して、市長は偏見を除去することの重要性で決意を述べられたあと、首長としてはただ一人県外の施設に出向かれ、納骨堂に花を手向けつつ、当市出身の亡くなられた方たちと生存をされている二名の方を見舞われました。長い期間の苦しい生活の労をいたわり、ふるさとを思う望郷の念を受けとめ、変わるりつつも発展する当市の姿を伝えられ、市民の代表として心情のこもったねぎらいをされたと聞いております。

 昨年十二月と去る九月、いまだ社会の理解が十分と言えない心の病を持つ人たちの社会復帰についてお尋ねをいたしました。心の病を持つ人が精神障害者保健福祉手帳の交付を受け、自立に向けた意思表示をする人はいまだ少数であります。このたびの精神障害者の社会復帰を目的とした福祉施設は、残念ながら地元市民の理解をいただけぬまま、昨年市長が断念を表明されたものでありました。しかしこの間、当該地域の住民との対話で、社会の偏見や差別に苦しむ障害を持つ当事者の願望に立って理解を得ようとされた、全身全霊の努力は次の折、必ず住民の正しい理解を得ることにつながってくるものと確信をいたします。

 私が申し上げたいことは、この六年間、私のお尋ねした社会的少数者の存在について、市長は市民に存在する事実を目の前にしたとき、誠心誠意、行政執行者として真摯な言動をとられた系譜を持つということであります。

 二つ目の視点であります。このたびの条例は、極めて堅実で手がたい手法で手順を踏み、国、県との整合性が極めて高いものと理解をいたします。るる説明をされておりますように、行動計画の制定、みやざき男女共同参画フェスタ2001in都城の開催、そしてこの成功をもたらした十の分科会での市民生活の実態把握と見えてきた事実のありようであります。懇話会発足後の委員の方々の努力と合わせて、二千人の市民の意識をしっかり調査しよう、そしてたくさんのグループのインタビューで把握された社会的少数者の存在と苦しい思い、地域社会の一員として正当に暮らしたいとする願いをつかまれたことであります。

 これらの過程で、懇話会の答申で明らかにされたことがらを当事者の思いを最大限条例に取り込もうとされたものであり、かつその後の作業において、この内容が憂慮することの何ものもないということが国、県及び法曹の立場からも大筋として表明されていることを当局答弁で確認をいたしております。当事者の思いとは、一般質問の五日目、同僚議員の質問に対する所管部長の答弁で聞いておりまして、私は涙を禁じ得ませんでした。いわばしっかりと極めて正当な手順を踏み、少数者である市民当事者の願いを根底に認識しつつ、我が地域社会のあるべき姿を示したものと理解をいたしております。

 三つ目であります。私たちは、偏見や差別をなくしていくために、最大限の決意をしなければならない、そういった時代の今に生きていることの視点であります。最大限の決意とは、市民が誰もがお互いに相手を認め合い、人格と個性を尊重しあう、共に生きる社会をつくっていく責任を果たそうということであります。今議会のこの条例でいくつか論議になっておりますことは、いわば社会が与えている不快感を軽減し、社会参加への妨げをしない。また、地域社会が今まで声としてとらえてこなかったことに社会的な認知をする、そういったことを明快に示したものと私はとらえております。

 その意味で、条例全文を妥当と考え、歓迎するものであります。

 以上、三つの視点で賛成することを申し上げました。社会的少数者が社会のあらゆる活動に人間として参加する、市民として対等の立場を持つ、人権を認め合って参画できる社会をつくることは、行政のみならず議会と事業者、教育に携わる者、そして市民が等しく主体的に自覚することから始まると考えます。議員各位のさらなる御理解と御賛同をお願いいたしまして、私の討論を終わります。(降壇)

〔拍手をする者あり〕

議長(福留一郎君)

 静粛にお願いします。

 以上で通告による討論は終わりました。

 ほかに討論はありませんか。

 徳留八郎議員。

徳留八郎君

 (登壇)議会は言論の府でございます。私はこれだけ市民が賛否両論分かれる条例が通って、果たして市民大多数が本当に幸せになるんだろうかということを疑問に思います。ですから、議案第一一六号「都城市男女共同参画社会づくり条例の制定について」に対しまして、全市民にとりこんなにも重大な内容であることを市民全体に理解が得られないようなものを、早急に議会が決着をつけなければならない理由はないと私は思います。

 そもそも条例は市民の大多数の最大限の同意が得られるよう、時間をかけて内容をよく一言一目吟味いたして、国、県の方針に沿ってよく見極めて審議する必要があると思い、継続審査も主張いたしましたが、今ここにきて原案のとおりの採決となりますと、内容に不備な点が多々ある。例えば、滞在者の人も認めることなどのために、後日議会が決めた、議会が決めたと言われるので、是非、是は是、非は非と決意し、反対の立場で討論せざるを得ないことは、選挙で議席を与えられた私ども議員各位にとりまして当然のことでございます。

 現在は、男女平等雇用機会均等法やDV防止法、母子及び寡婦福祉法など、あらゆる場面で女性も保護され、また社会進出していることは大変すばらしいことで、よりよい社会建設のためにも必要なことと思い、私もそれは大賛成でございます。しかし、今回のこの条例は大多数の市民、男女を問わず各分野におきまして、あるいは束縛を受け良識が侵害されるようなことも随所に入っているために、自由経済競争、子孫繁栄を願う良識派の市民にも混乱を招くんではないかと考えられるし、市民大多数ははかり知れない苦痛も覚えるんではないか。一方、事業主、学校、地域、家庭などあらゆる分野で不都合な場面も生じるんじゃないかという危惧もいたしております。後日、もっと国、県に倣い、常識が通るような条例の代案を待ちます。市民大多数の同意、コンセンサスが得られるような、そういう条例を私どもは望んでいるわけでございます。

 どうか、議員各位の良識ある信念でもって、採決に臨んでいただきますことを希望いたしまして反対討論を終わります。(降壇)

 ほかに討論はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 討論はないようですので、討論を終結いたします。

◎採 決

 これより議案第一一五号から議案第一四三号までの、以上六議案について採決を行います。

 本件のうち、議案第一一六号「都城市男女共同参画社会づくり条例の制定について」につきましては、反対の意見が出ておりますので、先に起立により採決を行います。

 本件は委員長報告のとおり原案を可決することに賛成の議員の起立を求めます。

〔賛成者起立〕

 起立多数。

 よって、議案第一一六号は原案を可決いたしました。

〔拍手をする者あり〕

(後略)

市議会2003年第4回定例会会議録 (2003/09/10)

平成15年 第4回定例会 (第4号 9月10日)

(前略)


○議 長(福留一郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 次に、松永義春議員の発言を許します。


○(松永義春君) (登壇)私は、男女共同参画推進条例制定に向けての状況等について質問通告をいたしておりますから、今から質問してまいります。

 日本では一九八〇年代までの女性の地位向上への取り組みは、女は損だという発想を含んでいましたが、一九七五(昭和五十)年の国際婦人年を契機として、世界的な潮流として男女平等の考え方が主流となり、一九八〇(昭和五十五)年に女子差別撤廃条約に署名、そして一九八五年にこの条約を批准、一九九二(平成四)年には育児休業法が施行、一九九七(平成九)年には男女雇用機会均等法を改正、二〇〇一(平成十三)年には配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律、いわゆるDV防止法が公布施行される中で、女性の地位向上から男女共同参画を実現するために一九九七(平成九)年、男女共同参画審議会が設置され、一九九九(平成十一)年に男女共同参画社会基本法が公布施行されています。

 この男女共同参画社会基本法には、男女共同参画社会をつくるための基本理念、国・地方自治体・国民が行うべき責務、理念を具体化するため施策の基本事項を定めています。また、その前文では男女が互いにその人権を尊重しつつ責任を分かち合い、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮する男女共同参画の実現が二十一世紀の我が国社会を決定する最重要課題であると述べています。

 現在、各自治体でも男女共同参画推進条例等が制定されつつあり、全国では平成十五年四月一日現在で、この条例を制定している自治体は百七団体であると言われています。宮崎県でも平成十五年三月に宮崎県男女共同参画推進条例を制定し、男女共同参画社会実現に取り組んでおられるところであります。本市でも、社会の変化に対応し豊かな活力ある社会づくりを行っていくためにも、性別等にかかわりなく個人の人権が尊重され、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会づくりを進めていくことが緊急な課題となっているとして、その重要性を訴えられています。

 また、基本法は主な理念や取り組みの方向性などをうたったものであり、都城市の地域性や特色を踏まえた具体的な施策を実施していくためには、都城市独自の総合的・計画的な取り組みの指針となる市の条例が必要であると条例制定の必要性を強く述べられています。基本法が自治体に求めているのは、

 一、基本理念にのっとり、国の施策に準じた施策及びその区域の特性に応じた施策を策定し実施する責任。

 二、都道府県に男女共同参画を策定する義務、市町村に計画策定の努力義務。

 三、男女共同参画社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策等を策定、実施するに当たって男女共同参画社会の形成に配慮すること。

 四、広報活動等を通じて基本理念に関する国民の理解を深めるような適切な措置を講ずること。

 などがあり、具体的な施策等の内容は自治体に任せてあります。本市でも平成十五年十二月議会に条例案が提案される予定であり、それに向けて現在取り組まれていることと思いますので、以下お尋ねいたします。

 一、条例制定に向けての今までの取り組み状況と今後のスケジュールについてお尋ねいたします。

 二、現在までの市民の参加状況と市民の意見内容等の集約状況についてお尋ねいたします。そして、その意見等の反映はどういう方法でされているのか、お尋ねいたします。

 三、条例制定で取り組むべき本市の特徴、課題は何かお尋ねいたします。

 以上で、壇上からの質問を終わります。(降壇)


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) (登壇)おはようございます。松永議員の質問にお答えいたしたいと思いますが、まず初めに、昨日の山田議員に対する答弁の中で、市町村合併にかかわる北諸地域任意合併協議会が設置された時期を昨年の一月ということでお答えしましたけれども、今年の一月の誤りでございましたので訂正してお詫び申し上げたいと思います。

 さて、松永議員の男女共同参画社会に関する御質問にお答えしたいと思いますが、たくさんの御質問をいただいておりますので、漏れた場合はお知らせいただきたいと思います。

 まず、本市の男女共同参画社会の形成にかかわる条例の制定についての取り組み状況と今後のスケジュールについてでございます。男女共同参画社会の背景につきましては、今先ほど議員の方でるる述べていただきましたとおりでございまして、そういう流れの中で男女共同参画社会の形成に係る条例の制定につきましては平成十三年度の十二月議会におきまして条例制定についての御質問にお答えする中で、市長が、なるだけ早く制定したいという答弁を申し上げております。これを受けまして平成十四年度に有識者、団体の代表、公募者など、市民十五名からなります都城市男女共同参画推進懇話会を設置いたして、本市の男女共同参画社会形成に係る現状や課題等について調査研究を行っていただきました。その結果をもとに、今年三月に都城市における男女共同参画社会形成についての御提言を市長に提出いただいたところでございます。そして今年の四月から、懇話会の中に専門家や行政職員を加えた六名からなります条例検討のための専門部会を設置いたしまして、懇話会とともに条例に盛り込むべき内容等について検討をいたしまして、ある程度その盛り込むべき内容等がまとまった六月下旬から随時、条例に盛り込むべき事項について広報や市民の声を聴く会などを行ってまいりました。

 今後は、今回こういった形で行ってまいりました市民の声を聴く会などで出されました御意見などを参考にしながら、懇話会及び専門部会において具体的な条文案を検討していくことになります。そして庁内の男女共同参画行政の推進機関でございます都城市男女共同参画行政推進会議へ条例案を御報告いただき、その後、庁内の最高意思決定機関でございます庁議で条例案を決定した上で十二月市議会へ上程するという予定でございます。

 市民の参加についてでございますが、まず市民の代表の方の意見をお伺いする機関として先ほど申しましたように平成十四年度に都城市男女共同参画推進懇話会を設置いたしました。また、昨年十一月には市民二千人を対象に、男女共同参画社会づくりに関する市民意識調査を実施いたしております。その調査は有効回答数が千三十六、そして有効回答率が五一・八〇%と、非常に高い回収率を得ることができました。このデータによりまして、統計的あるいは客観的な市民の意識や現状を知り得ることができたというふうに考えております。

 また、市民の生の声を聞きとり、市民意識調査の結果をさらに深く調査分析するために懇話会委員を中心に女性、青年、商工グループ、あるいは農業団体、自治組織、育児・教育、医療・福祉などの分野にわたる二十六の団体・グループ、延べ百九十二名の市民に直接聞き取り調査を行うことができました。これらいろいろな調査の結果を分析していただいて、今年三月に御提出いただいたのが先に申し上げました懇話会からの市長への御提言でございます。したがいまして、この御提言はかなりの精度で市民の現状や意識、あるいは本市の課題などを反映しているものと考えております。

 また、六月下旬からは条例に盛り込むべき事項について、市のホームページ及び広報都城に掲載するなどして広く意見を求めるとともに、市内の各地区公民館でも条例制定について御説明を申し上げ、条例に盛り込むべき事項について市民の皆様方の御意見を伺ってまいりました。各地区公民館での市民の声を聴く会には合わせて、先日もお話ししましたとおり二百八十三名の市民に御参加いただきました。今後、条例案を具体的に作成していく中で、今回いただきました御意見等をとりまとめて条例制定の際の参考資料という形にさせていただきたいと考えているところでございます。

 以上のように、今回の条例制定につきましては、これまでになく市民の意識や現状、意見などをできるだけ把握し、条例に反映するように努めているところでございます。

 それから、市民の意見の内容につきましてでございますが、さまざまな御意見をちょうだいいたしましたが、その一例を申し上げますと、男女共同参画という言葉及び関連する言葉などがわかりにくいということ、それから市役所がまず率先すべきだということ、育児や育児休業取得にかかわる現状や課題、あるいは女性の登用や方針決定の場への女性の参画ができていない現状や課題、配偶者からの暴力などの実態、現在の働き方のありように対する意見、性的少数者や性と生殖に関する健康/権利についての御意見、ジェンダー概念、いわゆるジェンダーフリーに対する意見などが聞かれたところでございます。また、中には国や私どもの目指しております男女共同参画社会のイメージとは異なるイメージを提起されて、それを批判される方もいらっしゃいましたので、市民の皆さんの御理解を得るためにはさらなる広報、啓発の必要性も感じたところでございます。

 それから、条例等で取り組むべき都城市の特徴、課題についてお答えを申し上げていきたいと思います。男女共同参画社会づくりに向けて本市が取り組むべき課題につきましては、懇話会の御提言の中でも十一の項目を挙げていただいておりますので、当然これを尊重して条例に盛り込んでいくべきであるというふうに考えております。この御提言の特徴といたしましては、意識調査の結果から見えてきた本市のセクシャルハラスメントや配偶者からの暴力の実態に対する積極的施策を求めているということ、性的少数者の人権の尊重を求めていること、市役所の率先垂範を求めていることなどが挙げられます。

 また、現在の条例に盛り込むべき事項における主な特徴といたしましては、人権尊重の普遍性に基づき、性別や性的指向に起因する差別的取り扱いを解消し、性的少数者を含むすべての人の人権の確立を図ることを目的としていること。また、男女共同参画社会づくりのための基本的考え方であります基本理念において、性と生殖に関する健康/権利への配慮及び教育における配慮が入っていることなどが挙げられると思います。

 なお、九州内の五市が既に男女共同参画関係の条例を制定いたしておりますけれども、そのうち四市が性と生殖に関する健康/権利に関する理念を入れておりまして、一市が教育についての理念を入れておりますので、基本理念についてはことさら本市独自の特徴と言えないことは言えると思っております。

 以上でございます。(降壇)


○議 長(福留一郎君) 松永義春議員。


○(松永義春君) それでは、質問を続けさせていただきたいと思いますが、先ほどの御報告では、懇話会としては平成十四年四月から委員十五人で設置されて現在までされているわけですが、この懇話会は何回開催されて、その中で主に討議された項目というのは先ほど報告にあったような関係なんでしょうか。そこらあたりをもう一遍お尋ねいたします。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) 懇話会についてのお尋ねでございますが、先ほども説明しましたとおり、懇話会は平成十四年度に設置したものでありますけれども、平成十四年度は会議を六回行っておりまして、視察研修を一回、それからグループインタビューをそれぞれ数回ずつ行っていただいているところでございます。

 その会議の内容につきましては、男女共同参画社会づくりに関する計画及び条例についての研修、市民意識調査の内容の検討、市民意識調査結果の分析、それからグループインタビューの実施及びその結果の分析、庁内の関連します各課の意見交換などを行っていただいたところでございます。

 この平成十四年度の調査研究の結果から分析いただいた本市の現状や課題をまとめていただいたのが、三月に懇話会から市長に御提出いただいた都城市における男女共同参画社会形成についての御提言でございます。平成十五年に入りましてから、四月から六月にかけて二回の懇話会及び三回の条例検討専門部会を開催して、条例に盛り込む内容等についての検討を重ねていただきまして、条例案のたたき台として条例に盛り込むべき事項を取りまとめていただきました。その条例に盛り込む内容についての検討におきましては条例全般について御協議いただきましたけれども、特に最も重要な項目でございます基本理念及び人権の問題について熱心に御討議いただいたというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。


○議 長(福留一郎君) 松永義春議員。


○(松永義春君) それでは、引き続いて質問してまいりますが、私は今回、この男女共同参画推進条例に向けての一つの大きな、何というんですか、今までの市の方でいろいろ審議会等をもって審議されているわけですが、ところが今回はいわゆる広報都城に、七月号だったですかね、掲載されているわけですね。一応の経過がですね。私はこれは非常にいいことだったというふうに考えます。私は今まで、以前から主張してきておりますが、いろんな審議会等の討議についても中間報告をすべきじゃないかということやら、今まで申し上げてきておるわけですが、今回は私はこれが初めてじゃないかなというふうに考えておりまして、そういう意味では、いろんな市民の皆さん方にも関心を持って、この男女共同参画推進条例がどういうものなのかということが少しでもわかっていただけたんじゃないかというふうに考えております。

 そこで、これは非常に小さいことなんですけれども、広報都城七月号では、あなたの意見を聞かせてくださいということで、締め切りが八月の十五日になっております。ところが市民の声を聴く会では、これが八月の二十九日までかかっているんだったですかね、聴く会がですね。そういう関係がありますから、そのときに渡された用紙の回答日にちについて、九月の五日ということでなっているんですけれども、これは小さいことですけれども、こういうところもやはりもう少し、何といいますか、気を配ってやっていただきたいというふうに考えておりますが、何かこのあたりの日にちの相違については何かあったんでしょうか。ちょっとお尋ねします。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) この条例を制定するにつきましては、本市はたくさんの条例を持っておりますけれども、こういう形で市民の皆さん方の意見を聞きながら条例を制定するというのはおそらく本条例が初めてじゃないかなと思っております。そういう意味で、私どもとしてはできるだけたくさんの方々に御理解いただくために、先ほど議員も触れていただきました広報等を通じて、盛り込むべき事項等について広報をさせていただいたところでございますけれども、先ほど御質問がありました案件につきましては市民の皆さんに大変御迷惑をかけたなということは感じておるところでございます。

 確かに、広報都城の七月一日号におきまして、条例に盛り込むべき事項を、その広報に掲載をいたしまして、これに対する郵送あるいはファックス、Eメール等で御意見等をいただきたいということで、その期限を八月十五日にさせていただきました。これは、この原稿を作成しました六月上旬の段階で、広報都城及びホームページに掲載した条例に盛り込むべき事項を想定した時点での期限でございました。しかしながらその後、各地区での市民の声を聴く会を開催をして、御指摘もありましたけれども一時間という時間で御意見を発言できなかった参加者の方々にもできるだけ広くたくさんの御意見をいただきたいということで、意見募集の締め切りを九月五日ということで延長をさせていただいたところでございまして、そういう意味では市民の皆さんに大変御迷惑をかけたなと思っております。お詫びを申し上げたいと思います。

○議 長(福留一郎君) 松永義春議員。


○(松永義春君) それでは、次に移りたいと思いますが、懇話会の皆さん方ですね、大変いろいろ苦労されて実態の調査等もされながらいろんな提言をされたというふうに聞いております。

 そこで、実は話はちょっと違いますが、今、正直に申し上げまして、この男女共同参画推進に向けての社会づくりを目指して条例をつくっていくために、いろいろ全国各地で取り上げられているんですが、今、全国でいろいろ何といいますか、この男女共同参画条例には問題があるというようなことでいろいろされております。一つ例を、ある市ですが、審議会が答申したことを全く無視されてやられていることがありますが、若干申し上げたいと思います。これをきっかけにですね、大体全国各地で揺り戻しが行われているというようなことも聞いておるわけです。

 それは昨年の五月ですが、山口県の宇部市の関係でございます。この宇部市では、有識者らの審議会の答申を受けて、いわゆる市がつくった条例案には答申に一言もなかった「専業主婦を否定することなく、現実に家庭を支えている主婦を支援する配慮を求める」などの文言が入っていたということです。そして答申のいたるところに黒塗りされたペーパーが、いわゆる条例案として示されたということが新聞報道で報じられています。これは一例ですが、非常に今、いわゆる男女がどうあるべきか。憲法に保障された法のもとに平等であるという考え方が否定されているようなことが行われているわけです。これはもう後で申し上げます。

 そこで、先ほど懇話会として十一項目答申されて提言されているわけですが、その中で特に今、回答がありましたようにセクシャルハラスメントや、あるいは配偶者からの暴力、これを実態に対応する施策を積極的に求めていくこと、一つそれがありますね。それから性的少数者の人権尊重を求めていくこと。それから市役所の率先垂範を強く求められているわけです。これが非常に大きな項目として私は懇話会から提言されているというふうに考えます。これはですね、いわゆる性的少数者に対する人権の尊重ということは、これが報じられた後、非常に全国的に注目されております。右からも左からも攻撃という、特に右からの攻撃というのは激しいものがあります。そういうことを勇気をもって提言されているわけですから、私はこの提言に対しては非常に高く評価していきたいというふうに考えています。

 そこで、条例制定に向けてのいわゆる考え方でございますが、今申し上げましたような点を中心にしながら、いわゆる懇話会の答申を中心に据えながら、いわゆる条例案を考えていかれるのかどうかお尋ねいたします。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) 条例の案文についてでございますけれども、今回、市民の皆さんにお示ししました条例に盛り込むべき事項は、先ほど議員のおっしゃったように懇話会で実際に調査研究をしていただいて、本市における現状、あるいは課題について検討をされて、そして懇話会より条例検討専門部会において条例案のたたき台としてまとめていただいたものでございまして、今後は懇話会あるいは条例検討専門部会において、その条例に盛り込むべき事項をたたき台として、今回、各地区で寄せられました市民の皆さんの御意見を参考にしながら具体的には取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。


○議 長(福留一郎君) 松永義春議員。


○(松永義春君) それでは次に、いわゆるジェンダーフリーということについての考え方を若干述べさせてもらいたいと思うんです。後の時間との関係もありますから、はしょって申し上げるところもあるかと思いますが、今までいわゆるジェンダーとは一般的に言われているのは、いわゆる生物学的な男女の性の違いに対して社会的・文化的につくりあげられた性差をジェンダーと言いますというのが、これは一般的な定義だと思います。つまり、男は仕事、女は家庭、そういうのが意識の中に根づいているのが、いわゆる後天的な性差というふうに言われておりますが、それは今まで日本の社会ではそれがあったわけですね。そういう固定的な観念というものをなくして、いわゆるそういう意識から自由になることだと思います。それで、先ほど申し上げましたが、男性も女性も性別にかかわりなく、いわゆるだれもがその人らしく伸びやかに能力と個性を発揮する社会を実現していくのが、私はこの男女共同参画の推進の基礎だというふうに考えています。

 ところが一方では、そういうジェンダーフリーの考え方に対しては、日本の伝統を否定するものだという反対運動が起きております。実は、ここに私はジェンダーフリーの未来ということで、このパンフレットを持ってきています。この中にはどういうことが書いてあるか。男女共同参画の落とし穴、ジェンダーフリーという過激な思想に御用心と。そして中にはどういうことが書いてあるのかというと、簡単に言いますと、ジェンダーフリーとはフリーセックスと同じことなのです。そういうですね、一体どこからそういう発想が出てくるのかわかりませんが、そういうことが平気でうたわれているわけであります。

 それは、もう皆さん方も御存知のとおり千葉県の県議会では、いろいろ女らしさとか男らしさという問題で問題になって否決されています。鹿児島県では幼稚園、小・中・高校でジェンダーフリー教育を行わないように求める陳情が賛成多数で成立しているわけです。一体どこがジェンダーフリーということで問題なのか私にはわかりません。そういうことであるわけですが、いわゆるジェンダーフリーというものは、その基本理念にありますように男女の個人としての尊厳を重んじるとか、性による役割分担を反映した現実の制度や慣行を中立的なものにしていくとか、そして政策立案、決定等には男女が一緒になって行っていくとか、そういう基本的な理念があるはずです。一体、そういうことで曲げられてジェンダーフリーになれば、先ほど申し上げましたようなことで、大変な未来になりますということを言っているところもあるわけです。私は、そのような考え方は間違いだというふうに考えておりますが、これについての当局側のお考えがあればお示しを願いたいというふうに考えます。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) ジェンダーフリーにつきましては、いろんな形で話題になっておりますけれども、ジェンダーという言葉につきましては先ほど松永議員がおっしゃったとおりでございまして、身体的あるいは生物学的な性別を示すセックスと区別して、社会的あるいは文化的に形成された性別を示す概念として用いられております。このような意味で、ジェンダーは国が策定をいたしました男女共同参画基本計画でも使用されているところでございますし、ジェンダーの視点は男女共同参画基本法の性別による固定的な役割分担等という言葉に表現されていると政府も国会において答弁されているようでございます。おっしゃるとおりジェンダーフリーという言葉につきまして、一部に画一的に男性女性の違いを一切排除するという意味で使いまして、そのことを批判する方もおられるということは聞いております。一方、そういう意味ではなくてジェンダーによる抑圧、差別をなくすという意味で定義を明らかにして使用することは問題ないという今年二月の政府の国会答弁もございます。こういったことから、ジェンダーフリーを政府の答弁にあるような正しい定義をした上で使用することは問題ないというふうに考えています。しかしながらジェンダーやジェンダーフリーという、この言葉、使い方に誤解や混乱を避けるためには、今回の条例に盛り込むべき事項について、このような言葉を使用してこなかったところでございます。

 以上でございます。


○議 長(福留一郎君) 松永義春議員。


○(松永義春君) 時間の関係もありますから、いろいろまだ意見を申し上げたい気もありますが、それは省略していきたいと思います。

 次に、本市で問題になっている性同一性障害者の関係についてお尋ねしていきます。まずお尋ねしますが、本市には性的少数者がいらっしゃるのか。人数を言われるのはどうかと思いますが、わかっていれば教えていただきたいというふうに考えています。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) 性的少数者が本市にいるのかということのお尋ねにつきましては、約四十名ほどはいらっしゃるというふうに伺っております。現状では名乗り出ることのできない方もいらっしゃるかと思いますので、本市全体の確かな数というのはつかんでいないところでございます。

 以上でございます。


○議 長(福留一郎君) 松永義春議員。


○(松永義春君) それでは、ちょっといろいろお尋ねしていきたいんですが、実は先ほど冒頭申し上げましたように非常にこのことが取り上げられているわけです。私はぜひ、条例の中に入れていただきたいという希望をもっております。そこで、ちょっとお尋ねしていきたいと思いますが、実はある新聞にこういうのが書いてありますね。あきれた男女共同参画条例案、都城市、成立すれば同性愛開放区になると。そういう見出しでですね、性同一性障害者ら性的少数者の保護を市民や事業者の責務とし、守らなければ法的に訴えられる。こんな過激な男女共同参画条例案の制定準備が宮崎県都城市で進んでいると。まず、きのうも部長の方からお答えになりましたように、何も罰することはないわけなんですね。条例にはそういうことも盛り込むわけないですから、法的に訴えることもないというふうに考えておりますが、そういう間違った新聞記事等が出ておるわけであります。

 そして、実は八月の三十一日に都城市で人権フェスタ二〇〇三みやざきですか、が開催されたわけですね。その中でいろんな人権が討議されております。そして性的少数派が体験談を語るということであります。その人が言っていることは、性的少数者を好きになれとは言わない。そういう人たちがいる社会の多様性を認めてくれということを訴えているわけですね。社会を構成している人たちはいろんな人たちがいるんだということを認めるということなんです。それが私はまず男女共同参画の基本だと、出発だと思います。そういうことをこの人も言っていらっしゃるわけですから、そういうことをやはり私なんかは考えていくべきだというふうに考えます。この性的少数者なんかが言っていらっしゃることは、非常に就職にも困難しているんです。そして医者に行きたいけれども、保険証は本当はとるのにもはばかってしまうと。そういう社会的制約やらいろんなことが現在行われているわけであります。

 そこで、いわゆる国でも、そういう問題等があるということで、いわゆる法的な措置等を今回されておるわけですね。戸籍の訂正とか何とか。条件はありますけれども、そういう法的な措置もされているわけです。そういうふうにして変わってきております。後でも申し上げますが、今は全国的に性的障害者の関係がいろいろあるから、いわゆる性別の欄、男・女という性別の欄が申請書なんかにもありますが、そういうことも削除していこうという傾向であるわけです。そういうことですから、ぜひ私は、いわゆる性的少数者の関係については、やはり都城市として特色ある条例であるわけですから、ぜひそれを挿入していただきたいというふうに考えておりますが、お考えがあればお示しを願いたいと思います。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) 先ほど、本市に性的少数者は確かにいらっしゃるということで、性的少数者の当事者自助グループというのもございます。そういう中で、我々が今取り組んでいます条例につきましては、そういった方々への人権の尊重もしていきたいということでありまして、今回の条例に盛り込むべき事項につきましては、懇話会の御提言にも先ほどおっしゃったように性的少数者の人権の尊重という項目がございまして、議員も言われましたように、そういった方々、いわゆる男女共同参画社会が性別にかかわらない個人の人権の確立を目指す以上、男女という性の枠組みから阻害されて、あるいは性に起因する差別的取り扱いを受けている性的少数者も当然、その人権が尊重されるべきだという考えで今回、性的少数者の人権の尊重も包含をしているわけであります。

 この人権の尊重につきましては司法機関による判決により行政機関としての責務としての要請がございますし、また国におきましても性的指向を理由とする差別をなくすための啓発を行っております。また、先ほどもおっしゃったように戸籍に関する性同一性障害の方の戸籍上の性別変更を認める法律も制定をされました。こうした国の動きにも沿うものであるというふうに考えております。何よりも本市にそういった性的少数者がいらっしゃるということは先ほどの調査でもわかっておりますし、その声や痛みを直接聞いた上はですね、行政機関としてはこういった方々の人権も保護していくという責務があるんじゃないかなと思っております。


○議 長(福留一郎君) 松永義春議員。


○(松永義春君) それでは、学校における男女混合名簿について教育長にお尋ねしていきたいと思います。

 まず申し上げたいのは、新潟県のある小学校で、いわゆる男女混合名簿、職員が子供を呼ぶときのさんづけの背景にはジェンダーフリーの思想があり、その根底はマルクス主義フェミニズムですね、いわゆる女性開放主義である。なぜ学校にこの思想が入ったかは、かつての学生運動同志が全国の行政、大学、教育機関に入り、意思決定する立場になった。もう一度、自分たちの望む社会をつくるには思想の再構築が不可欠なこと、それに低年齢児からの教育が必要だとして起こされた行動と言われています。こういう文言を、学校の校長室だよりということで各家庭に配っていらっしゃるんです。この学校は、いわゆるもう七、八年前から男女混合名簿を出しているわけです。これは校長の権限事項だということでされているわけですが、なぜその男女混合名簿はそういう弊害があるというふうに考えていらっしゃるのか、なぜ学校じゃ浸透しないのか。そこらあたりの所見があれば承りたいというふうに考えております。


○議 長(福留一郎君) 教育長。


○教育長(北村秀秋君) 男女混合名簿に関しましては、今、各学校は目的や必要性に応じて名簿作成をやっていただいておるわけでございまして、男女混合名簿がいいとか、あるいは男女別に分けた名簿が悪いとか、そういったことで指導はしておりません。必要あるいは目的に応じた名簿を、各学校の状況に応じてつくっていただければいいというふうに思っております。


○議 長(福留一郎君) 松永義春議員。


○(松永義春君) それでは、ちょっと話……ちょっとあれしますが、いわゆる第四回の世界女性会議では、あらゆるレベルの教育者がジェンダー、すなわち社会的・文化的につくられた性別役割、分業意識の視点を認識していなければ、差別的傾向は強まるというようなことやら、いろいろそういうことやらですね、いわゆる世界的に非常にその差別的傾向が強まるから、それをいわゆる今までの固定観念を、ジェンダーという固定観念を打破してやっていかなくちゃいかんということをうたってるわけですね。

 そして、いわゆる男女共同参画社会基本法の第十条に、はっきりと学校という言葉が入っておりますね。学校でもやりなさいということ。入っているわけでしょう。そういうふうにして、いかにやっぱり学校での教育が大事かということが述べられているわけですね。そこらあたりが非常に問題だと思うんです。都城市内でも二、三年続けられたところがやめていらっしゃいます。理由は何か。都城だけでの理由じゃないですよ。全国的に言われる実施できない理由は何かというと、先ほど教育長は、その学校の実態に応じていろいろやっているとか言われましたけれども、だけど全国的に言われていることは何かと。検診や保健、体育は別になっているためとか、管理職、教育委員会の反対、今までの慣例から、事務処理上の不便、混合名簿の意義についての意識が低い、同意を得られないということなんです。こういうようなことが言われているんです。

 このことを見ますと、大人の自分たちの都合のいいために混合名簿をつくっているとしか考えられません。子供の人権というのは全然認められないですね。今、私が述べたような理由で。否定している、混合名簿をつくると否定しているという考え方は。そうすればですね、一体それ、そういうことが言われているわけですが、いわゆる私は混合名簿というのは自然に、もう子供のときから男・女という、その性差別についてですね、いわゆるもう自然に考えさせられる教育だというふうに考えます。

 私が以前この場で、もうだいぶん前ですが、混合名簿のことで質問しましたら、そしたら女から先にやればいいじゃないかと言われた人がいます。教育長がいます。もう私は唖然として物も言えませんでしたが。一体そういうことを考えてみますと、その理由づけが先ほど申し上げましたようにそういうことなんですね。子供の人権というのは認めていないんです。そこらあたりはどんなふうに教育長は考えていらっしゃいますか、お尋ねします。


○議 長(福留一郎君) 教育長。


○教育長(北村秀秋君) この男女共同参画という基本法による概念というのは、先ほど議員もおっしゃいましたように、男女が互いに人権を尊重しつつ責任を分かち合って性別にかかわりなく、その能力と個性を発揮するということが基本理念でございます。そういう形からしますと、学校におきましては基本的な人権、人権教育を非常にきちっとやっていくことが大切でございます。ただ、議員がおっしゃいますように、この名簿に差別性を感じられるのかどうかということでございます。私自身は、この名簿をいろんな目的や必要に応じて、あるいは発達段階に応じて、いろんな形で各学校は工夫しております。この名簿に男女差別があるんだという認識に立っておりません。

 以上です。


○議 長(福留一郎君) 松永義春議員。


○(松永義春君) そしたら再度聞きますが、お聞きすればですよ、男・女、区別しているんだという、区分けしているんだと。区別するということは差別じゃないんですか。ね、そうでしょう。そういう回答の仕方はないですよ。どうですか。


○議 長(福留一郎君) 教育長。


○教育長(北村秀秋君) 私どもは、やはりいろんな男女共同参画ということを考えてみたときに、私たちは社会的あるいは文化的な差別もあったでしょう。しかし私たちはもう一つは生物として生きていることがございます。そういったことから考えますと、やはり男女の役割というのはきちっとあるわけでございます。そういった意味合いからすると、私はやはり男女、男と女がですね、やはりどういう違いとか、そういったものをはっきり認識しないとですね、本当に相手方を、異性を尊敬したり、あるいはいたわると、そういう気持ちは出てこない。そういった意味ではやはり男子がおって女子がおる、女子がおって男子がおる。そういったことはきちっと学校でも指導すべき事項ではないかなというふうに考えております。

 以上です。


○議 長(福留一郎君) 松永義春議員。


○(松永義春君) あのですね、今はいわゆる性的なことをピシャッと教えんないかんということですね。それは本当に男女混合名簿を実施されているところの先生たちが言っていらっしゃるんです。まずそこから出発してやったんだと。そしたらそういう方向でやられるお考えがあるのかどうか知りませんが、あんまりもう時間がないですから、それはまたいずれいたしますが、お聞きしておりますと、なかなかだなというふうに考えております。

 次に、市役所が率先垂範せよということが懇話会から提案されています。これは率直にお尋ねいたします。私は話として聞きます。市役所で夫婦で共働きしておったと。ところが課長になれば連れ合いは自然退職なのか何なのか退職していきます。一体どうなのかなと思ったりします。一体、市役所に採用するときにですよ、夫婦であるからとか、夫婦は後からなるかも知れません。男であるから、女であるからということでするんですか。市役所に採用する場合は地方公務員として一人一人を採用していくわけでしょう。連れ合いの人が課長になったから、一方の連れ合いは辞めなくちゃいかんという慣習があるような気がします。そこらあたりをどんなふうに考えていらっしゃるのか、率直に意見を聞かせてもらいたいと思います。


○議 長(福留一郎君) 総務部長。


○総務部長(柿木原康雄君) 残り少ない時間をお借りして申し訳ございませんが、先ほど誤った表現をいたしましたので訂正させていただきます。公職選挙法の一部改正に伴いまして十二月一日から施行されるんですけれども、適用されるというふうに申し上げたと思います。適用されるのは次回の参議院選挙あたりからじゃないかというふうに考えますので、そのように御理解をいただきたいと思います。

 ただいまの松永議員の御質問についてお答え申し上げますが、そのような事実を私どもは認識しておりません。


○議 長(福留一郎君) 松永義春議員。


○(松永義春君) 事実を認識してないということですから。だけどですね、いろいろと耳にいたします。それはそれ以上申し上げません。だけどですね、今後はそういうことが起きるということになれば、私は大問題だと思いますよ。はっきりと男女共同参画推進条例をつくるわけですからね。そこだけはっきり申し上げておきたいと思います。

 ところで、学校関係をお聞きします。昔は教頭さんになると、やっぱりそういうようなことが言われたりしておりましたですね。現在はどうなんですか。


○議 長(福留一郎君) 教育長。


○教育長(北村秀秋君) そういうことはございません。

 以上です。


○議 長(福留一郎君) 松永義春議員。


○(松永義春君) じゃないということです。最近はないということを聞いておりましたけど、念のためにお聞きしたところです。

 次に、時間がありませんから苦情処理関係でお尋ねします。いわゆる苦情処理はですね、私は機関はぜひ必要だと思います。いろんな問題がありますからですね。そのあたり、いろいろな組み合わせはされておりますが、私はできたら第三者機関で苦情処理をやってもらいたいと考えておるわけですが、それに対するお考えがあればお聞かせ願いたいと思います。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) 先ほどの答弁についてちょっと正確を期すために訂正をしておきたいと思いますが、性的少数者の存在について四十名ほどと申し上げましたけれども、実際に性的少数者の当事者自助グループがあって、本市の性的少数者の方が四十数名参加されているということで訂正を申し上げます。

 苦情処理等の機関につきましては大変貴重な御意見をいただいております。この条例に盛り込むべき事項においては罰則規定がございませんので、その条例に実効性を持たせるために苦情処理機関をおいておるものでございます。議員の御意見につきましては今後、条例検討専門部会の方で参考意見として御報告をしておきたいと思います。ありがとうございました。


○議 長(福留一郎君) 松永義春議員。


○(松永義春君) それでは次に、市役所のことで申し上げますが、窓口関係の証明願等でお聞きいたしますが、先ほども若干触れましたが、いわゆる必要な証明とか申請とかいろいろする場合に、いわゆる性別の欄がありますね。例えば本市の場合を申し上げますと印鑑登録証明書交付申請書、登録者性別、男・女と書いてあります。このいわゆる性別が必要なのかどうなのかですね、お尋ねをしたいと思います。もう今、御案内のとおり全国的にいわゆる公文書なんかに関する性別欄というのは削除されたりしておるし、それから先ほど申し上げましたように性同一性障害者の関係についても性別を廃止していくとかですね、そういうことがあります。もうそういう状況でありますから、これがどういう面で必要なのかですね。必要なかったら私は消していくべきだと思いますが、お伺いしたいと思います。


○議 長(福留一郎君) 生活環境部長。


○生活環境部長(西川慎一郎君) 質問にお答えいたします。

 印鑑登録、それから証明制度というのは住民の権利、義務に多大な関係を有しておりますので重要な役割を果たすものというふうに考えております。印鑑の登録、それから証明に関する事務につきましては、昭和四十九年二月一日付けの自治省行政局振興課長名で、印鑑登録証明事務処理要領が示されております。市といたしましては、この指導要領によりまして印鑑登録証明書の交付申請における男女の別は登録事項でございますし、また確認事項として今、事務を行っているところでございます。したがいまして、性別欄の廃止についての見直しの検討というのは今のところ考えていないところでございます。

 なお、他の申請につきましては性別記載欄はございません。

 以上でございます。


○議 長(福留一郎君) 松永義春議員。


○(松永義春君) 実は、なぜ男女の性別欄を私は削除をお願いしているかというと、先ほど申し上げましたように、いわゆる性的少数者といいますか、いわゆる性同一性障害者の人たちなんかもですね、取りづらいわけです、正直言って。もしくは就職も戸籍謄本やら何やら取れば就職にも影響するとか、先ほど申し上げましたかどうか知りませんが、非常に欄に書いてあることと実際のあれは見た目とは違うわけですね。そういう点やらあるわけですから、私はそういうことを申し上げているわけであります。ひとつ検討していただきたいと思います。

 最後ですが、時間がありますから申し上げますが、私は今まで男女共同参画のことで私なりに勉強しましたことを率直にいろんなことで申し上げました。男女共同参画社会なんてどんな社会だろうかということを、みんなあんまり大げさに考えるのかなと思ったりするわけです。あるものを見てみましたら、こういうことが言われております。家庭では一体どうするのかと。掃除、洗濯、食事の支度や後片付け、育児、介護など、あらゆる場面で家族全員が協力して分担しますと。これがそうでしょう。今までは先ほど言いましたように、食事の関係とか、そういうことは女性がするものだというふうに決められておった。そういうことを払拭しなさいということです。共同でやりなさいということでしょう。学校では何か。女らしさ、男らしさといった従来の性別の固定観念はなくなり、子供の自主性と個性を尊重した教育が行われていくことになりますと。その一貫として私は男女混合名簿やら取り上げたわけです。そのほかいろいろあると思いますけどね。職場では何かと。募集、採用や配置、昇進、賃金、退職などのあらゆるステージで男女格差が解消され、個性や能力は十分発揮されること。地域社会では何か。固定的な性別、役割分担、意識に基づく古い習慣やしきたりにとらわれず、一人一人がお互いの行為を考え、尊重していくことだといいます。私はこれだと思います。男女共同参画社会をつくっていくのは。簡単に申し上げるとですね。そういうことですから、そういう点を考えながら、お互いにやっぱり努力していく必要があるというふうに考えます。

 以上、申し上げまして私の質問は終わります。


○議 長(福留一郎君) 以上で、松永義春議員の発言を終わります。

(後略)

市議会2003年第4回定例会会議録 (2003/09/09)

平成15年 第4回定例会 (第3号 9月 9日)

(前略)

○議 長(福留一郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、黒木優一議員の発言を許します。


○(黒木優一君) (登壇)通告に基づきまして質問してまいりますが、残念ながら市長の政治姿勢については今回の質問から取り消させていただきます。

(中略)

 次に、都城市男女共同参画推進条例の取り組みについて質問いたします。今議会では何人かの議員が質問されております。昨日も二名の質問者がありました。なるべく重ならないように聞いていきたいと思います。私は条例制定について反対するものではありませんし、市民にとって安全で安心で希望の持てる条例が制定されるよう望んでいますことを最初に述べておきます。

 さて、平成十一年六月議会において少子高齢化の進展、国内経済活動の成熟化等、我が国の社会経済情勢の急速な変化に対応していく上で男女が互いに、その人権を尊重しつつ責任も分かち合い、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会の実現は緊要な課題となっており、男女共同参画社会の実現を二十一世紀の我が国社会を決定する重要課題であると位置づけられ、男女共同参画社会基本法が公布、施行されたことは御承知のとおりです。そして都道府県に対しましては、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策についての基本的な計画を定めることとし、市町村は定めるように努めなければならないとしています。このことを受けて、全国の地方公共団体ではさらに推進するため条例制定の動きが進行しており、本年四月現在、宮崎県を含むほとんどの都道府県と百十を超える市町村で制定されております。このような流れに沿って都城市も準備を進められています。今日までの主な経緯と取り組みにつきましては昨日の答弁で承知いたしましたが、最終的な条例制定へ向けての準備の一環として、市民に対する説明会、表題は市民の声を聴く会となっておりますが、この会のことについてお尋ねします。

 第一に、昨日の内村議員の質問に対して、ほかの自治体よりも多くの会場で説明し、市民の方からいろいろ貴重な御意見があったと企画部長の答弁がありました。私も庄内地区の会に参加いたしました。そこでは、ある人から男女共同参画社会なるものが初めて聞く言葉であり、説明を受けても何もわからないし、質問もできないという意見が出されましたが、私もかじったことのない方は全くそのとおりだろうなと思いました。このことについて部長はどのように思われましたか。

 第二に、説明の中にジェンダーという言葉が出てきました。あまり詳しく説明されなかった気がしましたが、このジェンダーとはどういうことなのか。また、ジェンダーフリーという言葉も最近よく耳にしますが、どういう意味だと理解されているのか改めてお尋ねいたします。

 第三に、きのうの質問にもありましたが、最近の各自治体の条例策定の内容は、当市の条例に盛り込むべき事項と比較すると違う流れではないかと思うのですが、企画部長の御見解をお伺いいたします。

 第四に、ジェンダーフリーという言葉を問題ないということも答弁されたように思いますが、それではなぜ、内閣府男女共同参画局より各都道府県、政令都市の担当課に国会答弁資料を配付されたと思われますか。部長の御見解をお聞かせください。

 以上で、壇上からの質問を終わります。(降壇)

(中略)

○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) (登壇)黒木議員の質問にお答えしたいと思います。

 たくさんの質問をいただいておりますので、漏れがあったときはまたお知らせいただきたいと思います。

(中略)

 それから、男女共同参画にかかわる問題でございますけれども、まず一点目のジェンダーという内容につきましては、私どもとしては、いわゆる社会的、文化的に形成された性別を示す概念ということでとらえておりまして、ジェンダーフリーという用語につきましては公的な概念が明確に定義されていないわけでありまして、その用語の使用者によって異なる意味で用いられたりしている傾向がございまして、男女共同参画社会づくりの観点で使われる場合には、主にジェンダーに起因する抑圧や差別をなくすという意味で用いられておりまして、一部で画一的・機械的に男女差を一切無視して取り扱うというような意味で用いられることがあるわけでありますけれども、これは政府の立場とも異なり、今回の条例に盛り込むべき事項の理念とも異なっておるわけでありまして、私ども、このジェンダーフリーという言葉については用いていないところであります。

 それから、流れの問題に触れていただきましたけれども、きのうも議員の説明にお答えしましたように懇話会を立ち上げまして、その懇話会でいろんなアンケートをとっていただきまして、あるいはグループインタビューをとっていただきました。本圏域に、この地方におけるさまざまな問題を整理していただきまして、その中で当然、人権として確立すべきものはすべきだということで今日に至っているわけでありまして、私どもとしては全国的にもすばらしい流れの中にあるのじゃないかなと思っております。

 それから、国会答弁が配られたことにつきましては、当然この問題についてはいろいろと議論をいただいておりますので、そういう問題について、問題が起こらないようにということで政府としての見解を配られたんではないかと思っております。

 以上でございます。(降壇)

(中略)

○議 長(福留一郎君) 黒木優一議員。


○(黒木優一君) 先ほど、新大学につきましては申請まで二年間かかるということで、一年間が空白ということをおっしゃいましたので、そのように私はとらえたところでございまして、本当に地域の経済のことに関しても非常に大きな問題であろうと思いますので、本当に大変な仕事ではありますけれども、またいろいろ議会の方でも特別委員会も設置されておりますので、議会からの協力も十分もらえるんじゃないかなと思いますので、これからも鋭意努力をしていっていただきたいと思います。

 次に、男女共同参画推進条例についてお伺いいたします。先ほどの質問をもう一回先にお伺いしたいと思います。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) 男女共同参画についての言葉、あるいは難しい、このことについてどうかということでございます。確かにこの文言につきましては、どちらかというと耳新しい概念でありますし、しかしながら最も重要な問題であります。性別または性的指向にかかわらず、すべての人が社会の対等な構成員としてみずからの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保されることによって均等に政治的・経済的・社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ共に責任を担うべき社会と。説明は非常に長くあるわけでありまして、このことについて私どもとしては今後ともいろんな機会を通じて周知していくことが必要かと思っております。

 なお、あわせてきのうの内村議員の質問の中で、罰則規定について触れていただきましたけれども、責務規定、禁止規定はございますけれども、罰則規定はありませんので、このことはちょっと修正しておきたいと思います。

 以上です。


○議 長(福留一郎君) 黒木優一議員。


○(黒木優一君) ちょっと質問と答弁がかみ合わないところもあったんですけれども、もう時間の都合もありますので、次に進めさせていただきます。

 先ほども申し上げましたけれども、私は男女平等やお互いの人権の尊重ということは大変大事なことであって、能力に応じた女性の社会参加や企業、役所での管理職への登用は当然なされるべきだと思ってます。このことを再度先に申し上げておきます。

 これからは説明会の資料にありました、市民の声を聴く会の資料にありましたことについて、沿って質問をしてまいります。今から、各自治体で論議されたことや、私が疑問に思うことを聞き、そして意見を述べてまいりますのでよろしくお願いいたします。

 まず、前文についてお伺いいたします。人権尊重の普遍性ということが書いてありますけれども、この人権尊重の普遍性については国の基本法において明記してあります。そこで都城市の条例でわざわざ補完する必要性があるのか。そして次に位置づけ及び決意の表明につきましては、男女共同参画社会の実現を市の最重要課題と位置づけるとなっておりますが、確かに大きな問題であり、国の方でも重要施策というふうに書いてありますけれども、課題の山積する市の状況の中で果たして最重要と言えるのでしょうか。また前文全体を見て、盛り込むべき事項を見まして、これから全文を予想しますと、なかなか明るく希望の持てるような全文が出てこないような気もいたしますが、希望の持てるような全文になるんでしょうか。その辺をお答えいただきたいと思います。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) 条例に盛り込むべき事項でございまして、各地区でいろんな御意見を聞いて、そのことを反映して今後その条例文について、検討をしていくということをまず基本的にとらえておいてほしいと思います。これからまた内容等を詰めていくということであります。

 人権尊重の普遍性ということについては、既に憲法で保障してあるからあえてうたいこむ必要はないんじゃないかということでありますけれども、この条例でやはりこのことをまず踏まえておかないといけないという問題もありますし、やはり明確にこのあたりはしておかないといけないということで、盛り込むべき事項としてはこういう形であります。

 それから、男女共同参画社会の実現につきましては、これは国も最重要課題という形でとらえておりますし、これからの自治体を運営していくなかで、どうしてもこの問題は最重要課題ということで私どもは位置づけてここに盛り込んだわけであります。明るく希望の持てる条例にということでありまして、私ども、その方向でぜひ努めてまいりたいと思っております。

 以上でございます。


○議 長(福留一郎君) 黒木優一議員。


○(黒木優一君) ただいま答弁いただきましたけれども、やはり人権尊重の普遍性につきましては、私は意見の平行線になるかも知れませんけれども、国の基本法においてもう既にうたってありますので、うたう必要はないんじゃないかなというふうに思います。

 次に、定義について御質問申し上げます。まず、男女共同参画社会ということについてですけれども、これにつきましては性別または性的指向にかかわらず、すべての人が云々とありますが、県の条例で男女共同参画の定義が、これも明文化してありまして、県の条例の定義と異なるのではないかと思いますが、この点はいかがでしょうか。

 また、昨日の質問でも指摘がありましたように、同性愛や両性愛を推進するような意味にもとれます。先日、テレビを見ていましたところ、カナダのある州で同性愛の結婚を認める州法が施行された結果、同性愛の人たちが押しかけてきて大変なことになっているというようなことが報道されていました。州法と条例とは違うものですが、市民の定義として滞在する者を含むということがありますので心配になります。この部分の文言は使用すべきではないと思いますが、いかがでしょうか。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) まず、性別または性的指向にかかわらずすべての人ということにつきましてお答えしたいと思いますが、この表現にすることによりまして、いわゆる性的少数者の方々をこの中に包含しておるわけでありまして、定義以下の条文におきましては性別等、あるいはすべての人と簡略表記いたしております。他の自治体におきましても、いわゆる大阪府の堺市、千葉県の市川市でございますけれども、基本理念に性的少数者の人権の尊重を入れられているところもございます。この条例に盛り込むべき事項では、理念に入れることは特別扱い、あるいは区別につながるとして、男女共同参画社会の一員として主語の中にうたった方がよいということで、このような表現になったものでございます。

 それから、いわゆる性的少数者についてのことでございましたけれども、性的少数者の人権の尊重につきましては司法機関によります判決により、行政機関としての責務としての要請があり、また国におきましても性的指向を理由とする差別をなくすための啓発を行っておりますし、本年度は性同一性障害の方の戸籍上の性別変更を認める法律も制定されましたように、こうした国の動きにも沿うものであるというふうに考えておりまして、何よりも性的少数者のいわゆる声というものも大事にすべきであるということで、私ども、人権として大事にすべきであるということでとらえているところでございます。

 以上でございます。


○議 長(福留一郎君) 黒木優一議員。


○(黒木優一君) 性的少数者の基本的人権は私もやはり守らなくてはいけないと思います。しかしながら、今、ほかの自治体の二例、堺市、市川市を挙げられましたけれども、もう今は既に百二十を超えているんじゃないかなと、市町村でですね、条例制定が、と思います。その中で二カ所、しかも今は、最近制定されたところではこういう言葉を入れること自体がおかしいんじゃないかという議論が戦わされています。そういうことで考えますと、男女共同参画ということですから、男女という言葉ですべての人を指すんじゃないかなというふうに私はとらえていいんじゃないかなと思うんです。わざわざ文言としてこういう言葉を入れる必要があるのかなというふうに疑問のあるところですけれども、御見解をお願いいたします。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) 男女、あるいはすべての人という主語でも性的少数者をその中に含むのではないか、という御意見につきましてでございますけれども、一部の当事者の方は御自分の性別意識が揺らいでいるので男女という表現に違和感を覚えるという意見がございました。また、男女あるいはすべての人という表現でも性的少数者が含まれていることにつきましては、そうとらえることもできるとは思いますけれども、つまり性的少数者を明示することは逆差別につながるのでは、ということも含まれると思うんでありますが、女性の人権の獲得過程を見ましても、やはり女性が声を上げ、そして差別されていると言い続けてこられたことによって少しずつ今日のように人権を獲得していった歴史的経緯等もあるわけでございまして、やはり性的少数者がいらっしゃるということ、そしてその人権を尊重する、これも今、黒木議員がおっしゃったように人権は尊重しないといけないということを明らかにしない限り、こういった方々の真の人権の確立というのは大変困難であるというふうに思われます。

 以上でございます。


○議 長(福留一郎君) 黒木優一議員。


○(黒木優一君) この辺については、まだ条例化の段階ではございませんので、また懇話会なり、条例懇話会ですかね、そういうところでまた審議していただきたいなというふうに思いますけれども、また条例化のときに質問させていただきたいと思います。

 続きまして、基本理念についてという項目のところでお尋ねいたします。

 まず、すべての人の人権の尊重のこの項目の中、またその他の基本理念というところなんですけれども、先ほども述べましたけれども、すべての人とうたわなくてもいいんじゃないかなというふうに私は思うわけです。これも男女ということですべての人を指すんじゃないかなというふうに思いますが、いかがでしょうか。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) すべての人で男女すべてが入るということの御見解でありますけれども、先ほどから説明しておりますように、男女、いわゆるそういう今まではそういう歴史できましたけれども、いろいろと先天的に身体上の性別が不明瞭な方、あるいは身体上の性別と心の性が異なる方、いわゆる性同一性障害の方々、あるいは恋愛感情などが同性や両性に向かう方々、こういった人々もやはりいらっしゃるわけでありまして、こういった方々のことも含めて私どもとしてはすべての人という言葉でとらえているところであります。


○議 長(福留一郎君) 黒木優一議員。


○(黒木優一君) ということは、男女ということで、すべてということに当てはまらないということなんでしょうか。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) そのあたりは、すべての人という主語でも含むということがあるんじゃないかということでありますけれども、そういう男女という概念といいますか、それ以外に先ほど言いました方々もいらっしゃるということで、そういった人々も含むということでとらえているところでございます。


○議 長(福留一郎君) 黒木優一議員。


○(黒木優一君) なかなか納得できるお答えがもらえないんですけれども。

 次の、性と生殖に関する健康/権利ということについてお尋ねしますが、配慮ということについてお尋ねします。
 まず、この性と生殖に関する健康/権利というのは英語に直しますとリプロダクティブ・ヘルス/ライツということになります。リプロダクティブ・ヘルスとは、安全な妊娠、出産や子供が健康に育つこと及び安全で満ち足りた生活を営むため、子供を何人産むか、産むか産まないか決定できることとなっており、リプロダクティブ・ライツとは、すべてのカップルと個人、特に女性が子供の数と産む産まないの決定を自分の意思でできることとなっております。このことは一九九四年のカイロの国際人口・開発会議で取り上げたことですが、エイズ等の病気及び貧困からくるいろいろな危険性から、女性の健康を守るために提案されたものではないでしょうか。私は、この文言を盛り込むことで安易な人工妊娠中絶が増加する懸念があるんではないかと思いますが、いかがでしょうか。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) リプロダクティブ・ライツについて、中絶などを奨励しているんじゃないかということでございますけれども、男女共同参画社会基本法に基づき、国が平成十二年に策定しました男女共同参画計画では、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの視点から、女性の生涯を通じた健康を支援するための総合的な対策を図ることが必要であるというふうに述べられております。その中でリプロダクティブ・ヘルス/ライツについては今日、女性の人権の重要な一つとして認識されるに至っている。いつ、何人、子供を産むか産まないかを選ぶ自由、あるいは安全で満足のいく性生活、安全な妊娠、出産、子供が健康に生まれ育つことが含まれると説明されております。

 この概念は、そもそも性にかかわる人権の尊重と生涯にわたる健康の保持、推進を図ることが目的でありまして、特に本市は全国平均に比べ、人工妊娠中絶率が高いなどの現状があることから、今回の条例に盛り込む事項においてもリプロダクティブ・ヘルス/ライツを理念として盛り込んだものであります。

 また、現状として性行為の低年齢化や性感染症の拡大も見られ、相手を思いやる人権の尊重と、性行動の結果や責任までを含めた正しい知識の普及により、これらの諸問題に対応しようとするものであります。

 以上でございます。


○議 長(福留一郎君) 黒木優一議員。


○(黒木優一君) 私が申し上げたいのは、この文言を上げなくても女性の健康を守ることが大事であると、そういったことを表記すればいいんじゃないかなというふうに思います。所感がありましたらお願いしますが、時間があまりありませんので、次に移りたいと思います。

 きのう、内村議員の方から苦情処理に関しての質問が出ましたけれども、このことは私も全く同感でありますので、意見として付け加えさせていただきたいと思います。

 次に、教育における配慮ということもありますけれども、この教育における配慮というのは具体的に言うと、昨今言われています教育現場での男女混合名簿とか、そういったことを指しておられるんでしょうか。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) 教育における問題につきましてでありますけれども、いわゆる子供の頃から、そういう男女共同参画社会という考え方、これはやはり理解していただくということでございまして、それからいろんな問題が発生してくると思いますが、基本的にはこの教育の現場で男女共同参画の大切さというものをですね、やはり教えていくということでとらえているところでございます。


○議 長(福留一郎君) 黒木優一議員。


○(黒木優一君) 答弁をいただきましたけれども、ということは、具体的に言うと男女混合名簿を指すものではないというふうに理解してよろしいんでしょうか。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) 当然そのことも将来的には出てくる問題であります。したがって、その中でどうあるべきかということをやはり考えていく必要があると思います。


○議 長(福留一郎君) 黒木優一議員。


○(黒木優一君) 最後に意見を言わせていただきたいと思います。

 今の男女混合名簿につきましては、私はあまり必要性を感じておりません。どうしても差別につながるというのであれば、例えば男女一日ごとに、きょうは男子の一番から、明日は女子の一番から、次の日は男子の最後から、その次の日は女子の最後からとか、臨機応変で現場で対応できるもんではないかなというふうに思います。

 最後になりますけれども、私は男女平等というのは本当に大切なことであり、そして何回も言いますように女性の人権が守られることは非常に大切なことだと思っております。よりよい条例制定に向けて取り組んでいただきたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。

(後略)

市議会2003年第4回定例会会議録 (2003/09/08)

平成15年 第4回定例会 (第2号 9月 8日)

(前略)

○(有満忠信君) 了解しました。

 以上で、財政に関する問題については質問を終わります。大変懇切に御答弁いただきまして本当にありがとうございました。

 次は、企画部長に質問させていただきます。

 質問は、男女共同参画社会の実現に向けての具体的取り組みと女性の地位向上のための施策の推進及び管理職、審議会等委員などへの女性登用の目標値の設定と現況についてであります。

 特に女性の登用が遅れている理由についても、男女共同参画社会の実現との絡みで御答弁をいただきたい。この際、申し上げますが、真の男女共同参画社会とは何か、平成十一年六月にこの基本法が施行されましたが、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる社会の実現を目指すこととされており、政府見解でも男らしさ、女らしさを否定するものではないとしております。男女の性差はあっても、男女がそれぞれの特性を生かしながらお互いに助け合ってよりよい社会を目指して共同して参画することが大切であると私は考えます。最近、ジェンダーフリーという考え方が蔓延しつつあります。私自身、憂慮すべき問題だと思います。例えば、大火事のときに消防士が火の燃え盛る家の中に飛び込んで消火活動ができるのか、地震のときに家が崩壊して柱の下敷きになったのを女性が飛び込んで行って柱を持ち上げて人命救助ができるのか、やはりそれぞれに男性、女性なりの肉体的な特性もあるわけですから、その辺のところは念頭に入れていただきたい。もちろん、この旧島津藩、当地方においては、男尊女卑の考え方、これがまだ残っているようでありますが、これをなくしていくようにすることは当然なことだと考えております。近く、男女共同参画条例をつくろうとされているようでございますが、これについての同僚議員からの質問もたくさんあるようでございますので、部長の見解を簡潔にお聞かせいただきたい、このように思います。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) 有満議員の質問にお答えしたいと思います。

 男女共同参画推進につきましては御理解をいただいておりまして、心から敬意を表したいと思います。

 この男女共同参画社会づくりにつきましては、平成十一年の国の基本法の制定に基づきまして本市もその特性、あるいは特色を踏まえた条例の制定が必要だということで現在取り組みをいたしております。平成十三年の十二月議会におきましても市長の答弁の中でなるだけ早く制定をするということで答弁をいたしているところでありまして、懇話会あるいは懇話会による市民意識調査、グループインタビュー、こういったものを繰り返しながら条例に盛り込むべき事項についてただいままとめて、説明会が終わったところでございます。

 そういった状況の中で、先ほど議員がおっしゃるように、決して男らしさ、女らしさを否定するものではないわけでありまして、しかしながら一方では社会通念あるいは慣行、こういったものを反映した社会の仕組みがございます。そういう中で性別による固定的な役割分担意識や性別等による差別的な取り扱いがいまだにまだあるということが現状としてはあるわけであります。そういう中で、特に女性の登用が遅れている理由についてのお尋ねでございましたけれども、現在の審議会等の女性委員の割合は法律、政令、条例等に基づく審議会については一三・二%ということになっております。これは都城市審議会等の整理・運営等に関する指針でうたっております三〇%に高めるように努力するという数値からは非常に程遠いものがあるわけでございまして、毎年審議会の状況を調査しながら審議会の構成や運営方法等の見直しを進めているというのが現状でございます。その中で、どうして進まないのかということでございますけれども、団体等の代表者に審議会等の委員を委嘱することで、いわゆる充て職が多いということが一つ、それから審議会等の委員の構成上、専門的な分野から委員を委嘱する場合、女性委員の候補者が少ない場合があること、こういった理由でいまだに三〇%を達成していないというのが現状ではないかと思います。こういう問題を解決するためにも、男女共同参画推進条例というものは早急に検討していく必要があるんじゃないかと思っております。

 以上でございます。

(中略)

○議 長(福留一郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、内村仁子議員の発言を許します。


○(内村仁子君) (登壇)通告に従い、今議会でも女性の立場から小さな声を届けるために質問してまいります。
 まず、都城市男女共同参画推進条例について、企画部長にお尋ねします。

 私は市の職員時代、当局の方から各部からの女性職員による女性部会というのをつくられ、その部会長として、まず女性職員の意識、職域拡大、地位向上、そして数々の研修会への参加等、学習の場も必要であることなどを協議し提言してまいりました。また、第二回宮崎県男女共同参画フォーラムが都城市で開催されたときは、女性議員を増やす第一分科会の会長として、当地域の女性地位意識の向上に多くの方々と協議をしてきました。全国の男女共同参画条例案も取り寄せ、行政がつくった条例よりも議員提出議案として条例案を出した方がいいのではないかと思い、水戸市の案やら取り寄せながら、これまでの都城市の男女共同参画の指導をされた、たもつゆかりさん、フォーラムの各分科会長さんへもその案を見ていただいておりました。これまで女性職員は、窓口の業務または文書、予算等の職務だけであり、担当だけが与えられた職場でした。女性からの提言を踏まえ、十数年の年月を経て、今では女性職員も担当職員としての職務配置、出張、管理職への登用も図られるようになりました。男女共同参画事業への推進に努めてまいりましたが、そのことを踏まえ、現在都城市が進めておられる条例化について、進む方向を危ぶむ市民の声が大きくなりつつあり、私もそれを感じております。安全な都城市条例化についての質問をするものであります。

 国では、平成十一年に男女共同参画社会基本法が制定され、本市でも条例化に向け懇話会委員十五人、条例検討専門部会委員六人で構成、その検討がなされ今年の十二月議会に条例案が出される予定で進められているようです。

 そこでお尋ねしますが、一点目に条例化への現在の進捗状況はどうなっているのか、二点目に条例化することでどのようなメリットがあり、都城市の条例は他市と比較して特徴があるのかお尋ねします。三点目に、十一地区の公民館で条例化に向けた説明会をされましたが、その参加者数と、どのような方が出席され、どのような質疑応答がなされたのかお尋ねします。

(中略)

○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) (登壇)それでは内村議員の質問にお答えしたいと思います。

 議員も先ほど触れていただきましたように、これまでいろんな形での男女共同参画社会づくりについてのお取り組みいただいておりまして、心から敬意を表したいと思います。先ほどもおっしゃいましたように、県のフォーラムにおきましては、率先垂範していただいて私ども大変、このフォーラムが成功に終わったことは議員の功績でもあろうかと思っております。

 お尋ねの条例の進捗状況についてお答えしたいと思います。

 男女共同参画社会の形成にかかわる条例の制定につきましては、平成十三年十二月議会におきまして、条例制定についての御質問がございました。その中で、市長ができるだけ早く制定をしたいという御答弁を申し上げております。これを受けまして、平成十四年度に有識者五名、団体の代表五名、企業、事業所の代表二名、一般公募者三名の市民十五名からなる都城市男女共同参画推進懇話会を設置いたしてまいりました。その条例の制定にあたりましては、当然この都城圏域での現状の把握、それから課題の抽出等が必要であり、それを的確につかんでいくことが必要だろうということで私どもは考えておりまして、その懇話会で二千人の市民を対象にした市民意識調査を実施していただきますとともに、市内の二十六の団体、グループ、延べ百九十二名の方々にグループインタビューを実施をいたしてまいりました。懇話会の委員の方々には、本市におきます男女共同参画社会形成にかかわる現状や課題等についての調査研究を行っていただきました。その結果をもとに、今年三月に都城市における男女共同参画社会形成についての御提言を市長に提出いただいております。そして今年四月からは、懇話会の中に懇話会の会長、副会長、専門家二名、行政職員二名の六名からなります条例検討のための専門部会を設置しまして、懇話会とともに条例に盛り込むべき内容等について検討しまして、ある程度その内容がまとまった六月下旬から条例に盛り込むべき事項について、市のホームページ及び広報都城に掲載をいたしております。

 また、市内の各地区公民館ごとに条例制定についての御説明を申し上げてまいりました。そこで市民の方々の御意見を伺ってきたところであります。今後ともこの御意見を参考にしながら、懇話会あるいは専門部会において具体的な条文案を検討してまいることになりますが、市民からいただいた御意見あるいはそういうものが大変重要になってくるかと思います。

 条例化によるメリットについてのお尋ねでございましたけれども、条例の必要性につきましては、これまで男女共同参画社会づくりに取り組んでこられました内村議員も痛切にお感じになっていることだろうと思います。昨年も条例を議員提出議案というところまでお考えいただいて、積極的にお取り組みいただいたところでございます。

 御存知のように、国の男女共同参画基本法は主な理念あるいは取り組みの方向性などをうたったものでございまして、本市の地域性あるいは特色を踏まえた具体的な施策を着実に実施していくためには、都城市独自の総合的、計画的な取り組みの指針となる市の条例が必要になります。その条例の制定の効果としまして、私どもは都城市の自主性あるいは独自性を踏まえた男女共同参画行政分野における政策体系が統一的に示されて、これを基本方針及び施策の実施根拠としまして長期的、総合的に施策を推進することができるということが一つ。それから人権侵害等を受けている方々の救済を図ることができますとともに、市民の皆さんの関心を高め、市民と行政が共通認識を持って男女共同参画社会づくりを推進することができるというふうに考えております。特徴でございますけれども、基本的にはどの自治体の条例も国の男女共同参画基本法にのっとりまして、それぞれの自治体の自主性、独自性に基づき制定されておりますので、基本理念等については大きな違いは見られないところであります。ただ、あえて申し上げるとするならば、男女共同参画社会が性別にかかわらず、すべての人が生き生きと幸せに生きている社会を目指すのであれば、男女という性の枠組みから疎外されて性に関する差別や苦しみを受けている性的少数者の方々も当然にその人権が尊重されるべきという認識に立って、性的少数者の人権の尊重も包含しているところが特徴ということが言えると思います。このことは懇話会からの御提言にも性的少数者の人権の尊重という形で述べられているところであります。

 それから、説明会につきましては七月二十三日から八月二十九日にかけまして、各地区公民館で開催をしてまいりました。時間的には二時間とっておりまして、一時間を説明、残りの一時間を市民の意見を伺うという時間に設定をいたしております。その参加状況につきましては、姫城地区が二十八名、妻ヶ丘地区が三十三名、小松原地区が十八名、横市地区が三十名、五十市地区が三十三名、志和池地区が二十七名、西岳地区が三十六名、庄内地区が五十一名、沖水地区が十一名、中郷地区が十六名、計二百八十三名の市民の方々に参加をいただきまして、さまざまな御意見等をいただいております。どういった意見があったのかということのお尋ねでございましたけれども、たくさんございました。男女共同参画という言葉あるいはそれに関連する言葉のわかりにくさ、あるいは市役所がまず率先垂範すべきだということ、それから育児や育児休業取得にかかわる現状や課題、それから女性の登用や方針決定の場合の女性の参画ができていない現状や課題、配偶者からの暴力などの実態、あるいは現在の働き方のありように対する意見、あるいはジェンダー概念、いわゆるジェンダーフリーに対する意見などたくさんの御意見をいただいておりました。私どもは今後、条例に盛り込むべき事項については今まとまったところでございまして、こういった意見を参考にしながら条例の内容等について検討をしていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。(降壇)

(中略)

○議 長(福留一郎君) 内村仁子議員。


○(内村仁子君) まず、企画部長に男女共同参画について再度お尋ねいたします。

 先ほど答弁をいただいたわけですが、条例を早く出したいということで今進んでいるということですが、この条例の中で、ある報道といいますか、今いろんな議員の方へ、新聞といいますか、その新聞が送られてきております。私にも送られてきましたが、都城市の条例は全国に先駆けた性同一性障害者ら性的少数者の保護を市民や事業者の責務とし、守らなければ法的に訴えられるとした内容で、これが成立すれば同性愛の開放区になるという大見出しで出されておりました。このことで一回電話がありまして、私はそれは大変ですねというふうに答えましたら、都城市の保守系女性議員が大変だと心配しているというふうに報道されておりましたが、私はそういうところとは知らずにそういう話をちょっと伺ったものだから、これは答えただけでありまして、きょう市役所に来てみますと、その私が関係者だというようなふうに部から出たということで、これさえもまた驚いております。もちろん一人の人権を尊重することはわかるんですが、人権的に長い間痛みを伴っておられるから、そういうことを盛り込んだという人権フェスタでもまたその方たちが体験談を話されたということが新聞でも報道されましたけれども、都城にこれが推進条例なのかという心配をしていらっしゃる市民の方もたくさんいらっしゃるわけで、私のところにも電話やらいろんなものが送られてきて、ファックスでも届いております。私もこれがこういうふうに進んでいるのかということを聞いて、大変びっくりしているわけですが、今部長が言われるように、痛みを伴うということは、それは理解できますが、都城市の七月の広報でも最初から男女共同参画社会の形成に係る条例の制定のため、あなたの意見をお聞かせくださいという、広報都城の欄にもこの性と生殖に関する健康とか、そういうのがもうもろに出ているわけです。しかし今まで私が調べました国の条例、各自治体の条例では、そういうことは一切まだ触れられておりません。これをどうして都城が急いでつくらなければならないのか、もちろん懇話会の中にもそういう、そういうというとちょっと語弊がありますけれども、懇話会の中でもそういう話が出たと思うんですが、このことをどう受け取られておられるか、企画部長に最初お尋ねします。時間がありませんのでちょっと簡潔にお願いします。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) それではお答えしたいと思います。

 今そういう全国的動きがあるということも私ども承知をいたしております。これにつきましては、言葉の理解の仕方とか、こういうことでいろいろとそういう動きがあるやに聞いておりました。私どもとしては、ジェンダーフリーという言葉につきましても、画一的に男性と女性の違いを一切排除するというとらえ方をされる向きもありますが、私どもとしてはジェンダーによる抑圧や差別をなくすんだということで、このジェンダーフリーについても、そういう意味で使う分については問題ないという政府の見解も出ておりまして、そういう方向で私どもとしては考えているところであります。また、先ほど説明しましたように、市民アンケートあるいはグループインタビュー等を行いますと、驚くようなDVとか、あるいはいわゆる妊娠中絶の状況が驚くような数字が出てくるわけでありまして、私どもとしてはグループインタビューあるいは市民意識調査でそういう現状を把握した以上、それを行政としてこれは放っておくわけにはいかない。そういう意味で、私どもとしては当然この問題についてそういう形でうたい込んでいこうということで、今検討をいたしているところでございます。

 以上でございます。


○議 長(福留一郎君) 内村仁子議員。


○(内村仁子君) 今、市民意識調査アンケートでそういうのが出たということですけれども、こういう国の方の基本法には苦情処理という項目が設けられているわけですから、これは市の段階でするのではなく、これは国の段階でするべきではないかと思います。国の方にも基本法としてわざわざそれがうたってあるわけですから、まだ都城市でそこまでしていろんな事業者とか市民に迷惑がかかる罰則規定というのがありますと、そこにあってはならないことですけれども、やっぱり罰則規定といいますと、もうこれから先が大変な時代になっていくんじゃないかなと思っております。都城市のこの推進条例は、国の基本法と逸脱していないかということをもう一回お尋ねいたします。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) 私どもとしては、国の基本法にのっとって、その範疇で考えているということでございます。


○議 長(福留一郎君) 内村仁子議員。


○(内村仁子君) 私が条例をつくって出そうかということで、市の法制担当にも一回見てもらったんですが、そしていろんな方にもお配りしていたんですけれども、まだ民意、みんなの話し合いの中でしていない、多くの人の意見を聞いていないということで、これから都城市の条例をつくっていくから、一応出さずにおってほしいということで、私はまたこれから先、どういう条例ができるか大変楽しみで期待しておりました。この多くの市民の声を聞くという方針で、公募を交えた委員会が悪いということは言わないんですけれども、この十一地区の公民館でこられた方が二百人ということで、これでみんなの意見を聞いたということになるのか、行かれた方に私はあたって聞いてみました。しかし、最初の何といいますか、チラシといいますか宣伝では、声を聴く会、あなたの意見をお聞かせくださいということで出席しましたが、一方的な勉強会であり、意見をとても言うこともできなかった、場違いの場所であった、そして他の方は何が何だかわからないままの説明会であったということを聞いております。この公聴の時間が二時間のうち一時間が説明、一時間が意見を聞く会であったと今部長はおっしゃいましたけれども、行かれた方々の話を聞きますと、とてもそんな会ではなかった、あくまでも市から出したこの案を教え込む状態の説明会であったという方がほとんどだったわけですが、そして行かれた方も公民館長さんとか、それからPTAの役員の方、そしてほとんどが民生委員さんだったということで、納得しないまま帰ったということでした。このことをどう受け止められるかお聞きします。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) 市民の意見を聴く会につきましては、先ほど申し上げましたとおり、各地区公民館ごとにやってまいったわけであります。確かに数字からいきますと大変少ないというふうにとられると思います。県の状況を見ますと、県は県内で三カ所しかやらずに条例を制定しております。あるいは他の市を見ますと、全体で二回やっているとかですね、そういう状況の中で、私ども十一カ所やったわけでありますが、広報都城で会場、日時について広報いたしました。それからホームページにも掲載しましたし、ラジオ、新聞等でも呼びかけました。各地区団体の代表、あるいは社教連の代表、おっしゃったように民生・児童委員にも御案内をいたしました。しかしながら、市民の方々にとってこの条例制定について、おそらくこれだけの住民説明会を意見を聴く会をやったのは本市が初めてではないかと思っております。そういう意味で、おそらく内容的に固いとか、あるいはなじみが薄いというようなこともあって、参加状況についてはばらつきがあったのではないかと思います。しかしながら、私どもは一時間でも市民の方々の御意見を聞けたと、それも十一地区で聞けたということは、これからの条例制定について大変参考になるというふうにとらえているところでございます。

 以上でございます。


○議 長(福留一郎君) 内村仁子議員。


○(内村仁子君) 確かにですね、今までにない説明会だったと、私もそれは思っております。しかし、来られた方が片寄っているということと、わからないままに一方的にしゃべられたということでの不満もあり、これから先、まだ何回もして、勉強会をさせてほしいという声もあるわけです。それで目標は十二月定例議会に出したいということでしょうけれども、これは拙速を避けてほしいと願っております。まだこれからいろんなところで勉強会をして、いろんな階級、まだ二十代から、そしてまだ年代の高いところまでのいろんな方を寄ってもらっての説明会を再度開いていただきたいと思っております。

 また、鹿児島県ではこの条例をつくる専門委員部会の中に、鹿児島出身のたもつゆかりさん、そして鹿児島大の助教授がいらっしゃるそういう中で、鹿児島県議会がジェンダーフリーについても否決といいますか、それも出されております。そういう中での宮崎県は、全部このたもつゆかりさんが指導者になっておられまして、私どももずっとこの方からの勉強会を開いてもらって勉強してまいりました。しかし、ほとんどが一方的に話されるだけの研修会であったという苦情も承っております。そして山口県の宇部市では、平成十四年六月に条例を制定し、基本理念に男女が男らしさ、女らしさを一方的に否定することなく、男女の特性を認めあい、互いにその人格と役割を云々とありまして、全国の自治体条例もそのように今進みつつありまして、既に条例をつくられたところでも、このようにして条例が変わるように協議がなされているところがたくさんあります。平成十四年十一月十二日の参議院内閣委員会での国会質疑では、男らしさ、女らしさを認めながらやっていくのが男女共同参画社会基本法の基本的な考え方ではないかとの質問に対しまして、福田内閣官房長官は「男らしさ、女らしさはやっぱり男女という性別がある限り、時代社会の情勢が変わり考え方に多少の違いがあっても、男女の性別というところから出てくるものは否定できない。男女共同参画社会というのは、その前文に書いてあるとおり、この個性と能力を十分に発揮することができる社会であるということで、男らしさ、女らしさを否定しているものではありません」と答弁しておられます。部長も先ほどの同僚議員の質問の中で、男らしさ、女らしさを否定しているというものではないと言われましたが、この基本法を基本として、宇部市のような男らしさ、女らしさという条文を使われる、今から検討されるということでしょうが、そのことについての見解をお尋ねいたしいます。


○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) 御質問にお答えしたいと思います。

 説明会につきましては、いろんな形で御案内いたしましたけれども、そういう方々が参加いただきましたし、中には非常にすばらしい条例ですねという御意見もいただいておりまして、私どもとしては貴重な御意見をいただいたなと思っております。

 先ほど男らしさ、女らしさについて否定するものではないということでございますけれども、このことがかえってその男らしさ、女らしさを強調することが社会的に個人の選択肢を制限したり、あるいは差別的取り扱いなどを生み出したりする場合においてはそれを見直すべきであるということであって、いわゆる個人の悩みにかかわる考え方を否定するものではないということで私ども考えているところでございます。


○議 長(福留一郎君) 内村仁子議員。


○(内村仁子君) 再度お願いをしておきますが、都城市の条例に先駆けて性的少数派、こういう方たちの救済、これは国がするべきであって都城市の条例に私はまだ挙げるべきではないと申し上げておきまして、これから先、条例についてはまだまだ検討をしていっていただきたいと思っております。あくまでも間違ったというと間違っていないとおっしゃればそれまででですが、違った方向に条例案ができませんことを願っております。そして、議会でも早めにこの条例案ができましたら、私どもにもいただきまして、他の自治体では条例案が渡ったのが数日前であったために検討することができなかったという、今、後悔の言葉も出ておりますので、できましたら条例案を早めに出していただきまして、私どもにも検討の余地を与えていただきたいと思っております。それと今回、県の男女共同参画の功労者として柳田喜美子さんと沖水の野崎トミエさんがこれまでも大変苦労されまして、いろいろ仕事をしてこられました。今度功労賞ということで表彰されましたが、このように都城市は男女共同参画についていろいろ意見を持っていらっしゃる方もたくさんいらっしゃいますので、こういう方たちの意見も聞きながら前向きに、何も新しいことをやることだけではなく、都城らしさも入れながら検討をぜひしていっていただきたいと思っております。

(後略)


市議会2003年第3回定例会会議録 (2003/06/26)

平成15年 第3回定例会 (第5号 6月26日)

(前略)

○議 長(福留一郎君) 日程第一「一般質問」を昨日に引き続き行います。
 まず、今村美子議員の発言を許します。


○(今村美子君) (登壇)おはようございます。通告に従って質問いたします。

(中略)

 次に、男女共同参画についての質問をいたします。今年の男女共同参画白書は欧米、アジア六カ国との国際比較調査を初めて行い、結論として日本の女性参画は低い水準にとどまっているとの厳しい指摘があったようです。政治や経済分野で女性が意思決定に参加できるかどうかを示すGEM(ジェンダー・エンパワーメント指数)によると、日本は六十六カ国中三十二位だそうです。まだまだ女性の参画という面では厳しいようです。そこで、今年の都城市における審議員の女性の数は前年度より増えたのでしょうか。また、占める割合はどのようになっているのかお聞かせください。

 次に、十二月の議会に提出されると聞いております男女共同参画の条例の経過と説明をしていただきたいと思います。市の懇話会で検討され、すばらしいものができつつあるようですが、性的及び性的傾向にかかわらずすべての人が社会の対等な構成員と定義するなど、随所にセクシャルマイノリティーの権利を守る言葉が入り、市議会で可決されると、セクシャルマイノリティーにも配慮した全国初の条例となると言われております。これを盛り込んだのは何か理由があるのでしょうか。

(中略)

○議 長(福留一郎君) 企画部長。


○企画部長(長谷川慈弘君) (登壇)おはようございます。今村議員の男女共同参画に関する質問にお答えを申し上げたいと思います。

 御承知のとおり、男女共同参画政策につきましては、性別による排除、あるいは区別、制限など、男女にかかわる人権上の問題を解消することによって、性別にかかわらない人的資源の多様な活用を図り、少子高齢化や財政問題等を抱え、あらゆる分野の構造改革を迫られています現代の社会に対応するための政策でございます。

 国の男女共同参画社会基本法におきましても、男女共同参画社会の実現を二十一世紀の我が国社会を決定する最重要課題というふうに位置づけておりまして、また地方公共団体の責務といたしまして、国の施策に準じた施策及びその他のその地方公共団体の区域の特性に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有するというふうに規定してございます。本市におきましても国と同様の課題を抱え、また住民の自治意識が求められる地方分権の推進や住民参画によります地域づくりなどとも密接に結びついていることから、男女共同参画社会の実現を市の最重要課題として位置づけております。

 男女共同参画社会形成に係る条例の制定につきましても、平成十四年度から有識者あるいは団体の代表、公募などの市民十五名からなります男女共同参画推進懇話会を中心に調査、研究を行ってまいりました。昨年十一月には市民二千人を対象に、男女共同参画社会づくりに関する市民意識調査を実施いたしました。また、今年の一月及び二月には市内の二十六の団体・グループ、延べ百九十二名を対象に聞き取り調査を実施いたしております。これらの基礎調査の結果をもとに、本市の現状や市民意識の抽出・分析を行いまして、今年三月には懇話会より市長に対しまして、都城市における男女共同参画社会形成の推進についての提言をいただいております。

 この提言は、本年度に予定いたしております条例の制定及び男女共同参画行動計画の全面改定の指針となるものでございます。その提言を受けまして、今年四月に懇話会の中に専門家や行政を加えた六名からなります条例検討のための専門部会を設置いたしまして、懇話会とともに条例に盛り込むべき内容等について検討をしてまいっております。

 今回、条例に盛り込むべき内容等が一応まとまりましたので、これを七月一日号の広報都城や市のホームページを通じまして、広く市民の方々に公開をいたしまして、市民の御意見を伺うことにいたしております。また、七月下旬から八月にかけまして、市内十一カ所の地区公民館で条例制定について説明を行いますとともに、条例に盛り込むべき事項についての意見を伺う「市民の意見を聴く会」を開催する予定でございます。これら市民の方々の御意見を参考にしつつ、専門部会を中心に具体的な条例案を検討し、十二月議会に上程する予定でございます。

 先ほど議員お尋ねの、いわゆるセクシャルマイノリティー、性的少数者の人権の尊重についてでございます。性的少数者というのは、先天的に身体上の性別が不明瞭な方々、身体上の性別と心の性が異なる性同一性障害の方々、性的な意識が同性や両性に向かう方々などを指すというふうに言われております。本市に存在いたします性的少数者の人権を擁護する団体や、また当事者の方々からの聞き取り調査等の結果、性的少数者が社会的に認知されていない。このことによりまして、日常生活を送る上で当事者が生きにくい状況に置かれていること、特に思春期の当事者の方々は深刻な状況に陥りやすいことなどがわかってまいりまして、懇話会の提言におきましても性的少数者の人権の尊重ということの一項目が入っております。

 また、全国的な動きを見ましても、性的少数者の人権の尊重につきましては医学界及び司法判例からも要請がありまして、国においても平成十三年の人権擁護推進審議会の最終答申で、性的少数者への差別的取り扱いに対する積極的な人権救済が取り上げられておりました。法務省においても啓発活動を行っているところでございます。

 こういった経緯や状況を踏まえまして、この度の条例に盛り込むべき事項の取りまとめにあたりましても、こういった性的少数者の方々に配慮したものになっておるわけであります。本来は、男女共同参画社会は性別による差別的取り扱いを解消しまして、性別にかかわりなく個人の人権が尊重されることにより、豊かで活力ある社会を目指すものでありますので、社会の構成員でありながら、性に起因する差別的取り扱いを受けている性的少数者の方々の人権も、この度の本市の男女共同参画社会の形成に係る条例において配慮されるべきものであるという立場をとって現在作業を進めております。

 そういうことで、マスコミ等でも取り上げていただいておりますけれども、人として生まれた以上、やはりその人の人権はちゃんと守るべきであるという立場から、こういった動きを今とっておるところでございます。なお、審議会の委員等に占める女性の割合については総務部長の方でお答えを申し上げます。(降壇)

(後略)

ふつうの記事・社説

男女共同参画進む条例制定 九州・山口は全県、38市町 育児休業報告義務も 都城市全国初 同性愛者の人権擁護/九州NEWS (西日本新聞 2005/02/18朝刊)

 男女共同参画に関する条例制定の動きが、全国に広がっている。男女共同参画社会基本法が施行された一九九九年以降、千葉県を除く四十六都道府県が制定し、市町村にもじわりと波及。九州・山口では三十八市町が導入し、同性愛者の人権擁護や公共事業の入札業者に育児休業実施状況などの報告を義務づけるなど、全国的に注目される試みも登場した。

 日本の男女共同参画は先進国の中で遅れており、政治や経済への女性の参画程度を示す「ジェンダー・エンパワーメント指数」は六十四カ国中、三十一位。そのため、政府は「人権尊重」などを基本理念にした同法を施行するとともに、地方自治体にも取り組みを促している。

 九州・山口では、
宮崎県都城市が全国で初めて同性愛者の人権擁護に踏み込んだ。条例には「性別または性的指向にかかわらずすべての人の人権が尊重され…」と明記。肉体と精神の性が一致しない性同一性障害者に言及した条例は大阪府堺市などが制定しているが、同性愛者を対象とした条例は例がない。

 福岡県福津市は、市発注工事の入札参加業者に育児・介護制度の利用状況などを報告させている。旧福間町が二〇〇二年四月、全国に先駆けて取り組み、今年一月に旧津屋崎町と合併して発足した福津市が条例を受け継いだ。

 報告内容が契約に影響することはないが、参加業者のうち、育児休業やセクハラ対策など男女共同参画の取り組みがまったくなかった業者が施行から二年間で34・4%から25・6%に減少。同市は「報告が、男女共同参画の重要性に気付くきっかけの一つになっているようだ」と分析している。

 第三者機関による苦情窓口があるのは福岡県久留米市、鹿児島県薩摩川内市など。「市に要望がある」「職場でセクハラを受けている」といった市民の申し出に対し、専門家が調査や改善要求をする仕組みだ。熊本県菊池市は、弁護士と精神科医に委嘱している。

 一方、条例制定の動きが鈍い佐賀県と長崎県は「今後も積極的に市町村に呼びかけていきたい」と話している。

    ×      ×

 ●男女共同参画に関する条例を制定している市町村=表、略

私の視点:都城市男女共同参画条例の視点 (日本海新聞 2003/12/30)

 今月18日、宮崎県都城市において、性的少数者の人権尊重などを盛り込んだ宮崎県都城市の「男女共同参画社会づくり条例」案が市議会(定数32)の賛成多数で可決された。

 起立採決では議長を除く出席28議員のうち3人が退席。賛成13、反対12の1票差という結果だった。閉会後、反対議員の1人は「同性愛など性的少数者に対して市民の不安が根強い以上、賛成できない」と述べ、差別的視線の根強さが浮き彫りになった。

 条例は、性同一性障害に配慮した千葉県市川市や大阪府堺市の条例からさらに踏み込み、同性愛なども含む包括的な性的少数者の人権尊重を盛り込んでいる。この条例の注目すべき点は、「性的少数者は差別と偏見を受けて当然」という従来の社会風潮に対して、男女共同参画の視点から立ち向かった点にある。

 国の人権週間が12月4〜10日まで行われ、そのスローガンの一つに「性的指向を理由とする差別をなくそう」が挙げられた。

 ところが、現職市議会議員であっても、前述のような性的少数者に対する差別と偏見に満ちた発言を公然としているのが実態であり、しかも誰もこれを差別発言と自覚していないことにも、この差別の根深さを感じる。

 仮に前述の発言の「同性愛者が」のところを「部落出身者が」、「元ハンセン病患者が」としたらどうなるだろうか?発言者は、たちどころに糾弾にかけられるであろうし、社会もすでにそのような差別的発言を放置しない状況にあると思う。

 だが、性的少数者の場合は、誰もこれを糾弾しないどころか、このような差別的発言に同調する人がむしろ多いという事実が、最大の人権問題なのである。この社会の中に、「差別されて当然な人」はどこにも存在しないのだから。

 本年、鳥取県下全市議会で、「性同一性障害者の人権保護施策」が採択され、行政書類の性別欄の見直しと国への意見書が提出された。不完全ながら「性同一性障害性別特例法」も成立し、性的少数者の人権が回復しつつあるが、今も差別と偏見は無くなっていない。

 来年、「鳥取市男女共同参画推進条例」にも、都城市条例のように「性的少数者の人権にも配慮すること」という文言の追加を求めるが、委員会ではすでに反対意見も噴出していて、採択までは難航しそうである。

 すでに県下全市議会で性同一性障害者の人権保護施策が実施されているので、性的少数者は理解されていないとは言えないし、性別による差別を無くそうという国の男女共同参画社会基本法にも十分に沿っていると思う。

 もし鳥取市の委員会において、都城市議のような差別的発言が出れば、それは公表して社会に問おうと思っている。

 わたしの願いは「差別の無い穏やかな社会」が成立することだ。

 来る年が、その一歩となるような年となるよう、あらゆる人権問題に関わる人々とともに歩んでいけたらと思う。

鳥取県人権問題講師団   藤村梨沙

社説:性的少数者救済条例 同胞という原点から出発だ! (宮崎日日新聞 2003/12/21)

 都城市は、周囲から阻害されてきた同性愛や性同一性障害者などを温かく受け入れる“宣言”を発した。「性的少数者」の社会進出を支援する「男女共同参画社会づくり条例」(来年四月一日施行)である。全国の地方自治体でも先駆的な試みだ。

 性にまつわる物事を長い間タブー視してきたわが国だけに、性的少数者を理解する土壌はもろい。しかし他人の生き方を頭から否定する“後進性”が二十一世紀にふさわしくない、のもまた条理である。

 条例の成果いかんでは、より閉鎖的な地域環境が形成される恐れもある。ここは“有言実行”に徹したい。

差別感情は大衆心理

 男女共同参画社会の理念は男女の性別で雇用機会や昇給、昇進、仕事の内容など区別してはならないとの自戒を込めている。条例化は国の基本法(昨年度制定)に沿ったものであり、県も本年度から施行。全国の自治体も倣う方向にある。

 都城市が特筆されるのは「性別にかかわらず」(基本法)の表現を一歩踏み込み、「性的少数者も対象」としたことにある。審議した十二月市議会は紛糾した。外野も巻き込んで、「男女共同参画事業にはそぐわない」反発が強かったと聞く。

 この条例案は“両(もろ)刃の剣”だ。もし否決されようならば、性的少数者をさらに日陰に追いやりかねない危険性をはらんでいた。幸い賛成十三、反対十二人の僅差(きんさ)でありながらも可決され、事なきを得た格好である。

 差別感情は大衆心理に根付き、ただすことは容易でない。事前に、広く市民へ啓発するべきだった。岩橋辰也市長が「こんなに反対されるとは思わなかった」ともらしたように、市当局の見通しも甘かったようである。

まだ低い女性登用率

 県内で男女共同参画社会づくり事業を年度内に条例化しようとしているのは、ほかに延岡、西都両市である。現段階で条文案は明らかでないが、都城市を先例にするのか、注目したい。

 都城市はこれからが勝負になる。性的少数者が能力や技量を生かせるような風土形成を急ぎ、地域活性の一途にしたい。「ゲイ・ランド」を危ぐする市民もいるようだが、それもまた一過程として容認できる範囲だろう。

 “本筋”になる女性の社会参加は本県の場合、未いまでだ ある。自治体が運用する各種審議会の構成メンバーに女性がどの程度、席を占めたのか。登用率を一つのバロメーターにすると、市町村平均は13・6%だ(三月末現在)。

 条例制定した都城市は13・2%と下回り、これから取り掛かろうとする延岡市20・6%、西都市9・6%。一番高かったのは日之影町の28・3%。もっとも審議会の運用件数が自治体規模で異なるため、一概に比較できない要素もある。

 県の登用率は22・1%と年ごとに改善傾向にある。しかし女性の幹部職員(部長級以上)でみると十五人であり、全職員数に占める割合は3・5%にすぎない。

 気運に加え少子・高齢化もあって、女性の役割はさらに増すはずだ。舞台が整いつつあるとすれば、甘えは禁物である。男性に伍(ご)して能力開発に専心し、社会が必要とする人材を目指す努力を怠ってはなるまい。

 時代は流れる。その勢いを楽しむ心のゆとりが必要だ。

男女共同参画条例を可決 都城市議会 (宮崎日日新聞 2003/12/19)

 都城市定例議会の本会議が十八日開かれ、男女共同参画社会づくり条例が十三対十二の賛成多数で可決された。県内の市町村で同条例が可決されたのは初めて。来年四月一日から施行される。

 同条例は男女共同参画社会の定義を「性別または性的指向にかかわらずすべての人の人権が尊重される」とし、単純に「男女」という言葉でくくれない性同一性障害者や同性愛者など「性的少数者」も対象に含まれることを表現した。同市によると、性的少数者の人権の尊重を盛り込んだ条例は全国でも大阪府堺市千葉県市川市だけ。

 また基本理念に「教育における配慮」として学校や地域、家庭などあらゆる分野の教育で男女共同参画社会の形成を促進することをうたい、教育に携わる者にも配慮を求めている。基本理念に教育を盛り込んでいるのは全国で三自治体。

 これらの表現をめぐって議会内で賛否が分かれていたため、起立採決を実施。福留一郎議長と欠席した一人、退席した三人を除く二十五人で採決し、十三人が賛成した。

 岩橋辰也市長は「可決されて感謝している。議会で出た議論を踏まえ、いい条例ができたといわれるように執行していく」と話している。

条例で性的少数者配慮/都城市議会 −人権尊重うたい可決/宮崎初、来年4月施行 (南日本新聞 2003/12/19)

 都城市議会は18日、性同一性障害や同性愛など性的少数者の人権尊重を盛り込んだ「男女共同参画社会づくり条例」を賛成13、反対12の賛成多数で可決した。性的少数者の人権尊重を盛り込んだ同条例の制定は、宮崎県内の市町村では初めて。来年4月1日、施行する。

 条文では、男女共同参画社会の意義として「性別または性的指向にかかわらずすべての人の人権が尊重される」と表現。社会制度や慣行、性と生殖に関する権利、教育現場での配慮を盛り込んだ。

 同市は昨年、市民など15人が参加した「男女共同参画推進懇話会」(江夏由宇子会長)を設置。市民への聞き取り調査などから差別に悩む性的少数者に考慮し、条例制定の指針となる提言をまとめ提出した。これをもとに市は条例案を作成、今議会に提案した。

 一般質問では条例案に対し「男らしさ女らしさを否定するのか」「なぜ条例の対象に性的少数者を含むのか」などの質疑があり、岩橋辰也市長は「市民1人ひとりの人権を守るため、当たり前のことを素直に表現しているだけ」と答えた。採決の行方が注目された最終本会議は大勢の市民が成り行きを見守った。

 岩橋市長は「いろいろな意見があったが、小差で可決していただいたことに感謝している」と話した。

県内初のユニーク条例可決 都城市と南郷村 (読売・宮崎版 2003/12/19)

 都城市議会は十八日、最終本会議を開き、性的少数者の人権を尊重する内容を盛り込んだ「市男女共同参画社会づくり条例」を賛成多数で可決した。採決は賛成十三、反対十二の小差だった。性的少数者を尊重する条例の制定は、大阪府堺市千葉県市川市に次ぎ三番目。来年四月から施行する。

 条文では、「性別又(また)は性的指向にかかわらずすべての人の人権が尊重され」としている。「性的指向」という言葉で同性愛者や両性愛者らまで範囲を広げた。堺市市川市では「性同一性障害」と明記しているが、その性的指向については具体的には触れていないという。

 市は、市男女共同参画推進懇話会(江夏由宇子会長、十五人)から性的少数者への理解を深め多様な性への偏見をなくすよう求める提言を受け、条例制定を目指してきた。

 しかし、十二月議会では「人権の中に性的少数者が含まれており、あえて盛り込まなくてもよいのでは」「別に人権擁護条例を制定して、その条例に性的少数者を尊重する内容を含めた方が理解が得やすい」などの反対意見もあり、小差での可決となった。

 岩橋辰也市長は「ここまでもめるとは思っていなかった。(可決という)議決には感謝している。(条例の運用について)心配する市民がいることを意識して、『いい条例ができた』と言われるように執行していきたい」と話した。

     ◇

 同市議会は、この日、市男女共同参画社会づくり条例や六億千三百万円の一般会計補正予算案など二十議案を可決して閉会した。

(後略)

参画条例案可決、理念周知に課題 (朝日・宮崎版 2003/12/19)

 宮崎県都城市議会は18日、同性愛など性的少数派にも配慮した「男女共同参画社会形成にかかわる条例案」を賛成13、反対12、退席3の賛成多数で可決した。

 この条例は、対象を「性別または性的指向にかかわらずすべての人」と明記。性的少数派の個人の意思を尊重することが盛り込まれている。

 本会議では、「性的少数派への配慮は、個人の尊厳の尊重につながる」との賛成論と「ここまで踏み込むのは先鋭的過ぎる」との反対論が対立した。

 同市によると、大阪府堺市千葉県市川市の2市に同様の条例があるという。

男女共同参画:同性愛者の人権、1票差で可決 宮崎・都城 (毎日 2003/12/19)

 性的少数者の人権尊重などを盛り込んだ宮崎県都城市の「男女共同参画社会づくり条例」案が18日、市議会(定数32)の賛成多数で可決された。起立採決では議長を除く出席28議員のうち3人が退席。賛成13、反対12の1票差という結果だった。閉会後、反対議員の1人は「同性愛など性的少数者に対して市民の不安が根強い以上、賛成できない」と述べ、差別的視線の根強さが浮き彫りになった。

 条例は、性同一性障害に配慮した千葉県市川市大阪府堺市の条例からさらに踏み込み、同性愛なども含む包括的な性的少数者の人権尊重を盛り込んでいる。

 ところが、条例の内容を巡り市議会一般質問では「同性愛者が市内に集まるようになるのではという市民の不安がある」など反対意見が続出。中には「市内で同性愛の教師が性教育をしているという情報がある。保護者として心配だ」などという発言もあった。

 採決前の討論でも賛否双方の立場から9議員が激しく論戦。3議員が「賛否が分かれている以上、強行採決すべきでない」などとして退席した。岩橋辰也市長は「(アンケート結果など)市民の意見を反映したごく自然な条例だと考えているが、これほど伯仲するとは思わなかった」と話している。【桐山友一】

男女共同参画条例 同性愛者の人権擁護を 都城市議会が可決 (西日本新聞 2003/12/19)

 宮崎県都城市議会は十八日、全国の自治体で初めて、同性愛者など性的少数者の人権擁護まで踏み込んだ男女共同参画社会づくり条例案を、十三対十二の賛成多数で可決した。来年四月から施行される。

 条例は「性別または性的指向にかかわらずすべての人の人権が尊重され…」と明記することで、男女に加え、同性愛者、性同一性障害者、先天的に性別が不明確な人らも対象に含めた。性的指向とは「性的意識の対象が異性、同性または両性のいずれに向かうのかを示す概念」と定義した。

 都城市によると、同様の条例は大阪府堺市千葉県市川市が制定しているが、性同一性障害者らに限定しており、同性愛者にまで広げたのは、今回の条例が初めて。

 同市は一日に条例案を提案したが、議案審議は難航。反対派は「同性愛者までことさら条例に含める必要性は薄い」「国の男女共同参画社会基本法や県の条例の範囲を逸脱している」と主張した。この日は、市議の三割の九人が賛成や反対討論に立って議論が白熱したが、採決では退席者が三人出たため、きわどく一票差で可決された。

■都城市男女共同参画社会づくり条例

 国の男女共同参画基本法の概念を一歩広げて「性別または性的指向にかかわらずすべての人」を人権擁護の対象としたのが特徴。性的少数者を含めた男女共同参画社会の実現を、市の最重要課題と位置付け、国の基本法にはない性と生殖に関する権利や教育に携わる者の責務も盛り込んだ。制定にあたって、市は市民、有識者ら15人で懇話会を結成。懇話会が市民2000人アンケート(有効回答率51・80%)や聞き取り調査をし、結果を基に、性的少数者の人権尊重など11項目の提言を市長に提出していた。(西日本新聞)

都城市議会・男女共同参画条例案を可決 (MRT宮崎放送 2003/12/18)

 都城市議会は、同性愛者など、性的少数者の人権尊重を盛り込んだ、男女共同参画社会づくり条例案を、賛成多数で可決しました。この条例案は、「性別又は性的指向にかかわらず、人権を尊重する」としたもので、都城市が、12月議会に提出していました。この条例案をめぐっては、議員の間で激しい論戦が繰り広げられていて、きょうの採決でも、13対12の僅差で、可決されました。こうした条例の制定は、国内では、大阪府堺市と、千葉県市川市に次いで3例目となります。

Miyakonojo passes ordinance guaranteeing rights of gays, bisexuals (Kyodo 2003/12/18)

The city assembly of Miyakonojo, Miyazaki Prefecture, approved an ordinance Thursday guaranteeing the human rights of sexual minorities, including homosexuals, bisexuals and people with gender identity disorder.

Heated debate was held at the assembly over the ordinance, which was narrowly approved 13 to 12.

Similar ordinances focusing on sexual minorities have been enforced in Sakai, Osaka Prefecture, and Ichikawa, Chiba Prefecture, but Miyakonojo has expanded the scope to include homosexuals and bisexuals.

[トピックス]都城市男女共同参画社会づくり条例案−−野村和代主幹に聞く (毎日・宮崎版 2003/12/18)

 ◇性による差別なくす−−「伝統文化否定」は誤り

 都城市が12月定例市議会に提案した「市男女共同参画社会づくり条例」を巡り、市議会一般質問で質問が相次いだ。中には条例の趣旨を誤解した質問も少なくない。議会での議論を基に質問をまとめ、その答えを「Q&A」で紹介する。回答は市秘書政策課の野村和代・男女共同参画行政担当主幹。条例案は18日、市議会最終本会議で審議される。【桐山友一】

 ◇性的少数者「人権尊重は当然」

 Q 男女共同参画社会づくりとは、ひな祭り、コイのぼりなどの歴史、文化や「男らしさ・女らしさ」を否定するのではないか

 A 日本の伝統文化や慣習を全面的に否定するものではありません。一方、「男は仕事、女は家庭」「男が主、女は従」というように、性別によって固定的な役割を押し付けることは、一人一人の個性や能力の発揮を妨げてしまいます。また「男らしさ」「女らしさ」に縛られたくないと感じる人もいます。個人の男女観を、他者の意に反して押し付けないようにしようということです。

 Q 男女の区別をなくすことにならないか

 A 男女に身体的、生物学的な違いがあることは当然です。特に女性には妊娠、出産の可能性があり、その身体的特性は守られなければなりません。この前提で、性別にとらわれることなく個人の能力を十分に発揮できる社会にしようということです。更衣室を男女一緒にするようなことでは全くありません。

 Q 妊娠、出産など性にかかわる決定で自らの意思を尊重することは、中絶の奨励につながるのではないか

 A 条例案には「妊娠、出産その他の性と生殖に関する事項について自らの意思が尊重され」なければならないとの文言を盛り込みました。これは、男女が互いを思いやることで、望まない妊娠や出産をなくし、女性の健康を守ろうということです。特に都城市の場合、人工的に死産させる率が全国平均の18・0%に比べ22・6%と高い(01年)ため、望まない妊娠が多いと判断しました。中絶を奨励するものでは決してありません。

 Q なぜ条例の対象に性的少数者を含むのか

 A 条例案では「性別又(また)は性的指向にかかわらずすべての人の人権が尊重され」と表現しました。この言葉で同性愛や性同一性障害といった性的少数者を含むこととしました。性的指向というのは、性の意識が異性、同性、両性のいずれかに向かうことを表す言葉です。聞き取り調査などから都城市にもこうした人々がいて、差別的な目で見られていることが分かりました。男女共同参画社会づくりは、性にかかわる差別や格差をなくすのが目的です。性にかかわる差別を受けている性的少数者の人権も、当然尊重されるべきだと考えます。

……………………………………………………………………………

 ■ことば

 ◇「都城市男女共同参画社会づくり条例」案

 性同一性障害に配慮した千葉県市川市大阪府堺市の条例から一歩踏み込み、同性愛なども含む包括的な性的少数者の人権尊重を盛り込んだ。昨年4月、市と市民からなる「市男女共同参画推進懇話会」を発足。懇話会が市民2000人を対象にしたアンケート(回答率51・8%)や、市内26団体からの聞き取り調査を実施。今年3月、条例制定の指針となる提言をまとめ、市へ提出した。

都城市の男女共同参画条例案 性的少数者配慮を懸念 (宮崎日日新聞 2003/12/14)

 都城市が開会中の十二月定例市議会に提案した「男女共同参画社会づくり条例」をめぐり、議員の反応が分かれている。性同一性障害や同性愛など性的少数者にも配慮した表現を使うことなどで注目された条例案は、八―十二日の一般質問で同性愛者への差別的な発言も飛び交い、採決の行方が注目される。

 反対議員の多くが問題視しているのは(1)男女共同参画社会を「性別または性的指向にかかわらずすべての人の人権が尊重される社会」とした(2)望まない妊娠などを防ぐため「妊娠、出産などで自らの意思が尊重される」とした(3)学校、地域、家庭などの教育で男女共同参画社会形成促進が配慮されるとした|ことなど。

 また「全分野で男女比を半々にするのか」「男らしさ女らしさを否定するのか」との議員の懸念も聞かれる。これに対し市当局は「そんな目的はない」と否定するものの理解は得られない。「憲法ですでにうたっていることを書いている」「条例案作成に議員が参加していない」など、ほかの条例と差異ない部分までもが問題にされるようになっている。

 条例の原案を作ったのは「都城市男女共同参画推進懇話会」(江夏由宇子会長)。市が昨年四月、条例策定を視野に入れて設置した。懇話会はさまざまな職業、年代にインタビューしたり市民二千人にアンケートしたりして声を集めた。

 この中で、差別に苦しむ性的少数者の声もあり、懇話会の中に「放置できない」という思いが広がった。

 そこで条例の対象には「男女」という言葉で簡単にくくれない人も含まれる、という意味の表現を入れた。市企画政策課は「自然な流れだった」と振り返る。岩橋辰也市長は議会答弁で「当たり前のことを素直に表現しているだけ」と理解を求めた。

 すでに一般質問で「同性愛の教師が性教育をしたら保護者はどう思うか」「同性愛者が都城に集まってきたら心配」などの発言があった。すべての反対議員は「差別する気はない」と主張するが、傍聴した当事者は「聞いているのがつらかった」と訴えた。

 市議会の審議は十五日から、総務常任委員会で始まる。

「性的少数者」人権守ろう 都城市が男女共同社会、条例提案へ (読売・宮崎版 2003/11/30)

 都城市は十二月一日に開会する十二月定例議会に、性的少数者の人権を尊重する内容を盛り込んだ「市男女共同参画社会づくり条例」を提案する。

 市によると、性的少数者には「同性愛者」「性同一性障害を持つ人」などがあるが、条文では具体的に明記せずに「性別又(また)は性的指向にかかわらずすべての人の人権が尊重され……」と表現する。性的指向については、「性的意識の対象が異性、同性又は両性のいずれに向かうのかを示す概念」と定める。

 市は、「市男女共同参画推進懇話会」(江夏由宇子会長、十五人)から、性的少数者への理解を深め、多様な性への偏見をなくすよう求める内容を含む提言を受け、条例の作成に取り組んできた。

 性的少数者を尊重する条例は、大阪府堺市千葉県市川市が制定している。両市は条文に「性同一性障害」の言葉を明記している。

 条例作成に取り組んできた都城市秘書政策課は「男女共同参画社会は、性的少数者も当然に人権が尊重されるべき」と話している。

都城市、共同参画条例の制定を提案 (宮崎日日新聞 2003/11/28)

 都城市は「男女共同参画社会づくり条例」の制定を、十二月一日開会の同市議会に提案する。

 可決されると、同様の条例は県内の市町村では初めての制定となる。

 条例案は男女共同参画社会の定義を「性別または性的指向にかかわらずすべての人の人権が尊重される」と表現することで、男女の対等な関係に加えて性同一性障害など性的少数者の人権にも配慮。

 また教育者や事業者の責務、機会の確保、積極的取り組みへの表彰などを定めている。

 同市は昨年、「市男女共同参画推進懇話会」(江夏由宇子会長)を設置。市民アンケートや座談会などで男女共同参画に対する市民の意識を調査、研究し、どのような条例が求められているかを市に答申した。

 さらに今年四月には条例検討専門部会を設け、案をまとめた。同市はこの案を基に八月、二十三地区で市民の声を聴く会を開いて細かく意見を収集、条例案を作成した。

 岩橋辰也市長は「性に関する差別をなくし、人権を尊重するのが基本理念。性的少数者が悩んでいるという実態を素直に受け止めただけで、特別な内容とは考えていない。理解は得られると思う」と話している。

同性愛者らの人権擁護の条例提案へ 都城市 性的少数者も尊重 (西日本新聞 2003/11/28)

 宮崎県都城市は、性的少数者の人権擁護にまで踏み込んだ「男女共同参画社会づくり条例」を、十二月一日に開会する市議会に提案する。こうした条例は大阪府堺市千葉県市川市が制定しているが、可決されれば九州では初めてとなる。

 条例案は「性別または性的指向にかかわらずすべての人の人権を尊重する」と明記。同性愛者、両性愛者、自己の性別が受忍できない性同一性障害者ら、一概に男性や女性に定義づけられない人々の権利も擁護することをうたっている。

 市川市の条例が性同一性障害者らに限定しているのに対し、都城市は「性的指向にかかわらず」としたことで、より幅広い人々を含めたという。さらに、学校現場などに対し、共同参画の理念に配慮した教育を求めたのも特徴という。

 市は昨年四月、識者、市民ら十五人でつくった男女共同参画推進懇話会(江夏由宇子会長)に条例内容の検討を依頼。懇話会が市民に聞き取り調査したところ、同性愛者から「家族からも偏見の目で見られる」などの悩みが寄せられ、今年三月、性的少数者も含めた人権尊重を図るよう、市に提言していた。

 岩橋辰也市長は「(性的少数者として)現に悩み苦しんでいる人がいる。男女共同参画を言うなら、こうした点まで広げて対策を取るべきで、極めて当たり前の条例と思う」と話している。

男女条例:性的少数派の人権尊重提案へ 宮崎・都城 (毎日 2003/11/27)

 宮崎県都城市は27日、同性愛や性同一性障害など「性的少数派(セクシャル・マイノリティー)」の人権尊重を盛り込んだ「男女共同参画社会づくり条例」案を、来月1日開会の12月定例市議会に提案すると発表した。

 大阪府堺市千葉県市川市で条文に性同一性障害への配慮を盛り込んだ条例があるが、同性愛なども含む包括的な「性的少数派」とすることで、さらに踏み込んだ。

 条例案策定の過程で、市の男女共同参画推進懇話会が市民アンケートや市民団体などへの聞き取り調査を実施。性的少数派のグループから「同性愛で悩んでも誰にも相談できない」「異質な目で見られ社会生活に支障がある」などの声が寄せられ、条例案に盛り込むことが決まった。

 条文では「性別又(また)は性的指向にかかわらずすべての人の人権が尊重され……」と明記。性的指向は「性的意識の対象が異性、同性又は両性のいずれに向かうのかを示す概念」と規定している。

 市は「性別などにかかわらず、多様な生き方を認めて人権を守るのが目的。差別や偏見に苦しむ性的少数派の人が現実にいる以上、放置できない」としている。

Small town takes stand for sexual minorities (Mainichi Daily News 2003/11/28)

MIYAZAKI -- Miyakonojo in Miyazaki Prefecture will become Japan's first city to have a local ordinance protecting sexual minorities such as homosexuals and those with gender identity disorders, officials said.

"We cannot ignore sexual minorities who suffer from discrimination and prejudice," a Miyakonojo official said. "We want to protect their rights."

Officials in the city said Thursday that they had learned of the concerns of sexual minorities when they were questioning residents and civil groups in the area prior to the drafting an equal opportunity city ordinance aimed at heterosexual men and women.

"We, homosexuals, can consult with nobody," one group told city officials. Another said that living in communities is often not easy for members of sexual minorities because they are looked upon as perverts.

The city has decided to include the protection of sexual minorities in their equal opportunity ordinance bill that will be discussed at an assembly session in December.

Sakai, Osaka Prefecture, and Ichikawa, Chiba Prefecture, have ordinances that state protection of people with gender identity disorder. (Mainichi Shimbun, Japan, Nov. 28, 2003)

バックラッシュ記事・社説

♪ 以下、あえて表現はそのままにしてあります。

“同性愛者参画条例”の岩橋市長が落選 宮崎県都城新市長に長峯氏 (世界日報 2004/12/05)

  宮崎県都城市で十一月二十八日、市長選挙が行われ、元宮崎県議会議員の長峯誠氏(35)が、現職の岩橋辰也市長(77)を破り当選した。岩橋氏は六選を目指したが、若さと改革を訴える長峯氏に浮動票が流れ、三千二百五十票差で九州最高齢市長が去り、全国最年少市長が誕生することになった。
(山本 彰)

(写真)岩橋辰也氏  長峯 誠氏

 岩橋氏は昨年十二月十八日、同性愛・両性愛者の人権尊重を市民の責務とうたう全国で最も過激な「男女共同参画社会づくり条例案」を先頭に立って擁護。

 地元市民がこの条例案内容の危険性を訴える一方、「サンデー世界日報」も、同市長のインタビューと共に同条例が制定されることで伝統的な家族の価値が損なわれかねない点を報じた。

 保守系会派議員も条例内容に疑問を感じ廃案を唱える動きが高まったが、岩橋市長は保守系市議を一本釣りし一票差で強引に可決にこぎ着けた。

 十二月議会の審議では、共産党が最も積極的に条例案に賛成。この問題で保守市政を称賛するという前代未聞の事態が生まれた。

 同議会開会中に六選出馬を表明し、条例可決で幅広い市民の支持を固めようとした同市長の戦術は、議会の混乱の中で躓いた格好だった。

 もっとも、今回の市長選挙では、同条例案に反対した保守系市議も、大方は岩橋市長を支援。都城市は近隣四町との合併を一年三カ月後に控えており、「市町村合併による新市誕生で、条例案の練り直しは不可避。その際に良いものを作る」(保守系市議)との二段構え。このため表向きの争点は財政問題やまちづくりだった。

 一方、長峯氏は同条例案可決後間もない昨年十二月二十三日に、市長選出馬の意向が報じられ、市民はこの一年間、「同条例案の問題点を次第に理解してきていた」(同)ことも確かだ。

 共産党とも手を握る岩橋長期市政への失望感は大きなものがあり、「斬新な政治」を訴える長峯氏へ市民の期待が高まっての選挙結果と分析できる。

 早ければ、新市長の下で来年三月の市議会改選後に、同条例の廃棄ないし改正の動きが出る、との見方もある。

 ジェンダーフリー条例の推進を目指す左派的人権グループが、過激な条例を制定しその影響力に期待していた岩橋・都城市長が落選したことで、各地において過激な条例の見直し・廃止の機運が高まることが予想される。

(サンデー世界日報12月5日号より)

同性愛者の人権擁護条例成立 懸念、困惑…揺れる都城 (産経 2003/12/22)

 ■「将来に禍根残してしまった」「全国から押しかけてきたら」

 ■批判に市長「例外者の悩み軽減」と反論

 宮崎県都城市で18日、全国で初めて同性愛者や両性愛者など性的少数派の人権擁護をうたった「男女共同参画社会づくり条例案」が可決された。他の自治体の条例に比べて特定の性的指向について踏み込んだ表記をめぐって、市議会が紛糾するなど九州南部の13万都市は揺れている。

 条例は「性別又(また)は性的指向にかかわらずすべての人の人権が尊重され、社会の平等な構成員として、(中略)均等に政治的、経済的、社会的及(およ)び文化的利益を享受することができ(る)…」社会を目指している。

 「性的指向」については「性的意識の対象が異性、同性又は両性のいずれかに向かうのかを示す概念」と定義しており、市の説明によると「すべての人」には性同一性障害、同性愛、両性愛の人が含まれるという。

 条例案に反対した内村仁子市議は「将来に禍根を残す条例が成立してしまった」と涙ながらに語った。「健全な男女共同参画条例をつくる都城市民の会」の岩元順一代表も、「この条例がもとで、静かな都城に同性愛者が押しかけ、同性愛天国になったらどうするのか」と懸念する。

 高崎経済大学の八木秀次・助教授はこの条例について「男と女が『基本』であり、同性愛者らはその『例外』なのに、条例では同性愛者らを男女と同列の『基本』にしているのが問題」と指摘している。

 これらの批判に対し、岩橋辰也市長は「同性愛者が押しかけて都城が同性愛天国になんてなるはずはない。同性愛者は例外の存在であり、その人たちの悩みが少しでも軽減できればと思ってこの条例をつくっただけだ」と反論する。

 条例が議決された十二月定例会最終日の十八日、都城市議会議場は異様だった。ふだんは人影もまばらな傍聴席に約八十人もの人々が詰め掛けた。条例をめぐっては、採決の前に賛成、反対の立場から九議員が発言した。議場では傍聴者が態度表明をすることは禁じられているが、反対派の発言には激しいヤジが、賛成派の発言には拍手が沸き起こった。

 採決では、議長を除く出席二十八議員のうち、賛成は十三、反対は十二で、三人が退席した。普段は市長の提出する議案に反対する革新系議員がこの条例では賛成に回り、市長を支持してきた保守系議員の多くが反対した。採決の際に退席した三人も保守系で、ある議員は「条例の内容から賛成はできないが、反対すれば市長からにらまれるので逃げたのだろう」と語った。

 条例には、同性愛者らに関することだけでなく、既存の価値観の崩壊を招きかねない数多くの問題が指摘されている。例えば「妊娠、出産その他の性と生殖に関する事項について自らの意思が尊重」されることを配慮するよう求めていることは、中絶に制約を設けた母体保護法や刑法(堕胎罪)との矛盾が指摘される。

 さらに、「男女共同参画社会の形成の促進を阻害するおそれのある表現は行わないようにしなければならない」とする条文は、憲法が保障する表現の自由を阻害するおそれがある。

 天孫降臨の霊峰・霧島を仰ぐ都城市。戦前は屈強で知られた都城二十三連隊が置かれ「軍都」と呼ばれた。

 武道、中でも弓道をこよなく愛する現在五期目の岩橋市長。「私は伝統的な家族観や倫理は大切だと思っている。これらを壊そうとする意図は全くない」と言い切った。しかし、この法案を提出した市長の真意が測りきれない保守系議員たちの間には、困惑が広がっている。

男女共同参画条例、明暗分けた二つの条例案可決 鳥取県、ジェンダーフリー条項削除 都城市、条例案の“影響”を過小評価 (世界日報 2003/12/22)

 宮崎県都城市の市議会は十八日、市民の不安をよそに「男女共同参画社会づくり条例案」を可決したが、その前日、鳥取県議会は県男女共同参画推進条例のジェンダーフリー条項改正案を圧倒的多数で可決した。本紙は男女共同参画条例による伝統破壊などの影響を警告、とりわけ鳥取県と都城市のケースについては詳しく報じてきたが、明と暗に分かれる結果となった。
(山本 彰)
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カギを握る首長の見識

(写真)サンデー世界日報を演壇で示す来住一人・共産党市議。ひな壇の最前列が岩橋市長=18日、都城市議会

 都城市議会は、十八日の採決が迫るにつれて、同条例案を通すための議会工作がエスカレート。中でも、共産党の突出ぶりが目立っていった。

 岩橋辰也市長は十一日、賛否が拮抗(きっこう)している状況を見て、質疑の中で継続審議の可能性をいったん示唆。だが翌十二日になって態度を一変、条例案にあるジェンダーフリー条項を指摘した「健全な男女共同参画条例をつくる都城市民の会」(以後「つくる会」、岩元順一代表)のビラを持ち出し、逐一その内容を批判した。

 これと連動するかのように、来住一人・共産党市議も同ビラを手にして批判。「サンデー世界日報」に対しても、報道の中身には踏み込まず中傷に終始した。市担当局への質問は形だけという異様な“一般質問”だった。

 同市長がこの日、共産党の協力を含め「条例案可決のために、どんな議会工作もする」という意向を固めたことをうかがわせた。

 同市長は、揺れ動く議員の一本釣りを強行。十八日の起立採決に際し、条例案を担当した総務委員会では反対投票した杉村義秀議員(保守派)がまさかの退席。これで一票差の可決となったのも、その影響とみられている。

 市議会で取り上げられた「サンデー世界日報」(九月七日付)は、「『性的少数者』保護義務づけ」の見出しで、過激な内容の条例案が市民不在で進んでいる点をトップ記事で報道。条例に意欲を示していた岩橋市長のインタビューも掲載した。

 共産党は最終日の賛成討論でも、同紙を取り上げて中傷。記事中の「同性・両性愛者」らの均等な利益享受を義務付けた同条例案は、「性別は実は曖昧(あいまい)で流動的なもの」(大沢真理・東大教授)という過激な思想が根底にある、との見方を隠蔽(いんぺい)しようと懸命だった。

 八月下旬、ジェンダーフリーの思想的拠点、国立女性教育会館(ヌエック)で「女性学・ジェンダー研究フォーラム」が開催された。その様子は『ヌエックNEWS』にも紹介されているが、手元にその参加者のリポートがある。

 集まったジェンダーフリー論者たちは、分科会の質疑応答の中で、千葉県市川市、大阪府堺市の男女共同参画条例を模範的条例と絶賛。いずれも、「男女の性別にとどまらず、性同一性障害者等のあらゆる人の人権が尊重される社会の構築」を基本理念としてうたっている。

 都城市の条例案は、その「性的少数者」の均等な利益享受を保証しており、もっとラディカルなものだ。今回の可決で同条例は過激なジェンダーフリー論者から、最も模範的とたたえられることは間違いない。

 一方、鳥取県では、県教委や青少年育成県民会議の子育て支援ポスターやリーフレットに対して、相次ぎ「父親、母親の役割を固定化している」との”苦情”が出された。苦情処理機関(推進員)の審査でポスターは作り直しとなった。

 県条例の「性別による固定的役割分担…を助長し、又は連想させる表現(中略)を行わない」という条項が乱用された。父親・母親らしさを表現させない効果があった。

 「サンデー世界日報」(十一月九日付)は、「苦情処理機関の検閲が始まった」との見出しで大々的に報道。鳥取県議会の反応も迅速だった。

 自民党の鉄永幸記議員は十一日、県議会の一般質問で、「重箱の隅をつつくように締め付ければ、広報物の行政目的が阻害されるのでは」と懸念を表明。改正案提出に乗り出した。

 ところで、「ジェンダー研究フォーラム」には、鳥取の女性県議、尾崎薫氏も参加。一人で会派「えがりて」を作るバリバリのジェンダーフリー論者だ。鳥取県の条例案は同氏が巧みに自民党を動かし制定させた経緯がある。このため、鳥取県条例も市川・堺市条例と同じく模範的条例案と紹介された。

 鳥取県議会は十七日、圧倒的多数の賛成で問題の条項改正案を可決。一方的に権限を持っていた推進員の審査結果に対する十分なチェック機能を設けた。

 片山善博鳥取県知事は、これまで男女共同参画条例に前向きで、全国でも一、二を争う早さで同条例を制定。だが、問題点の認知も早く改正案に理解を示している。

 翌日、都城市議会は、この「表現の規制」につながる条項も入った「男女共同参画社会づくり条例案」を可決。こうした“検閲”が同市でも起きるのは避けられない。

 岩橋市長も片山知事と同じく「新しもの好き」とみられている。だが同市長は、「過激な思想が条例案の根底にある」との本紙の指摘に、最後まで耳を貸さなかった。

 伝統的価値体系を根底から破壊しかねない条例案が、今も各地方自治体で準備されている。首長の見識が一層問われることになる。

宮崎県都城市議会、“同・両性愛者”参画条例を可決 市長と共産党が先導/保守系は「市民に不安」と警告 (世界日報 2003/12/19)

(写真)条例案に賛成し、採決で起立した保守派市議(左から4人まで)と民主党市議(右端)=18日、都城市市議会

 同性愛者、両性愛者が均等に政治・経済・社会的な利益を享受できるようにする宮崎県都城市の「男女共同参画社会づくり条例案」が十八日、同市市議会で十三対十二の僅差(きんさ)で可決された。

 「性的指向性」という言葉を「性的意識の対象がどこに向かうかを示す概念」と規定し、性の指向性にかかわらず、あらゆる分野で均等な利益享受を求め、市民、事業者、教育者らがその実現に向けて責務を担う条例案が制定されたのは、わが国で初めて。

 これにより、同・両性愛者の人たちの結婚や家族形成が事実上、保証されることになる。また、同市では、こうした社会づくりに市民が不満を表明した場合、「人権の侵害」として、「必要な措置を講じる」ことができる仕組みが整った。

 市議会では採決に先立ち、条例案に対して、賛成・反対討論が行われた。

 保守市政が提出した条例案にもかかわらず、共産党、社会・市民クラブが、率先して賛成討論。来住一人・共産党市議は、岩橋辰也市長や市当局、懇話会委員を「条例づくりに努力してきた」と称賛した。

 これに対し、保守系会派の市議から「男女共同参画条例なのに、なぜ性的指向性をうたうのか」「市民の不安は払しょくされていない」との反対意見が行われた。

 女性で唯一、意見表明した内村仁子市議(保守系)は「性的少数者の均等な利益享受を入れることで、日本古来の伝統が壊れないか心配だ」とし、「人権そのものを否定しているわけではない」と述べると、野党席からブーイングも。

 条例の中身に立ち入らず、「性的少数者の人権尊重か否か」で、同条例案の審議を持って行こうとする戦術を最後まで貫いた。

 条例案には、保守派議員が反対、社会・共産・民主党に公明党が賛成という完全なねじれ現象。保守系市議四人が賛成に回り、三人が退席したため僅差で可決された。

しこり残した拙速採決

 【解説】都城市の市議会は最終日の十八日、最後まで条例案が可決されるかどうか分からない緊迫した中で、賛成、反対の討論が続いた。傍聴席も超満員で、熱気に包まれる中、賛成、反対の双方が四人ずつ討論を展開。最後は、「市民に周知されていない条例案をなぜ拙速に採決するのか。不備があっても、結局、議会が決めたことになる」(徳留八郎市議)との良識も示された。

 市議会は国会と異なり、圧倒的に市長の力が強い。与党会派は市側が出した案に異論を唱えることはまずあり得えず、採決に際して賛否の討論が行われるのは極めて異例だ。

 同条例案についても、五期目に入った岩橋市長が、積極的な姿勢を表明。このため、問題なく可決にこぎつけるとみられていた。

 だが、その中身は問題が多いことを、本紙が九月、市長インタビューとともに報道。保守派市議も、「性的少数者」条項のみならず、「性の自己決定」など過激な項目が入っていることに懸念を抱き、慎重論が広がった。

 一方、条例案を提出した市側や市長は、引っ込みがつかなくなり、条例の中身そのものより、いかに可決に持っていくかが焦点となってしまった。その結果、共産党が最も市の提案を評価するという前代未聞の事態が生まれた。

 賛成討論した保守派市議でさえ、「議論を大いに行うことは必要なこと」と指摘。本紙の報道を契機に、同条例案に関し、与党会派の中で、議員自身がしっかり論議し、決断をすべきとの機運が高まった。

 人権尊重は議論するまでもなく当然のことだ。問題は、伝統的価値の混乱を招いてでも、条例の中身がもたらす社会づくりを行うべきかであり、それを大局的に判断するのが、市民代表の議会が行うべきことだ。

 その点をぼかし続け、異なる意見の中傷に終始した共産党など野党の発言は全く真摯(しんし)さに欠けたものだった。市長が野党勢力と手を結んで拙速な条例制定の選択をした今回の決着は、市民不在といわなければならない。

(山本 彰)

性的指向にかかわらず人権 同性愛者も尊重 都城市条例案あす採決へ (産経 2003/12/17)

 同性愛者や両性愛者など性的少数派の人権擁護を盛り込んだ条例案が宮崎県都城市(岩橋辰也市長)の市議会で議論されている。条例案は同性愛者の声を反映させ、性的指向にかかわらず人権が尊重される社会を目指しており、推進派と反対派で激しい議論を展開、議会最終日の十八日に条例案の可否が決まる。

 十二月定例市議会で「男女共同参画社会づくり条例案」が上程された。自治体の男女共同参画に関する条例は通常、性別にかかわらず人権を尊重することを目的としているが、都城市の条例案は「性的指向にかかわらず」という文言を盛り込んだのが大きな特徴。明星大の高橋史朗教授は「性的指向にまで言及した条例は全国で初めてではないか」と指摘する。

 条例案は「すべての人の人権が尊重され」る社会を目指すとしているが、ここでは「すべての人」の定義の説明はなく、市秘書政策課は「同性愛、性同一性障害、両性愛も含まれる」と補足する。大阪府堺市千葉県市川市は条例で性同一性障害の人にも配慮するよう求めているが、都城市はより踏み込んだ内容となっている。

 議案に反対する内村仁子市議は「条例は市民が共有するもので、『男は男らしく、女は女らしく』育てるものだ。判断力のない子供にどうやって同性愛などの説明をせよというのか」と話す。

社説:都城市条例案/将来見据えた責任ある表決を (世界日報 2003/12/17)

 宮崎県都城市の「男女共同参画社会づくり条例案」に対する採決が、十八日同市議会で行われる。今後の男女共同参画の行方に大きな影響を与える内容だ。大局的判断と責任ある行動を、同市市議に期待したい。

伝統的家庭観を崩す懸念

 この条例案は、憲法にうたわれている「男女平等」をいっそう進めるための条例案とは異なり、「性的少数者」(同性愛・両性愛者、性同一性障害者ら)の人たちが、「男女共同参画社会」の形成という表現で、均等に政治的、経済的、社会的、文化的利益を享受することを打ち出している。

 これにより、結婚を含めあらゆる分野での均等な機会と利益享受を保証することになる。市当局は「同性結婚」は法律改正が必要と説明するが、同条例制定で、この問題が地方から中央に波及し、政策的な課題として浮上する恐れがあろう。

 岩橋辰也市長は、質疑で「同性愛者が苦しんでいる」旨を説明しながら、条例案の支援を表明してきた。もとより、人権尊重は当然である。また、同性愛者の意見はメディアで頻繁に取り上げられ、立場は尊重されてきている。

 焦点となっているのは、その人権尊重の是非ではなく、条例案に盛り込み、普通の家庭と均等な利益を享受する体制にすることがもたらす結果をどう判断するかだ。政治が示すべきは、それを見通す見識と結果責任であるはずだ。

 条例案は教育者の責務をうたっている。このため、学校教育で子供たちに同性愛、両性愛の人権尊重とその家庭形成などの問題についての授業を施さなければならなくなる。

 条例の施行で、教育や社会の仕組みが変化し、伝統的な家庭観が相対的なものとなる。現実化している「家庭崩壊」が、もっと進むことになる選択をする必要があるのだろうか。地域での治安悪化が叫ばれている。父母がそろった家庭は、それを食い止める重要な要素なのである。

 同条例の「男女共同参画社会」や各項目でうたっている内容を文言通り読めば、こうした懸念は自然に指摘できることであり、「深読み」(岩橋辰也市長)でも何でもない。

 また、同条例案は、他の項目でも、女性の恣意(しい)的な妊娠中絶を容認する「性と生殖に関する健康・権利」など、適切でない内容を含んでいる。これは宮崎県の男女共同参画条例にも入っていない。福岡市条例案でも「中間とりまとめ」段階では入っていたが、公募した市民の意見に沿って変更案で削除された。国の母体保護法にも違反している。

 さらに条例案では「公衆に表示する情報で、男女共同参画社会の形成の促進を阻害するおそれのある表現を行わない」という条項も入っている。

 鳥取県では、県教育委や青少年育成県民会議が作った父母の役割を示す子育て支援ポスターやパンフレットに対し異議が出され、県の苦情処理機関がこれらを採用、このため作り直しを迫られた。事実上の検閲であり、県議会ではこうした都城市と同様の条項改正に向け、自民党、公明党ら圧倒的多数で議員提案をしている。

市民の負託に応えよ

 都城市市議会では、すべての人の人権尊重といいながら、本紙記事に対する根拠のない中傷に質問時間の大半を割いた議員もいた。人権尊重を語る資格はない。市民から負託された市議としての自覚を持ち、同条例案の表決にしっかり臨んでほしい。

過激な項目並ぶ男女参画条例案 「性の自己決定」「ジェンダーフリー教育」/宮崎県都城市で18日に採決へ (世界日報 2003/12/15)

 宮崎県都城市の「男女共同参画社会づくり条例案」は、「同性愛・両性愛者の人権」に目が向けられてきたが、「性の自己決定権」など過激な項目がすべて入っていることが本紙の調査で判明した。一方、市当局は同条項制定のため「本市は、配偶者間の性行為を強いられる率が高い」などと答弁、市議会をミスリードしている。過激な条例案の見直しや継続審議、条例改正の動きが相次ぐ中、都城市だけが、恣意(しい)的な中絶、表現の自由規制につながる条例案を推し進めようとしている。
(山本 彰)

他県・市で見直し相次ぐ中
市当局が議会答弁でミスリード/「配偶者間で性行為強いる率高い」

(写真)同性愛者の尊重を訴え、条例案を高く評価する岩橋市長(右端)。左端は、答弁書に目を通す長谷川企画部長=10日、宮崎県都城市市議会

 同条例案は、一般質問で岩橋市長が先頭に立って「同性愛の人権」を力説しているが、「読めば読むほど、何を言いたいのか分からなくなる」(有満忠信議員)ような文言の中に、過激な条項がちりばめられている。

 福岡市条例案と比較すれば、その突出ぶりが一目瞭然(りょうぜん)だ。福岡市は「中間とりまとめ」では、女性が恣意的に妊娠中絶を行える道を開く「性の自己決定権」、男らしさ、女らしさを否定する「ジェンダーフリー教育」、「表現の自由規制」になりかねない項目など、過激な六項目すべてが入っていた。

 同市が、「中間とりまとめ」について市民の意見を公募したところ、これらの条項に反対意見が殺到。このため、十二月一日に公表された変更案では、「性の自己決定権」を含め四項目が削除された。

 ところが、都城市の条例案は、この条項を全部盛り込んでいる上、文言もはるかに激しい。加えて、福岡市にはない「同性愛・両性愛者」の人権尊重がうたわれている。市民の声をどう取り入れたかも不明だ。

 さらに、黒木優一議員の質問(十日)に対し、「性の自己決定権」を盛り込む理由として、「都城市は、配偶者間で性行為を強要される率が高い」(長谷川慈弘・企画部長)ためだと説明した。一体、データをどう集めたのだろうか。「到底、議会で行うようなレベルの答弁ではない」(保守系市議)と、憤慨する声も上がっている。

 福岡市だけではない。茨城県つくば市では十二日、ジェンダーフリーと共産主義思想が根底にある「つくば市男女共同参画社会基本条例案」が、文教厚生委員会において十対一で否決(共産党だけ賛成)され、継続審議となった。

 内閣府の坂東真理子・前男女共同参画局長も条例案支援に同市主催行事で基調演説(十一月十六日)したが、市議会の良識で覆った。

 鳥取県では、県の男女共同参画推進条例の「性別による固定的な役割分担…を助長し、又は連想させる表現を行わないように努めるべき」との条項が、具体的に家庭教育用のポスターを“検閲”する状況に発展。このため、自民党や公明党県議団ら圧倒的多数の県議が十二日、条例の改正案を共同で議員提案した。

 こうした中、都城市は鳥取で弊害が具体的に表れた条項を含め、「市民の声を聴く会」で示された内容より過激だが、分かりにくく巧妙に書かれた条例案を十八日、可決しようとしている。


「両性愛者条項」で不倫容認?
条例の文言 意味、読み過ごしやすい構造
「政府のお墨付き」説明に矛盾

 「読みにくい」と宮崎県都城市の市議会で問題になった男女共同参画条例案――。読み進めれば、重層的に関連し、意味を読み過ごしやすい構造になっており、重大な内容を含んでいるにしては、説明が不親切になっている。

 同条例案は最初に、定義として「すべての人」という概念を明記している。

 その中に、通常の男女だけでなく、性的指向性という言葉で、同性愛者、両性愛者など「性的少数者」を含めている。

 その後は、「すべての人」としか書かれていない。語句の定義をしっかり理解していなければ、後の条文で何気なく読んでしまう。

 さらに、「すべての人」が男女共同参画社会を形成し促進する。つまり、都城市の男女共同参画社会は、同性愛者、両性愛者ら「性的少数者」の権利尊重と機会および結果の平等(均等な利益享受)も目指す社会だ。

 これは、同性愛者の“結婚”も含まれている、と言える。社会制度上の利益を均等に得ることを保障しているためだ。法的には認めなくても、結婚により確保される制度的便宜を享受できるようになるとみられる。

 また、条例で「両性愛者の人権の尊重」をうたうことは、結婚していても性的関係を男性、女性両方とも結べるわけで、不倫も公式に認めることになりはしないか。

 こうした危うい内容を含んだ社会を、条例案は理想的な男女共同参画社会とうたっている。

 そして、この「男女共同参画社会」が、「性と生殖に関する権利及びそれに基づく健康への配慮」(第7条)、「教育における配慮、教育に携わる者の責務」(第8条、13条)、「事業者への依頼及び是正の要求」(第21条)などあらゆるところで盛り込まれている。

 このため、学校教育で同性愛者、両性愛者の人権尊重を教えることが責務となる。義務教育でそれが適切かどうか。「男女平等を目指す男女共同参画社会」と似て非なる内容をうたっている。

 さらに込み入った印象を与えているのが、基本理念の説明だ。

 第10条の文言の中で、初めて出てくる。それも「第3条から前条(9条)までに規定する男女共同参画社会の形成についての基本理念」(以下「基本理念」という)という説明だ。極めて異例な構成で、これがさらに全体像を把握しにくくしている。

 それでいて、「農林水産業及び商工業の分野における環境の整備」(第22条)のなかで、「基本理念が早急に実現できるよう」と書かれている。「分かりにくい」と言われても仕方がない。

 従って、「基本理念に則(のっと)り、男女共同参画社会を促進」と記述するだけで、極めて多くの意味を含むことになる。

 悪文と言わざるを得ない同条例案だが、「内閣府の男女共同参画局から『都城市の条例案は、男女共同参画社会基本法に照らして、指導、指摘するような内容はない』との判断をもらっている」(長谷川企画部長)という。

 条例案について、「盛り込むべき条項」説明会(「市民の声を聴く会」八月二十七日)で、羽田野信拓主査が「宮崎県や都城市は全国的に比べてかなり中絶率が高い。毎回上位三位くらい。一位になったり、二位になったりとか、そういう状況にあると言われている」と説明。

 実際には、過去何年間も上位十位以内に入っておらず、最新データでも第十七位(平成十三年)である。二十未満の女性の中絶率は、全国二十七位(同)。

 内閣府男女共同参画局に、この件で問い合わせたところ、「条例は、地方自治体の議会の判断で決めていくもの。内閣府は、条例案の是非を判断する立場にはない」(総務課総括係・難波係長)との返事。市側の説明と矛盾している。
突出する都城市条例案(福岡市条例案との対比)
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都城の共産党市議に抗議文 根拠のない誹謗中傷で本社 (世界日報 2003/12/16)

( 宮崎県都城市の来住一人市議(日本共産党)が同市市議会の一般質問(十二日)で、市議会で議論の焦点になっている「男女共同参画社会づくり条例案」に関するサンデー世界日報(九月七日号)の記事について、全く根拠のない誹謗(ひぼう)中傷を行ったことから、世界日報社は十五日同市議あてに抗議文を送付した。

 サンデー世界日報九月七日号は、同条例案を推進しようとしている岩橋辰也市長のインタビューを掲載し、条例案が持つ問題点を解説した。同市議は、十二日午前の一般質問で同記事を、記事中の根拠を一切示さずに「男女平等そのものを否定している」と、公党の議員とも思えない無責任な指摘を続けた。

 また、取材した事実と岩橋市長インタビューが掲載されている報道記事を「普通の報道新聞でないことははっきり分かる。特定の団体、個人、理論を持って編集されていることは、見てもらえば分かる」と決め付けた。

 抗議文では、来住市議の質問を「全く根拠のない誹謗中傷」とし、「速やかに当該部分について、同市議会および弊社に対して、訂正と謝罪」を求めるとともに、「納得のいく回答、措置が得られない場合には、法的手段に訴える用意がある」と通告している。

 同記事は、全国でもほとんど例の無い男女共同参画条例案が、なぜ都城市の条例案として作成されたのかを検証。その結果、この条例案が同市の特徴から来ているのではなく、都城市男女共同参画推進懇話会委員に同性愛者支援グループの代表が入り、さらに条例案を作成した六人の同懇話会・専門部会(うち市職員二人)の構成メンバーに、鹿児島県の人物が二人も入っていることの不自然さを問題提起したものだった。

 実際に、有満忠信市議(市民同志会)の「懇話会の一般公募者三人をどういう基準で選抜したのか」との質問(十日)に対し、長谷川企画部長は「一般公募者の三人枠に、三人が応募したので、その人たちを懇話会委員にした」と答弁。同市議の質問終了後、「三人の公募に三人だけ応募とは…」と困惑する声が議員の間で聞かれたほど。懇話会委員採用の経緯に対する疑問はくすぶったままだ。

宮崎県都城市、“同性愛条例案”可決か 18日の採決まで攻防/「市民に不安」と保守派反発 (世界日報 2003/12/12)

(写真) 岩橋辰也市長

 ホモ、レズビアン、両性愛者の人権天国を目指す「男女共同参画社会づくり条例案」が、宮崎県都城市で賛成多数で可決されようとしている。一方、十分な審議が行われないまま、十八日に採決の運びとなることに対し、保守派議員は強い危機感を抱いている。

 同条例案の骨子は、県外のジェンダーフリー論者を中核とし、同性愛者グループ代表を委員に入れた専門部会が六月に作成したもの。

 条文に「性的指向」という用語を使い、性同一性障害者だけでなく同性愛者、両性愛者を示して、その人権尊重をうたっている。こうした条例案は日本でも初めて。

 条例案によると、男女共同参画社会とは男女の格差是正を目指すというより、同性愛者らの人権尊重が主眼(定義)。

 市民は「職域、学校、地域、家庭その他のあらゆる分野」(市民の責務)で、同性・両性愛者の人権尊重に「寄与するよう努めなければならない」(同)。

 また、「(同性愛者の人権尊重を)阻害する要因」と見なされれば、市は苦情の処理という形で「必要な措置を講ずる」と規定されており、同性愛を批判した市民は何らかのペナルティーを科されることになる。

 保守系会派が与党の市政でありながら、市が提出した条例案に「多様な生き方を認めるのは当然」(奥野琢美市議)などとして、社会、共産、民主党ら野党議員が賛成の意向。岩橋辰也市長も賛意を示している。

 保守系議員は、市のメンツを立てる議員と、同条例案に疑問を持つ議員の間で賛否が分かれており、市は条例案の可決を見込んでいる。

 八日からスタートした一般質問では、「市民は不安を抱いている」(黒木優一市議)、「市民の代表である市議の意見を全く無視してつくられたもの」(有満忠信市議)と、保守派議員が相次いで疑問を投げ掛けた。

 担当の長谷川慈弘企画部長は「市の特性にあわせたもの」と答弁。だが、専門部会が言う同性愛者ら「性的少数者」は同市に「約四十人」(企画部長)。人口十三万人余の0・1%にも満たず、市側の説明には矛盾がある。

過激な男女参画条例/早急に基本法の抜本的改正を (世界日報 2003/09/26)

 地方で相次ぎ過激な男女共同参画条例案が準備されている。宮崎県都城市では同性愛者の保護を市民の責務と規定し、これを守らない市民は同条例に基づき苦情処理機関に訴えられ、勧告などのペナルティーを科せられるという案だ。

既に失敗証明済みの社会

 同性愛者の人権も尊重されるべきだが、それを条例でうたい市民の行動を規定するのは行き過ぎである。男女の結婚による家庭の価値を守ろうとする人たちの自由を規制するものとなるからだ。

 福岡市では、表現こそ穏やかだが「性と生殖に関する健康/権利」の項目を入れ、国内法に反し、人工妊娠中絶まで女性の意思を尊重することを明記している。

 そのほか農林水産業を営む家庭の人間関係にも介入する家族経営協定、男女の固定的役割分担を想起させる表現の禁止など、過激な内容が随所に盛り込まれている。

 これは「日本一の条例を作る」と豪語した堂本暁子千葉県知事の条例案とそっくりだ。「男らしさ、女らしさ」を否定するジェンダーフリー論者たちが全国的に連携し、同じ項目を条例に盛り込もうとしていることを示すものだ。都城市や福岡市の条例検討委員の大半は、ジェンダーフリー思想を信奉する人たちである。

 その主張は、女性が「家庭で家事・育児という固定的役割分担に縛りつけられてきた」として、その解放が必要だというものだ。女性が出産能力を持つことは認めても、「母性というのはつくられたもの」とし、育児に女性が向いているとは限らないとする。

 そこには、男女差をことさら無視し、区別を差別とする共産主義的思想が潜んでいると言わざるを得ない。

 こうした思想は、地方の男女共同参画推進条例の元になる男女共同参画社会基本法の根底にある。

 この基本法作成に男女共同参画審議会委員として中心的に携わった大澤真理東大教授が、三つの案のうち「男女の特性を前提とせずに男女平等の実現をめざす立場。『ジェンダーフリーを志向する方向性を表現する案』」(A案)が審議会で採用された、と述べている通りだ。

 固定的役割分担にとらわれず、女性の社会進出は奨励すべきだとの見方もあろう。しかし、唯物的な人間観に基づくジェンダーフリー思想が根底にある限り、大きな過ちを犯すことになる。

 レーニン時代のソ連は、革命に対する抵抗原因の一つが家庭と考えた。それゆえ、中絶や離婚、事実婚の要件を大幅緩和し、徹底的に家庭破壊政策を実施した結果、出生率が激減し、親子関係の希薄化から少年非行が急増した。

 男女共同参画条例が目指すジェンダーフリー社会がどういう結末をたどるかは、七十年前のソ連で証明済みといえよう。

 地方では、男女共同参画課の担当者により選ばれたフェミニスト主導の条例委員会が、行政側に立って条例案の啓蒙活動を展開し、あたかも市民の理解を得たかのごとく、さしたる議論も行われないまま議会での条例制定が進んでいる。しかも、これに多くの予算が使われているのだ。


男女の特性是認する案に

 これ以上、共産主義的発想に基づく男女共同参画社会基本法を放置することは危険である。

 互いが思いやり、助け合うことで男女共同参画社会を実現するのは必要なことだ。そのためにも「男女の特性を是認した上で、男女平等の実現を目指す立場」(B案)を基本法の理念に据え、抜本的改正を図るべきである。

呆れた男女共同参画条例案 「性的少数者」保護義務づけ/成立すれば“同性愛解放区”に (世界日報 2003/09/07)

 ホモ、レズビアン、性同一性障害者ら「性的少数者」の保護を「市民や事業者の責務」とし、「守らなければ法的に訴えられる」――。こんな過激な男女共同参画条例案の制定準備が宮崎県都城市で進んでいる。「どうせやるなら思い切ったものを作る」と意気込む岩橋辰也市長のもと、男女共同参画に名を借りた「ジェンダーフリー」思想はここまでエスカレートした。こんな条例案が通れば、同市は、全国から同性愛者が集まる“同性愛解放区”になりかねない。しかもほとんどの市民はこうした恐ろしい条例案づくりが進行していることを知らないでいるのだ。(山本 彰)

 サンデー世界日報9月7日号より

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“市民不在”の一方的な説明会
「場違いな所に」と主婦/怒って退席する参加者も

急ピッチで先鋭的な男女参画推進条例案の作成をすすめる都城市の市役所
急ピッチで先鋭的な男女参画推進条例案の作成をすすめる都城市の市役所

 都城市北部にある沖水地区公民館。八月二十七日夜七時から、この条例に盛り込むべき事項についての同地区の説明会が開かれた。

 回覧板を通して配布された集会の案内状には「『女だから、男だから』ということで、家庭や地域、職場などでの処遇や待遇に不満はありませんか?」「あなたの意見をお聞かせください!」などと、ざっくばらんな話し合いができるように書かれていた。

 そういう集会を期待して来た市民は、実際の市側の説明を聞いてあ然とすることになる。

 何しろ、市役所の羽田野信拓主査(男女共同参画行政担当)が立て板に水のように、パワーポイントで、まくし立てるからだ。

 それも、身近な話ならまだしも、同性愛者、両性愛者、性同一性障害者など、めったに聞かなければ、まして会ったこともない人たちのことがほとんどだ。

 同主査の「講義」は、異論の多いジェンダーフリー(性差からの解放)の是非も問わないまま科学的根拠のない「ジェンダー」の説明を簡単に終え、一気に「性的少数者」の人権保護を焦点にした内容に入っていった。

 この「性的少数者」と言われる人たちの人権尊重が、一日の仕事を終え疲れている主婦や中高年男性の耳に飛び込んで行った。しかし、「案内状」には、どこにも「性的少数者」という言葉は見当たらない。

 そして、主査の同性愛についての説明が振るっている。

 「同性愛は生まれつきのものというのが、日本や世界の医学界でコンセンサスをもった学説になっている」というのだ。そればかりか、配布された「条例に盛り込むべき項目」の中で、同性愛は「性的特性」とまで書かれていた。

 さすがに、この説明には一時間以上にもわたる主査の「講義」が終わった後、質問がでた。

 出席者 「その学説を示した文献を教えてほしい」

 主査 「国でも世界保健機関(WHO)でも性的少数者を保護すべきだとの方向性になっている」

 出席者 「教えてほしいのは、あなたが同性愛が生まれつきのものということが日本でも世界でも学説となっている、という点を立証する文献です」

 主査 「……」

 結局、最後には「すべての資料をこの場に準備していないので、後で市役所総務課の窓口を通して要請してもらえば、開示できるはずだ」という苦しまぎれの説明となった。

 だが、間もなくこの説明も、市側が準備した人物によって、根拠のないことが判明した。「性的少数者」であるY君が、登場して話しはじめたからだ。Y君は屈託なく自分の生い立ちを話しながら、市側の意図とは反対に「(ホモが)生まれつきということはない」とキッパリ。

 会場に「性的少数者」の人まで動員されていたことは、参加者に驚きをもって受けとめられていた。

 生まれつきというのは、性同一性障害者にだけ言えることで、同性愛者の方は、発育の途中で生じるものとされ、また人間の意思で抑制したり、それによって正常に戻ることも可能で、実際に米国ではそういう例がある。

 ところで、市側の説明にあ然とした人の数は多くなかった。極めて出席率が悪かったためだ。来ているのは十人足らずで、会場はがらがらの状態だった。この日の参加者のうち、沖水地区から来ていた人は七、八人。あとは、他の地区や宮崎市からの参加者という状況。

 沖水地区から来た中年男性のAさんは、義務感から何人かの民生委員と誘い合って来たことを述べながら、「結局、一般市民はほとんど来ていないということだ。これで、沖水地区に住む一万三千人余りの市民に説明したとは到底いえない!」と激怒。市側の不手際を追及した後、帰ってしまった。

 しかし、市側としては一応、市民に条例案について説明し市民の声を聴取したということが重要であって、できるだけ多くの市民が集まり、条例案の意味するところをよく理解してもらうことなど、初めから問題ではなかったようだ。

 同地区三十代の女性は、「話を聴いていて自分は場違いなところに来たと感じた。説明が膨大で難しく、とてもついていけない」と解散後、感想を語ってくれたが、この感想がそれを証明している。

ジェンダーフリー推進論者の三段階計画 しかしそれにしてもなぜ市当局は、市民の集まりが悪く、市民の理解が進まないのもお構いなしに「同性愛者も生まれつきの『特性』」と力説するのだろう。それには一つの周到な戦略があるのだ。

 都城市男女共同参画推進懇話会(江夏由宇子会長)は、昨年四月に発足。実質的な条例案作成は、六人からなる同懇話会・専門部会(うち二人は市職員)がすすめ、とりわけ、たもつゆかり氏(かごしま女性政策研究会代表)と武隈晃・鹿児島大学教育学部助教授が主導権を握ってきたとされる。

 たもつ氏は、昨年七―八月、都城市男女共同参画講座を五回にわたって開催。鹿児島県男女共同参画審議会委員も歴任しており、南九州地域での男女共同参画推進条例づくりに、男尊女卑の旧弊が残る地だ、という点を巧みに利用してきた。

 「講座」では、ジェンダーフリー論者が女性の当然の権利のように持ち出すリプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康/権利)についても説明。国連の会議で正式に採択されていないのに、「女性の重要な権利」とアピールしてきた。

 専門部会がまとめた「条例に盛り込むべき項目」でも、この言葉が随所に顔を出す。

 女性による出産、中絶の自己決定権をうたうこの概念は今年六月、宇都宮市男女共同参画推進条例で盛り込まれようとした。しかし、これは「わが国の母体保護法に違反しており、修正すべきだ」と要求する市民団体の陳情を受け削除された経緯がある。

 都城市の条例では、これが「盛り込むべき項目」の筆頭にあがっているばかりか、さらに進んで「性的少数者」の人権の保護を目玉に据えているのだ。

 男女共同参画社会基本法推進の中心的人物、大澤真理氏(東大教授)は、上野千鶴子氏との対談で、「セックスは実はあいまいで流動的なものだ」と語り、「私などは妊娠したことがないから、自分がメスだと言い切る自信はない」(『ラディカルに語れば…』)と述べる。

 ここで大澤氏は、「誰でも『性的少数者』であり得る」との認識を示しているのだ。大澤氏は、同書でジェンダーフリーが第一段階とすれば、「性的少数者」の権利(セクシャルライツ)保護が第二段階だと言明。

 都城市は、大澤真理氏のプランに忠実に沿って、第二段階の条例案づくりを進めていることになる。

 羽田野主査は沖水地区公民館の集会で、「条例に盛り込むべき項目」の市民とは、「旅行者、一時滞在者も含む」と指摘。同性愛者が、同市にたむろするようになる可能性が高い。

 加えて、同条例が「その規定を守らない人を裁判にかける際の法的根拠にもなる」と説明した。条例案ではさらに、苦情処理機関が第三者機関として設けられる方向であり、「同性愛者の性的志向性」を「特性」と評価しなければ罰せられることになるのだ。


「思想統制」と危惧する声

 このため、集会参加者からは「思想統制につながるのでは」との懸念も出されたが、市側はこれを否定。羽田野主査は「懇話会は、条例を具体的に進めるための男女共同参画計画をすでに確定しており、監視機関の役割をしていく」とさりげなく語った。

 このままでは、通常の男女の愛の関係も、同性愛も同列の価値だと見なす特定のイデオロギーを持つ専門部会委員によって、都城市民が監視され続けることになる。

 一方、岩橋辰也市長は、本紙とのインタビューで「都城市は男尊女卑の差別意識が割合強いところなので、逆療法としてやるべきだと思う」との考えを示した。

 都城市は、ウエルネス(wellness・健康)を町の持ち味にしてウエルネス都市宣言をしている。気候がよく住みやすい都市というふれ込みだ。

 岩橋市長は「性的少数者も温かく包んでいくという基本姿勢でなくてはならない」とし「条例案はウエルネスと全く同じ」と説明。「性的少数者」の人権尊重を、ウエルネス都市のセールスポイントにしようとする政治的野心も見え隠れしている。

 従って、「性的少数者」の性向を「特性」と述べるなど、ジェンダーフリー論者とほぼ同じ思想的観点に立ち始めている。

 市側は、八月いっぱいで市民の声の「聴取」を終え、九―十月と市主導で条例案の本格的作成に入る。十一月に庁議で条例案を承認し、十二月の議会で条例案審議が行われる。それまで、市議会はかやの外に置かれているうえ、この段階での手直しはほぼ不可能だ。

 しかしここに来て、ようやく「こんなひどい条例案が準備されているとは、本当に驚きだ」(保守系女性市議)との声も出てきている。市民代表の議員の真価が問われてこよう。

 市側は、市民の声を聴くポーズを取っているが、肝心な市民は関心も薄く、第一あまりに急進的な内容についていけないでいる。そこまで市民の気持ちに無頓着なまま条例案を通すなら、都城市はウエルネスどころかイルネス(illness・病気)に侵されているとしかいいようがない。



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岩橋辰也市長に聞く
「性的少数者」市民の数知らない

岩橋辰也市長
岩橋辰也市長

 都城市の岩橋辰也市長に、同市が作成を進めている男女共同参画推進条例案について聞いた。

 ――ユニークな男女共同参画社会条例案が作成されているが。

 「歴史的にも男尊女卑の強いところなので、どうせやるなら思い切った内容のものを制定したいと思っている」

 ――都城市はウエルネスという標語を掲げてイメージアップを図っているが、それと同じ姿勢か。

 「ウエルネスと全く同じだと思う。ウエルネスというのは、『人が元気、街が元気、自然が元気』というもの。性的障害を持っている人もたくさんいるわけで、そんな人も温かく包んで一緒にやっていくというのが基本姿勢でないとダメだ」

 ――そういう流れが定着する中で、家庭的な規範が崩れていくという危惧はないか。

 「それは私は考えない。土地柄から言うと、歴史的に言っても都城はそうした差別意識が割合に強いところだと思う。それ故に私はやるべきだと思う。逆療法みたいなものだ。

 性的方向性が阻害されているという方々が表に出てきてほしい。そうなった場合に、市民がどう受け止めるかだ。一つの試練だが、それをクリアできなければ、本当の男女という関係はできない。

 都城市の男女共同参画推進懇話会の女性委員の中にも、先進的意見を持っている人がたくさんいる。そういう方の意見は遠慮なく出してもらい、成文化していけばよいと思っている」

 ――実施されて後にどうなるかを心配する向きがあるが。

 「この問題は、人間の性格にかかわる問題だ。なくなるものではない。言うなれば一方から見れば特性だ。ある面で冒険かもしれない。実際、今のようなケースが都城市民の中にどれくらいあるのかというと、私はよく知らない」

 ――かなり抵抗もあるのではないか。

 「まだ、そこまでいっていない。皆、分かっていないのではないかと思う」

(聞き手・山本 彰)

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