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(匿名希望さん)
uploaded 2002/10/26
2001年12月。戸籍の性別変更が可能になってから、同時に名の変更も申し立てをしようかと迷っていたわたしでしたが、しばらくは戸籍性別変更の望みは無い
という情報を聞き、「名の変更の申立て」だけをすることにしました。
わたしの場合は、Dr.★のSRSを受けたという「性別再判定手術証明書」と過去5年間にわたる電気料金等各種領収書、郵便物、表彰状、名簿などの資料をもとに、永年使用実績も申立ての理由にしました。
まず最初に、自分の住所地を管轄する「家庭裁判所」の受付に行き、「名の変更許可の申立て」の書類をもらいました。
その際、受付の人から個室において、記入方法などの指導を受けました。


すぐに役所に行き、戸籍謄本をもらい、とりあえず「通称として永年使用した」を理由に選んで、(これは受付担当官が指示)具体的な事情の欄には
1、通称として永年使用(平成8年より)していた。
2、幼少の頃より自分の性別(男性)に違和感を感じ、1999年6月にタイ王国において「性別再判定手術」を受け、男性生殖器切除、女性外性器造成を終えて、常時、女性として生活をしているので、男性名では本人と認めてもらえず、大変不便である。
3、今後も女性としてしか生活できないので、名の変更許可をいただきたく、申立てをいたします。
と記載して、午後には提出しました。
提出時には、資料として各種領収書(古い日付の数種)、市長公印付き表彰状郵便物、手術証明書(和訳付き)、スナップ写真(全身のもの、水着のもの)を添付して提出しました。
1週間後に審判日の通知が届き、20日後には家事審判を受けることになりました。
審判当日、最初に調停員二名(男女)による聞き取り調査がありました。
永年使用の実績と証拠資料の日付等の確認をされ、性別再判定手術の概要と、性同一性障害に関する質問を多くされました。
わたしの場合は、Dr.★とのEメールによるカウンセリングを受けた後に、直接、性別再判定手術を受けたので、精神科医による性同一性障害の診断書というものはありませんでした。
そこで、Dr.★の手術に関するパンフレット(日本語版)を証拠として、その中にハリーベンジャミン協会の診療基準により手術が行われると記載してあることから、性別再判定手術を受けられたこと=性同一性障害ということを話して了解を得ました。
担当家庭裁判所では、性同一性障害での名の変更申立は初めてとのことで、以後の参考になるように、詳しい話もしておきました。
その後、一旦控え室に戻り、再度、家事裁判官の審判の部屋に呼ばれました。
家事裁判官の質問は、ホルモン投与の期間と、ホルモンが切れたらどうなるのかという質問、普段の生活で困ったことの質問、性別再判定手術の概要の質問で、永年使用に関する質問はありませんでした。
話の内容で、すでに名の変更は許可された感があったので、ついでに戸籍性の変更についても切り出してみました。
家事裁判官もその点は詳しく調べられたようで、「私としては認めてあげたいが、現行の法律で変更は不可能と思ってください」ときっぱりと言われました。
しかし、わたしの審判書には「性別上男性ではあるが、これからも女性として生活をしていくことを認める」という一文が添えられていました。
審判の最後に、裁判官から「法律は時代と共に変化しますから、希望を捨てないで、がんばってください」と言われて、とてもうれしかったです。
審判書は、過去の文例を使用できないということで、裁判官自ら審判書を作成するので、3日後に受け取りに来て下さいということでした。
3日後、審判書を受け取り、後でよく読む為にコピーをしてから、すぐに役所の戸籍課に提出して、名の変更の手続きをしました。
翌日には新しい名前の住民票もできていて、国民健康保険証、年金手帳(これは記載だけ)印鑑再登録を役所で終えて、それから生命保険、免許証、車検証、損害保険証などの名前の書き換えに奔走しました。(住民票が多数必要でした)
通称名として永年使用してきた名前だけに、新鮮さというのはありませんが、堂々と書類に名前が書けるようになったのは、うれしいものがありました。
免許証は一ヶ月後の更新で表に名前が出るようになりますが、身分証明として一番利用回数が多いものだけに、これができるといろいろと便利になりそうです。
(ご存じのように運転免許証には性別記載が無いので・・・)