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性転換・同性愛と民法

大村敦志(おおむら・あつし 東京大学大学院法学研究科教授)

上・
ジュリスト1080号(1995/12/01)68〜74頁
下・
ジュリスト1081号(1995/12/15)61〜69頁

last edited 2001/02/13


目次

T はじめに

U フランス法の紹介
    一   性転換
    二   同性愛

V 問題・その1―民事上の身分
    一   性別の表示
        (1)   序
        (2)   行政文書等への性別記載の省略
        (3)   名の変更
        (4)   戸籍上の性別の変更
    二   既存の身分関係の調整
        (1)   夫婦関係
        (2)   親子関係
        (3)   小括

W 問題・その2―生活共同体の保護
    一   婚姻としての保護
        (1)   序
        (2)   婚姻保護の実定法的根拠
        (3)   婚姻保護の思想的根拠
    二   内縁としての保護
        (1)   内縁保護の内容―準婚理論への疑問
        (2)   内縁保護の理由―婚姻との類似性
        (3)   小括

X 問題・その3―親子関係の創出
        (1)   生活共同体としての養親子
        (2)   養親としての同性カップル

Y むすびに代えて
        (1)   関連の問題
        (2)   基本的な問題

 


T はじめに

   (1)    (略)

   (2)    このようにしてわれわれの前に現れている性転換や同性愛は、法の世界にどのような問題を投げかけているだろうか。
   一つの重要な問題は非犯罪化の問題である。(中略)性転換については、わが国でも刑事法上の問題が生じうる。実際のところ、性転換手術を行った医師が優生保護法(現・母体保護法―引用者注)違反で有罪とされた事例が知られている(東京地判昭44(1969)・2・15判時551号26頁東京高判昭45(1970)・11・11高刑集23巻4号759頁)。
   (中略)
   純粋の民事事件はどうか。次にこの点を見てみよう。同性愛については裁判例は見当たらない。また、性転換については、名古屋高決昭54(1979)・11・8家裁月報33巻9号61頁が、性転換手術を受けた者(男→女)の戸籍訂正の申立てを退けていることが知られているものの、これに続く例は報じられていない(1995年当時―引用者注)。以上のように、同性愛・性転換をめぐる民事裁判例には、今のところ注目すべきものはあまりないと言ってよいだろう。ただし、学説の中には、この問題に関心を示すものがないわけではない(10)

   (3)   以上のように、性転換・同性愛に関する民事裁判例は少なく、議論の素材は十分ではない。にもかかわらず、以下において、本稿は、主として民法の観点から性転換・同性愛の問題の検討を試みる。そして、その際の素材は主にフランス法に求める。その理由は以下の通りである。
   後に本論で述べるように、性転換・同性愛の問題は、民法の領域では民法上の身分、婚姻、親子といった「人の法」(人事法)の根幹の部分にかかわるものである。そうであるとすれば、裁判例の多寡にかかわらずこの問題を見過ごすわけにはいかないだろう。特に、昨今、自己決定権の尊重、ライフスタイルの自由といった議論が有力に主張されているが、論者の中には、性転換や同性愛に対する法的保護もまたこの種の議論によって正当化するかに見えるものもある(11)。もちろん、自己決定もライフスタイルも十分に考慮しなければならない価値であるが、民事上の身分、婚姻、親子といった民法の諸制度もまた同様に守るべき価値を体現したものではなかろうか。少なくとも、長年にわたって形成維持されてきた制度を再検討に付すにあたっては、慎重な取扱いが要請されるというべきであろう(12)。そして、そのような検討は今後の課題として残されたままである。
   ところで、家族・セクシャリティをめぐる他の問題と同様、この問題についても、日本の学界の関心はアメリカへと向けられている。彼地での議論の活況を思えばこれは当然のことと言えよう。しかし、ヨーロッパへ、しかも、ラテンの諸国へと目を向けるならば、議論の様相も自ずから異なることは以前にも述べた通りである(13)。特に、フランスでは、最近になって重要な判決が現れたこともあって(14)、ようやく議論が活発になりはじめている(15)。それゆえ、この問題についても、フランス法に素材を求めることによって得られるものがあるはずである。また、フランス法の現況を簡単に紹介すること自体にもなにがしかの意味はあるだろう(16)
   序論の最後に、以下の検討の順序について一言しておこう。まず、フランス法の状況について簡単に説明をし(U)、それをふまえて、(日本の)民法上の問題について若干の検討を行いたい(V、W、X)。そして、最後に、今後の展望を付け加えることとしよう(Y)。


U フランス法の紹介


  一   性転換


   (1)   まず、性転換に関するフランス法の状況を概観しておこう。
フランス法においては、人の性別は民事身分(état civil)の要素の一つとされ、身分証書(出生証書)に記載される(17)。ここでいう民事身分とは、「家族または社会における人の状況」であり「民事法がこれに効果を結びつけているもの」であるとされている(18)。具体的には、性別とともに、国籍、婚姻、親子関係、氏名、住所、能力などがこれに含まれるとされている。他に、年齢、職業、宗教などを含めて考えることもある(19)。そして、身分証書に記載された事項に誤りがある場合には、その訂正は原則として裁判所においてなされることと定められている(仏民99条)。性別の誤記もまたこの訂正の対象となる。
   以上を前提に、性転換の問題が論じられる。すなわち、性転換者について民事身分上の(具体的には身分証書上の)性別の変更が認められるか否かが問題とされたわけである。
   この問題が下級審の裁判例を賑わせるようになったのは、1970年代の後半以降のことであるが(20)、多くの下級審判例は、一般に、身分証書上の性別を変更しそれに伴いファーストネームを変更することは不可能ではないと考えていた(21)。また、この問題について発言する学説の多くは、性転換に好意的な態度をとっていた(22)

   (2)   これに対して、当初、破毀院の態度はかならずしも鮮明ではなかった。1975年に民事身分の不可処分性(indisponibilité)を宣した判決があったが(23)、70年代後半の下級審の「反乱」を受けて態度変更がなされたのか否かは、83年判決、87年判決を経ても明らかにはならなかった(24)。88年のゴベール論文によって「性転換、始まりか終わりか」という問いかけがなされた所以である。
   この問いかけに対する破毀院の回答は「終わり」の方であった。1990年5月21日の4つの判決において、破毀院は、性転換を理由とする身分証書の変更を退けた(25)。破毀院は次のような定式を示したのである。「性転換は、それが医学的に認められたものであったとしても、真実の性の転換とは認められない。性転換者は、当初の性に伴う特徴の一部分を失ったとしても反対の性の特徴を獲得したわけではない。それゆえ、外科手術にもかかわらず……(人名―筆者注)がなお女性(事案における当初の性―筆者注)としての身体的同一性を保っているとした控訴院の判断は正当である。」
   この判決によって性転換に伴う民事身分上の性別の変更はカテゴリックに拒絶された。これを受けて書かれた1990年のゴベール論文は「性転換または存在することの困難について」と題されることとなったのである。ただし、ファーストネームの変更の可能性はなお残されていたという点には注意を要する(26)

   (3)   ところが、この原理判決(arrét de principe)は、わずか2年で変更されることになる。ドラスティックな判例変更が必要とされることとなった原因は、1992年3月25日のヨーロッパ人権裁判所判決(27)によるフランス法の指弾といういわば「外圧」に求められる(28)。判決の事案は、男性性転換(transsexualisme masculin = 男→女)のケースであり、原告B……が性転換を行い男性と結婚しようとしたが、フランスの行政庁はその前提となる身分証書の変更を認めなかったというものであった。B……はフランス国内の裁判所に救済を求めていたが、破毀院は1987年判決でこれを拒んだので、人権裁判所への提訴がなされたのであった。
   この判決は、ヨーロッパ人権条約のプライヴァシー条項(8条1項「すべての人はその私的・家族的生活、住居、または親書の尊重に関する権利を有する」)を援用する。ただし、イギリスの同様の事案につき人権条約8条に反しないとの判断がすでに下されていたので、人権裁判所は、この先例との区別に留意しつつ(@フランスにおける身分証書はイギリスの対応する制度にくらべて公簿・歴史的記録としての色彩が希薄である、Aフランスではファーストネームの変更はイギリスに比べて困難である。BフランスではINSEE=国立統計経済研究所が割り当てるID番号に基づき公的書類に性別記載がなされることが多い、といった点で性転換者の置かれた状況はイギリスに比べて過酷である)、次のように判示したのであった。「原告は、私生活の尊重とは両立しがたい全体的な状況の中に日常的に置かれている。従って、各国の裁量の範囲を考慮に入れるとしても、一般利益と個人の利益の間において調整されるべき均衡の破壊が存する。それゆえに8条違反がある。」

   (4)   この判決を受けて、1992年12月11日、破毀院は大法廷を開き2つの判決によって判例変更を行った(29)。破毀院大法廷は、民法典9条、57条とともにヨーロッパ人権条約8条を参照条文(visa)に掲げて、次のように判示したのである。「治療目的によってなされた内科的・外科的な処置の結果、性転換の症状を示す者がもはやその当初の性に伴う特徴をすべて持たず、その社会的行動と一致する反対の性にその者を近づける身体的外観を有するに至ったときには、私生活の尊重の原則により、その者の民事身分が、以後、その者が外観を有する性を指し示すことは正当化される。民事身分の不可処分性の原則はこの変更の障害にはならない。」
   このようにして、フランスでは、@性転換症の者に対して、A治療目的で医療的措置が施され、結果として、B身体的に反対の性の外観が生じその者の社会的行動と一致するに至った場合には、性別の変更(身分証書の記載変更)が許されるとされることになったのである。扉は明らかに開かれた。ただし、その是非についてはフランスでも議論が絶えない。その議論の中からわれわれは何を引き出すことができるだろうか。この点は、V以下で検討することになる。 


(筆者)注

(本文を全部は引用していないので、本文に対応していない注記もある―引用者)


(10) 性転換については大島俊之教授の一連の労作がある(大島「性転換と法―戸籍訂正問題を中心として」判例タイムズ484号(1983年)、同「性転換と婚姻」大阪府立大学経済研究28巻3号(1983年)、同「性転換と戸籍訂正」法律時報55巻1号(1983年)。他に、同「ケベック法における氏・名・性別」大阪府立大学経済研究35巻4号(1990年)、同「スペイン法における性転換の取扱い」神戸学院法学21巻4号(1992年)もある)。また、同性愛については、石川稔「同性愛者の婚姻」法学セミナー355、356号(1984年)、棚村政行「同性愛者間の婚姻は法的に可能か」法学セミナー476号(1994年)などの研究がある。

(11) もちろん、自己決定権の尊重、ライフスタイルの自由を説く論者がすべて同一の結論を主張するというわけではない。その中には、諸個人の自由を調整する国家の積極的役割を考慮に入れる熟慮された見解も存在している(たとえば、山本敬三「現代社会におけるリベラリズムと私的自治」法学論叢133巻4号、5号(1993年)などは、民法上の諸制度を自己決定権のみによって根拠づけようとする単線的な発想とは一線を画するものであるように見える)。

(12) (略)

(13) 大村「フランスにおける人工生殖論議」法学協会雑誌109巻4号(1992年)、同「フランス家族法改革と立法学」法学協会雑誌110巻1号(1993年)。いずれも同・法源・民法学(1995年)に所収。

(14) 性転換に対しては特に、ヨーロッパ人権裁判所判決を契機とする国内の判例変更があったために大きな関心を集めている。この問題は、人権規範と司法裁判所の関係に関するフランス法のあり方にもかかわるものであり、その観点からも興味深い(この点については、大村「民法と憲法の関係」法学教室171号57頁注(11)(1994年)で検討を予告していた)。

(15) と言っても、人工生殖などに比べると文献はまだ少ない。早くから性転換に関心を持っていたゴベール教授(大村・前出注(13)(1992年)173頁注(6)で触れた)の論文に加えて(GOBERT, Transsexualisme, fin ou commencement? J. C. P. 1988, I, 3361, Le transsexualisme ou de la difficulté d'exister, J. C. P. 1990, I, 3475)、いくつかのモノグラフィーが現れている(BRANLARD, Le sexe et l'état des personnes. Aspects historique, sociologique et juridique, 1993, SALAS, Sujet de chair et sujet de droit : la justice face au transsexualisme, 1994)。あわせて注目すべきは、代表的な民法の教科書類の新版ではこの問題にかなり紙幅が割かれるようになっているということである(CARBONNIER, Droit civil, t. 2, La famille, 16e éd., 1993, n° 25, p. 61, CORNU, Droit civil, Introduction-Les personnes-Les biens, 7e éd., 1994, n° 564 bis, pp. 212-215, MALAURIE, Droit civil, Les personnes. Les incapacités, 3e éd., 1994, n° 7, pp. 22-24, Droit civil, La famille, 4e éd., 1993, n° 251, pp. 131-133, n° 262, pp. 140-141 など)。

(16) もっとも、本稿はフランス法の紹介自体を目的とするものではないので、引用文献は主要な判例・学説に限られている。特に、問題の社会的・医学的側面に関する諸文献には触れていない。これらも含めた本格的な検討が期待される。なお、雑誌論文等の一部には、本稿の紹介する学説にくらべて性転換・同性愛により好意的な見解がないわけではない。しかし、本稿の紹介する学説が支配的な学説であることは確かである。少なくともこれらの学説を除外してフランス法を語ることはできないと言わねばならない。

(17) 民法典57条は、性別を出生証書の必要的記載事項として明定している。

(18) "état civil" in Vocabulaire juridique, 3e éd., 1992.

(19) たとえば、民法典76条は、年齢、職業は婚姻証書の記載事項としている。

(20) TGI, 24 mai 1978 et Cour d'appel de Toulouse, 11 octobre 1978, J.C.P. 1981, II, 19528 note Penneau が代表例として引かれることが多い。

(21) CORNU, supra note 14, n° 564 bis, p. 212 なお、初期の判例の動向については、GOBERT, supra note 14 (1988) SALAS, supra note 14, pp. 54-61 などに詳しい(大島・前出注(10)(1983年a)も参照)。

(22) GOBERT, supra note 14, n° 3 note 9 所掲の諸文献を参照。

(23) Cass. civ. 1re, 16 décembre 1975, D. 1976, 397, note Lindon, J. C. P. 1976, II, 18503, note Penneau.

(24) Cass. civ. 1re, 30 novembre 1983, J. C. P. 1984, II, 20222, concl. Sadan, note Penneau, D. 1984, 165, note Edelan については解釈が分かれ、また、Cass. civ. 1re, 31 mars 1987, D. 1987, 445, note Jourdan, J. C. P. 1988, II, 21000 note Agostini は性転換に否定的な判決であったが事例判決であると評されていた。

(25) Cass. civ. 1re, J. C. P. 1990, II, 21588, D. 1991, 169, rapp. Massip, Concl. Flipo.

(26) CORNU, supra note 14, n° 654 bis, p. 213.

(27) CEDH, 25 mars 1992, D. 1993, 101 note Marguenaud, J. C. P. 1992, II, 21955, note Gare.

(28) この判決に至るヨーロッパ人権裁判所の動向については、たとえば、SALAS, supra note 14, pp. 71-84 を参照。

(29) Cass. ass. plén, 11 décembre 1992, D. 1993, IR, 1, J. C. P. 1993. II, 21991 concl. Joel, note Memeteau.

 

 


引用者注

フランス民法典57条

Article 57 du code civil

L'acte de naissance énoncera le jour, l'heure et le lieu de la naissance, le sexe de l'enfant et les prénoms qui lui seront donnés, les prénoms, noms, âges, professions et domiciles des père et mère et, s'il y a lieu, ceux du déclarant.  Si les père et mère de l'enfant naturel, ou l'un d'eux, ne sont pas désignés à l'officier de l'état civil, il ne sera fait sur les registres aucune mention à ce sujet.

Si l'acte dressé concerne un enfant naturel, l'officier de l'état civil en donnera, dans le mois, avis au juge du tribunal d'instance du canton de la naissance.

Les prénoms de l'enfant figurant dans son acte de naissance peuvent, en cas d'intérêt légitime, être modifiés par jugement du tribunal de grande instance prononcé à la requête de l'enfant ou, pendant la minorité de celui-ci, à la requête de son représentant légal.  Le jugement est rendu et publié dans les conditions prévues aux articles 99 et 101 du présent code. L'adjonction de prénoms pourra pareillement être décidée.

フランス民法典76条
Article 76 du code civil

L'acte de mariage énoncera:
1) Les prénoms, noms, professions, âges, dates et lieux de naissance, domiciles et résidences des époux;
2) Les prénoms, noms, professions et domiciles des pères et mères;
3) Le consentement des pères et mères, aïeuls ou aïeules, et celui du conseil de famille, dans le cas où ils sont requis;
4) Les prénoms et nom du précédent conjoint de chacun des époux;
5) (Abrogé par la Loi du 13 février 1932);
6) La déclaration des contractants de se prendre pour époux, et le prononcé de leur union par l'officier de l'état civil;
7) Les prénoms, noms, professions, domiciles des témoins et leur qualité de majeurs;
8) (Loi du 10 juillet 1850) - La déclaration, faite sur l'interpellation prescrite par l'article précédent, qu'il a été ou qu'il n'a pas été fait de contrat de mariage, et, autant que possible, la date du contrat, s'il existe, ainsi que les nom et lieu de résidence du notaire qui l'aura reçu; le tout à peine, contre l'officier de l'état civil, de l'amende fixée par l'article 50.

9) (Loi N° 97-987 du 28 octobre 1997) - S'il y a lieu, la déclaration qu'il a été fait un acte de désignation de la loi applicable conformément à la Convention sur la loi applicable aux régimes matrimoniaux, faite à La Haye le 14 mars 1978, ainsi que la date et le lieu de signature de cet acte et, le cas échéant, le nom et la qualité de la personne qui l'a établi.

Dans le cas où la déclaration aurait été omise ou serait erronée, la rectification de l'acte, en ce qui touche l'omission ou l'erreur, pourra être demandée par le procureur de la République, sans préjudice du droit des parties intéressées, conformément à l'article 99.

En marge de l'acte de naissance de chaque époux, il sera fait mention de la célébration du mariage et du nom du conjoint.

フランス民法典99条

Article 99 du code civil (tel que l'a modifié le décret n° 81-500 du 12 mai 1981)

La rectification des actes de l'état civil est ordonnée par le président du tribunal.

La rectification des jugements déclaratifs ou supplétifs d'actes de l'état civil est ordonnée par le tribunal.

La requête en rectification peut être présentée par toute personne intéressée ou par le procureur de la République; celui-ci est tenu d'agir d'office quand l'erreur ou l'omission porte sur une indication essentielle de l'acte ou de la décision qui en tient lieu.

Le procureur de la République territorialement compétent peut procéder à la rectification administrative des erreurs et omissions purement matérielles des actes de l'état civil; à cet effet, il donne directement les instructions utiles aux dépositaires des registres.


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