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差別問題


This page last edited 2003/01/20


# このページには,差別(アファーマティブ・アクション)に関わる問題に関する記事を集めます。


CNN.co.jp 2003/01/20

パウエル長官とライス補佐官、少数者優遇を支持 
2003.01.20
Web posted at: 18:21 JST

- CNN
ワシントン(CNN) パウエル米国務長官は19日夜、CNNの番組に出演し、ブッシュ大統領が反対を表明した大学入試でのアファーマティブ・アクション(人種少数者の優遇措置)について、支持する考えを示した。ライス大統領補佐官も同日、NBCテレビで「人種は入試選考の一要素」と同措置を支持。同時に2人とも、大統領は基本的に「教育の多様性」を重視していると述べ、大統領との意見不一致はないと強調。政権の中枢にいる黒人高官として、大統領見解に対する民主党やマイノリティー組織の反発をやわらげる火消し役に回ったとみられる。

ブッシュ政権は16日、黒人など少数派を優遇する入学選考を行うミシガン大学の積極的な措置を「違憲」と認定するよう求める意見書を、連邦最高裁に提出している。

これに対してパウエル長官はCNNの「レイト・エディション」で、アファーマティブ・アクションを「強く支持する」と言明し、人種は入試選考で考慮されるべき条件の一つだと述べた。

「この国で全てのことが、人種とは無関係に中立でいられたらいいとは思うが、残念ながらまだそこまで到達していない」「大学の学生構成を決めるにあたり、人種も一つの選考要素であるべきだ」などと長官は述べ、アファーマティブ・アクションの必要性を強調した。

一方で長官は、「アファーマティブ・アクションについて、大統領と何度も話し合った。教育において多様性が重要だと大統領は確信しているが、ミシガン大学の入試選考はやりすぎだと感じたようだ。そのため、司法に憲法判断をゆだねた」と、大統領が人種優遇に頭から反対しているわけではないと説明し、政府内の意見不一致はないと強調した。

ライス大統領補佐官もNBCの「ミート・ザ・プレス」で、学内に多様性を確保するためには、「人種間の公平の手段が機能していない場合、人種を考慮の対象に入れるのは重要なことだと思う」と話した。

一方で補佐官は、「ブッシュ大統領の政策は支持している」として、入試でマイノリティー受験者の点数を上げるミシガン大方式には問題があると指摘。「大統領は、人種とは切り離された選考方法をまず試すべきだと主張している。多様性確保のため許容される範囲の認定を裁判所に求めたのは、適切な措置だった」と、大統領と意見不一致があるわけではないと強調した。

ホワイトハウスは同日午後、黒人学生を主体とする大学やヒスパニック系学生を主体とする大学などを対象に、政府支出を5%増やすなどの支援策を発表した。日曜日のこうした発表は異例で、パウエル長官やライス補佐官の発言と合わせて、政府批判をかわすのが目的とみられる。


Powell defends affirmative action in college admissions
Secretary of state says race should be factor
(CNN.com 2003/01/19)


毎日 2003/01/20

米人種優遇措置:
パウエル国務長官ら撤廃に異論


 【ワシントン斗ケ沢秀俊】パウエル米国務長官は19日のテレビ番組で、大学入試でのマイノリティー(人種的少数者)優遇措置を支持する考えを表明した。ライス大統領補佐官も同日のテレビで「人種は入試選考の一要素」と述べた。優遇措置反対を発表したブッシュ米大統領に対し、黒人閣僚2人が相次いで異論を唱える形になった。

 優遇措置は「アファーマティブ・アクション」(積極的差別是正措置)と呼ばれ、マイノリティーの教育、生活水準向上策として、入試のほか雇用などにも取り入れられている。ブッシュ大統領は連邦最高裁で審理中のミシガン大入試の優遇措置について、「人種的偏見を解消しなければならないが、間違った手段を用いてはならない」と、反対する見解を15日に発表していた。

 パウエル長官はCBSテレビで「大統領は(優遇が)違憲だとの結論を出したが、私はミシガン大の考え方を支持している」と述べた。CNNテレビでも「私は優遇措置の強力な提唱者だ」と語った。

 一方、ライス補佐官はNBCテレビの番組で、大統領見解への支持を明確にし、入試でマイノリティー受験者の点数を上げるミシガン大方式には問題があると指摘しながらも、「人種間の公平の手段が機能していない場合は、人種を考慮することが重要だ」と優遇措置を部分的に容認する考えを示した。

 ホワイトハウスは同日午後、マイノリティー教育を進める教育機関に対する支援策を発表した。日曜日の発表は異例で、パウエル長官らの相次ぐ発言や、大統領見解に対する民主党やマイノリティー組織からの反発をかわす狙いがあるとみられている。

[毎日新聞1月20日] ( 2003-01-20-12:42 )


CNN.co.jp 2003/01/17

ブッシュ政権、最高裁に「少数派優遇の制度は違憲」の意見書
2003.01.17
Web posted at: 15:57 JST

- CNN/AP
ワシントン――差別是正を目的に、入学、就職などで少数派民族や女性を優遇する米国の「積極的措置(アファーマティブ・アクション)」をめぐり、連邦最高裁がミシガン大学の入学者選抜制度の違憲性を審理している問題で、ブッシュ政権は16日夜、最高裁に、同大学の制度は白人に対する逆差別に当たり、違憲であるとする意見書を提出した。

この裁判では、ミシガン大学が少数派の志望者の成績に自動的に点数を加算し、入学しやすくさせている制度などについて、不合格となった白人学生らが「逆差別だ」と主張、大学側を訴えている。

意見書は最高裁への助言として、「同大学の制度は法の下の平等を定めた合衆国憲法に違反すると判断すべきだ」と述べている。全米が注目する裁判に、政権としての立場を明確に示した形だ。ブッシュ大統領は、15日に同様の見解を発表していた。

ただ、意見書はミシガン大学の例だけを取り上げ、アファーマティブ・アクション自体の是非には触れていない。来年の大統領選をにらみ、黒人層などからの反発を最小限に抑えたいとの意向が働いたとみられる。

一方、民主党は政権の立場に対し、厳しい批判を展開している。ミシガン大学出身のゲッパート前民主党下院院内総務は、同大学の制度を支持するとの意見書を提出する構えだ。


White House outlines case against affirmative action
Stance draws fire from Democrats, civil rights leaders
(CNN.com 2003/01/17)


CNN.co.jp 2003/01/16

ブッシュ大統領、人種的少数者優遇措置に明確に反対姿勢
2003.01.16
Web posted at: 08:34 JST

- CNN
ワシントン(CNN) 米連邦最高裁は近く、米国で大きな社会問題になっている人種的少数者に対する優遇措置(アファーマティブ・アクション)の是非について判断を下すが、ブッシュ大統領は15日、優遇措置に明確に反対する考えを示した。

少数者優遇措置は、人種的多様性の確保のためにアフリカ系米国人やヒスパニック系米国人ら人種的少数者に有利な計らいをする制度。大学入試で定員の一部を人種的少数者のために割り当てることなどが行われてきた。

今回の裁判は、ミシガン大学に入学を希望した白人が「逆差別だ」と大学を訴えているもの。下級審の判断は優遇措置の是非について割れており、連邦最高裁の判断が注目されている。

ブッシュ大統領は15日、ミシガン大学の優遇制度について「基本的に誤りがある」と述べ、明確に反対する姿勢を示した。また「多様性確保のためには、別の手段があるはずだ」との政権の立場を説明した文書を16日に連邦最高裁に提出することを明らかにした。

少数者優遇制度など人種をめぐる問題は政治的に微妙。実際、共和党のロット前上院院内総務は昨年末の人種差別的発言を批判され、辞任に追い込まれたばかりだ。

ブッシュ大統領はテキサス州知事時代、州立大学の定員を人種的少数者に割り当てることに反対している。


Bush criticizes university 'quota system'
Debate on affirmative action heats up
(CNN.com 2003/01/15)


朝日 2003/01/16

米大統領、少数者優遇措置に「憲法違反」と意見書提出へ

 米ミシガン大が少数者優遇措置(アファーマティブ・アクション)で黒人学生らを優先的に入学させたことについて、ブッシュ大統領は15日、「人種だけを理由にした不公正な仕組みで憲法違反だ」と批判、審理中の連邦最高裁に意見書を出すことを明らかにした。優遇措置撤廃は共和党保守派の主張だが、昨年末に黒人隔離是認発言で同党のロット上院院内総務が辞任したばかり。野党民主党や少数民族から厳しい反発を呼んでおり、人種をめぐり再び米社会を揺さぶる問題になりそうだ。
 ミシガン大は学部の入学者選考の際に、少数民族の応募者には一定の点数を上積みしているほか、法律大学院では一定の比率で少数民族を入学させている。白人学生が人種に基づく逆差別で不合格になったとして95年に訴えていた。下級審の判決が割れ、最高裁で7月までに判決が出る見通しだ。

 少数者優遇措置は、60年代の公民権運動の産物で、黒人など少数民族に対して高等教育や雇用の門戸を開いた。半面、白人の間では不満が高まり、90年代に入るとカリフォルニア州が住民投票で優遇措置を禁じるなど、批判的風潮が強まっている。原則平等を主張する保守派と、政府が介入しても差別を是正すべきだとするリベラル派の間の争点となっている。

 ブッシュ大統領は、支持基盤である保守派に配慮する一方、04年の大統領再選を目指して人口増加が著しい少数民族票も考慮する必要があり、対応が注目されていた。大統領は15日、ホワイトハウスで発表した声明で「この国に人種差別があるのは事実だ」「高等教育における人種的多様性を支持する」と述べながらも、「(数量割当制をとる)ミシガン大のやり方は根本的な欠陥がある」と語った。

 一方、民主党は、ダシュル上院院内総務が「ブッシュ政権は、公民権や多様性に賛成するのかしないのか態度を決めねばならない」と批判。04年の大統領選に名乗りを上げているゲッパート前下院院内総務は、優遇措置賛成の意見書を最高裁に提出する予定だ。

(18:55)



読売 2003/01/16

人種的少数派の大学入学促進策「憲法違反」と米大統領

 【ワシントン=永田和男】ブッシュ米大統領は15日、中西部の名門ミシガン大学で人種的少数派の入学を促進する措置があるために白人学生が締め出されているのは憲法違反だとの見解を発表した。1970年代以降、人種的少数派や女性の社会進出促進のために大学や企業で採られている積極的差別撤廃措置(アファーマティブ・アクション)の問題点を突いたものだが、民主党や黒人団体はブッシュ政権の人種問題に対する姿勢を追及する構えを見せている。

 この問題は、ミシガン大法律専門大学院に入学を拒まれた白人学生が、入試の筆記試験で黒人など少数派の学生には150点満点で20点を加点する制度のために不利を被ったして提訴。制度は憲法違反だと主張しているもの。先月、最高裁が違憲審査を行うと決め、政府の見解が求められていた。

 ブッシュ大統領は「制度の核心は、学生に単に人種を理由に恩恵か不利を与えるものだ」と述べ逆差別が生じていると指摘。自身がテキサス州知事時代には人種と関係なく各高校の上位10%以上の学生には州立大への入学を認めていたとも説明した。

 大統領声明に民主党からは、大統領選出馬を表明したジョゼフ・リーバーマン上院議員が「大統領は共和党右派におもねった」と非難。黒人指導者ジェシー・ジャクソン師も「大統領は人種問題をわざわざあおっている」と語るなどと批判が相次いだ。

 民主党は、共和党のトレント・ロット上院院内総務が先月、人種差別的発言で辞任に追い込まれた直後で、「共和党は人種問題に冷淡」とのイメージを強調する作戦に出ている。

 共和党内でも、フロリダ州など重要州で近年、黒人、ヒスパニック系の票が勝敗を左右している傾向を踏まえ、14日には一部議員が大統領にミシガン大の制度に反対しないよう求める書簡を出すなどの動きもあり、党内穏健派の間では困惑が広がっている。

 ブッシュ政権は16日、連邦最高裁に趣意書を提出するが、政府高官は、趣意書の中では、アファーマティブ・アクションの合憲性を認めた78年の最高裁判決破棄までは求めず、ミシガン大のケースに限定する、と説明。人種問題で大胆な政策転換をはかる意図はないと強調し、論議が来年の大統領選に及ばないよう封じ込めに懸命だ。

(1月16日19:29)


日本経済 2003/01/16

米大統領、ミシガン大の人種配慮した入試を「欠陥」と批判

 ブッシュ米大統領は15日、ミシガン大学が実施している人種構成に配慮した入試制度について、「違憲」として反対する意見書を16日にも連邦最高裁に提出すると発表した。人種を巡る微妙な問題だけに、大統領の判断は2004年の次期大統領選に向けた再選戦略に影響を与える可能性もある。

 大統領は「私は高等教育における人種を含めた多様性を強く支持する」とした上で、「人種のみによって受験者を優遇または除外するミシガン大学の方法には根本的な欠陥がある」と批判。同大学の入試制度は法の下の平等をうたった憲法に反すると主張した。

 ミシガン大学は積極的差別是正措置(アファーマティブ・アクション)に基づき、入試の際、黒人やヒスパニック系などの受験者にテストの点数を上乗せするなどしている。この制度を「逆差別」として白人学生が提訴。連邦最高裁は今春にも判決を出す予定だ。 (12:00)


共同 2003/01/16

黒人など優遇の入学認めず 米大統領が意見書提出へ
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 米ミシガン大法科大学院が積極的差別是正措置(アファーマティブ・アクション)に基づいて人種構成に配慮した入学者選考を行ったことに関し、ブッシュ大統領は「認められない」とする意見書を連邦最高裁に提出する方針を固めた。米主要紙が15日、一斉に報じた。
 
 最高裁はこの問題で、今春にも判決を出す予定。大学入学や就職などで少数民族を優遇するアファーマティブ・アクションについて、共和党保守派は反対しているが、大統領選挙で黒人、ヒスパニックなど少数民族票も取り込みたいブッシュ政権は難しい判断を迫られており、どういう対応を取るか注目されていた。
 
 意見書提出は16日が期限で、大統領は15日にも意見書の細部も含めた最終判断を下すという。
 
 共和党のロット前上院院内総務が人種差別的発言で大きな波紋を巻き起こし、院内総務辞任に追い込まれたばかりで、意見書の内容は大統領の再選戦略などに大きな影響を及ぼすとみられる。
 
 同法科大学院の入学をめぐる訴訟は、人種構成に配慮する制度のために入学を拒否されたとする白人学生が提訴。昨年5月、シンシナティ連邦高裁が地裁の判決を覆し、制度は容認できるとの判断を示した。大学側は「学生の多様性」を確保するため制度は必要だとしている。(共同)


毎日 2003/01/16

米大統領:
積極的差別是正措置への批判に民主党らが反発

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 【ワシントン佐藤千矢子】ブッシュ米大統領が15日、ミシガン大学入試での人種的少数者(マイノリティー)に対する優遇措置をめぐる訴訟にからんで「アファーマティブ・アクション」(積極的差別是正措置)を批判する見解を発表したことに、民主党や人権団体は強く反発している。昨年12月下旬には、共和党のトレント・ロット上院議員が黒人差別発言で同党上院院内総務を引責辞任したばかり。04年米大統領選もにらんで人種差別問題が米内政の大きな政治問題として改めて浮上してきた。

 自由競争を尊重する共和党は従来から、同措置は「逆差別」として改廃を主張してきた。共和党の伝統的価値観を重んじるブッシュ政権は、同時多発テロ後の米国の保守化傾向や昨年秋の中間選挙での歴史的勝利を受けて、こうした価値を推進しようと内政面でも積極姿勢に打って出ているようだ。

 ただ04年の大統領再選を至上命題とするブッシュ政権にとっては、こうした「積極策」は共和党の支持固めにつながる一方で、黒人やヒスパニック系などマイノリティー票の獲得を一層困難にするという懸念もある。

 民主党のダシュル上院院内総務は、この訴訟は「ブッシュ政権の転機になる」と指摘。人権活動家のジェシー・ジャクソン師は「この50年間で最も閉ざされた人権政策だ」と批判した。

 ブッシュ大統領は同措置の違憲性を訴える意見書を16日に連邦最高裁に提出するが、連邦最高裁は今年6月に判決を出す見通し。共和、民主両党の論戦は、積極的差別是正措置の存廃と大統領選での支持獲得をかけて、激しさを増しそうだ。

[毎日新聞1月16日] ( 2003-01-16-20:20 )


毎日 2003/01/16夕刊

<米大統領>少数者優遇措置に反対を表明 不公正で憲法に違反と

 【ワシントン斗ケ沢秀俊】ブッシュ米大統領は15日、入試や採用などに際して黒人などの人種的少数者(マイノリティー)を優遇する措置に反対する見解を発表した。「不公正で、憲法に違反する」と反対理由を挙げている。差別の是正を目指すこの措置を支持してきた民主党や市民団体は、大統領見解に強く反発している。優遇措置を実施するかどうかは個別の自治体や団体などの判断に委ねられているが、ブッシュ政権が外交面だけでなく、内政面でも強硬方針を示したといえそうだ。

 この優遇措置は「アファーマティブ・アクション」(積極的差別是正措置)と呼ばれるもので、50ー60年代の公民権運動をきっかけに、差別を是正する積極的施策として広がった。

 この優遇措置を実施しているミシガン大の入試で不合格になった白人生徒が「優遇措置は逆差別だ」として起こした訴訟で、連邦最高裁が16日に審理を開くのを前に、ブッシュ大統領が基本姿勢を示した。

 同大の入試では、黒人や一部のヒスパニック系などの志願者に点数を上積みし、合格者に占めるマイノリティーの割合を増やしている。

 大統領は「最高150点の入試で、人種的理由だけで20点も得ている」と具体的な数字を挙げ、「人種的偏見を解消しなければならないが、間違いを正すために間違った手段を使ってはならない」と述べた。

 一方、同大出身のゲッパート前民主党下院院内総務は「アファーマティブ・アクションはマイノリティーに教育の機会を広げる重要な手段だ」と大統領見解に反論した。

 優遇措置について、民主党は賛成、共和党は反対しており、大統領選挙などで大きな争点になってきた。教育だけではなく雇用など広範な分野に影響を与えるため、論争を招くことは必至だ。

 連邦最高裁は90年に放送免許認可に際してのマイノリティー優遇を「合憲」としたが、95年には建設事業発注に関する優遇は「やむを得ない場合に限られる」と新判断を示した。(毎日新聞)


東京 2003/01/16夕刊

黒人ら優遇は違憲
ミシガン大入学選考 米大統領が反対声明

 【ワシントン15日豊田洋一】ブッシュ米大統領は十五日午後(日本時間十六日午前)、ホワイトハウスで緊急に声明を発表し、米ミシガン大が積極的差別是正措置(アファーマティブ・アクション)に基づいて行った黒人などを優遇する入学者選考について「基本的に欠陥であり、憲法違反だ。人種的偏見は米国の現実だが、問題を固定化することによって新たな悪をつくり出すべきではない」と述べ、認められないとの考えを強調した。大統領は十六日、こうした意見書を連邦最高裁に提出する。

 民主党や人権活動家は、同措置の存続を主張しており、大統領の判断に対し、厳しい批判が出るのは必至だ。

 大統領は「この大学では何人かの学生が、肌の色で入学を許されたり拒否されている。大学当局の熱意は正しいが、結果は差別だ」と強調した。

 同措置は、黒人や少数民族、女性などに対する差別を、法律や行政指導、企業の自発的取り組みによって制度的に是正するもので、就職や昇進、大学入学などで黒人、女性らに一定の枠が与えられる。

 しかし、同じ成績でも白人や男性との理由で進学などができない例が生じ、「逆差別」との批判が出ており、共和党保守派は同措置に反対している。

 同大の入学をめぐる訴訟は、人種構成に配慮する制度のために入学を拒否されたとする白人学生が提訴。昨年五月、シンシナティ連邦高裁が地裁の判決を覆して制度は容認できるとの判断を示し、今春には最高裁が判決を出す予定。


CNN.co.jp 2002/12/08

少数派優遇措置は逆差別? 連邦最高裁が審理へ
2002.12.08
Web posted at: 13:00 JST

- CNN
ワシントン(CNN) 差別是正を目的に、入学、就職などで少数派民族や女性を優遇する米国の「積極的措置(アファーマティブ・アクション)」の違憲性について、米連邦最高裁が審理に乗り出すことになった。この裁判では、ミシガン大学法科大学院を志望しながら入学できなかった白人学生が「少数派優遇のために逆差別を受けた」として大学側を訴え、上告している。判決は来年6月に出る見通し。アファーマティブ・アクションの存続に関わるケースとして注目される。

原告のバーバラ・グラッターさんら3人は1995年、同大学院に出願したが不合格となった。この時自分たちより成績の劣る少数派民族の学生が入学を許可されたのは不公平だとし、人種を考慮した合否判定は合衆国憲法が定める「教育の機会均等」に反すると主張している。一方、大学側は「多様な人種を集めることには教育的意義がある」などと反論。連邦高裁では大学側が勝訴している。

連邦最高裁はこれと同時に、ミシガン大学をめぐるもう1件の訴訟も取り上げることを決めた。同大学の学士課程では志望者の成績を150点満点に換算して入学者を選抜しているが、黒人やヒスパニック系、先住民の志望者には自動的に20点が加算される。1995年に不合格となった学生が、この制度を不服として大学側を訴えている。

アファーマティブ・アクションは黒人差別への反省から生まれた格差是正措置で、1960年代以降、連邦政府の政策として推進された。1978年には、少数派民族に特別枠を設けていたカリフォルニア大学デービス校を白人学生が訴え、連邦最高裁は「特定人種に定員を割り当てる制度は違憲」との判決を下した。しかし一方で「場合によっては人種への考慮も必要」としたため、アファーマティブ・アクション自体の是非については決着がつかず、議論が続いている。カリフォルニア州では1996年、住民投票でアファーマティブ・アクションの撤廃が決まった。


Affirmative action case awaits Supreme Court review (CNN.com 2002/12/02)


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