第156回国会 衆議院予算委員会第三分科会議事録 2003/02/27 - TransNews

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第156回国会 衆議院予算委員会第三分科会議事録(2003/02/27)

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uploaded 2003/03/19
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第156回国会 衆議院予算委員会第三分科会議事録(2003/02/27)

第 1 号 平成15(2003)年2月27日(木曜日)

本分科会は平成十五(2003)年二月二十五日(火曜日)委員会において、設置することに決した。
二月二十六日
 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任された。
      石川 要三君    杉浦 正健君
      丹羽 雄哉君    河村たかし君
      樋高  剛君    井上 喜一君
二月二十六日
 杉浦正健君が委員長の指名で、主査に選任された。
平成十五(2003)年二月二十七日(木曜日)
    午前九時開議
 出席分科員
   主査 杉浦 正健君
      石川 要三君    丹羽 雄哉君
      林 省之介君    森岡 正宏君
      家西  悟君    大石 尚子君
      河村たかし君    今野  東君
      齋藤  淳君    山田 敏雅君
      土田 龍司君    樋高  剛君
      井上 喜一君    松浪健四郎君
   兼務 前田 雄吉君 兼務 赤嶺 政賢君
   兼務 塩川 鉄也君 兼務 阿部 知子君
   兼務 保坂 展人君
    …………………………………
   法務大臣         森山 眞弓君
   外務大臣         川口 順子君
   法務副大臣        増田 敏男君
   外務副大臣        茂木 敏充君
   法務大臣政務官      中野  清君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  佐々木真郎君
   政府参考人
   (司法制度改革推進本部事務局長) 山崎  潮君
   政府参考人
   (防衛施設庁総務部施設調査官) 枡田 一彦君
   政府参考人
   (防衛施設庁施設部長)  大古 和雄君
   政府参考人
   (法務省大臣官房長)   大林  宏君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    房村 精一君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    樋渡 利秋君
   政府参考人
   (法務省矯正局長)    中井 憲治君
   政府参考人
   (法務省人権擁護局長)  吉戒 修一君
   政府参考人
   (法務省入国管理局長)  増田 暢也君
   政府参考人
   (外務省アジア大洋州局長) 薮中三十二君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    海老原 紳君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局長) 安藤 裕康君
   政府参考人
   (外務省経済協力局長)  古田  肇君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局次長) 三沢  孝君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局医療課長) 西山 正徳君
   法務委員会専門員     横田 猛雄君
   予算委員会専門員     中谷 俊明君
    ―――――――――――――
分科員の異動
二月二十七日
 辞任         補欠選任
  石川 要三君     林 省之介君
  河村たかし君     山田 敏雅君
  樋高  剛君     塩田  晋君
  井上 喜一君     山谷えり子君
同日
 辞任         補欠選任
  林 省之介君     森岡 正宏君
  山田 敏雅君     家西  悟君
  塩田  晋君     土田 龍司君
  山谷えり子君     松浪健四郎君
同日
 辞任         補欠選任
  森岡 正宏君     石川 要三君
  家西  悟君     今野  東君
  土田 龍司君     樋高  剛君
  松浪健四郎君     井上 喜一君
同日
 辞任         補欠選任
  今野  東君     齋藤  淳君
同日
 辞任         補欠選任
  齋藤  淳君     大石 尚子君
同日
 辞任         補欠選任
  大石 尚子君     河村たかし君
同日
 第二分科員阿部知子君、第四分科員保坂展人君、第五分科員塩川鉄也君、第六分科員赤嶺政賢君及び第八分科員前田雄吉君が本分科兼務となった。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件
 平成十五(2003)年度一般会計予算
 平成十五(2003)年度特別会計予算
 平成十五(2003)年度政府関係機関予算
 (法務省及び外務省所管)


     ――――◇―――――

○杉浦主査 これより予算委員会第三分科会を開会いたします。

 私が本分科会の主査を務めることになりましたので、何とぞよろしくお願いいたします。

 本分科会は、法務省、外務省及び財務省所管について審査を行うことになっております。

 なお、各省所管事項の説明は各省審査の冒頭に聴取いたします。

 平成十五(2003)年度一般会計予算、平成十五(2003)年度特別会計予算及び平成十五(2003)年度政府関係機関予算中法務省所管について、政府から説明を聴取いたします。森山法務大臣。

(中略)

○杉浦主査 以上をもちまして法務省所管についての説明は終わりました。

    ―――――――――――――

○杉浦主査 この際、分科員各位に申し上げます。

 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 なお、政府当局におかれましても、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。

 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。林省之介君。

(中略)

 次に、家西悟君。


○家西分科員 民主党の家西悟です。おはようございます。

 委員長、できれば、私、足が悪いもので、立ったり座ったりするとすごく苦痛ですので、座ったままの質問をお許しいただければと思います。


○杉浦主査 失礼しました。どうぞお座りになってお進めください。


○家西分科員 それでは御質問させていただきますけれども、私の質問は、性同一性障害についての質問を法務大臣にお尋ねしたいと思います。

 性同一性障害について森山大臣の方はいかがお考えなのかということもあわせてお尋ねしたいと思うわけですけれども、性別について強い違和感を感じる人たちのことを性同一性障害というふうに言われるようになってきました。この方々が非常に深刻な問題を今抱えておいでです。

 そこで、大臣にお伺いしますけれども、名前の変更、これは戸籍法上の百七条の二によってほぼ認められてきましたが、性別の変更については、一例を除いていまだに認められていない。この現状について、法務省としていかがお考えなのか、お尋ねします。


    〔主査退席、丹羽主査代理着席〕

森山国務大臣 いわゆる性同一性障害とされる方々がその障害のゆえに大変な悩みを抱えていらっしゃるということは、私も承知しております。

 ただ、男女の性別につきましては、現行の法制度では、遺伝的に規定されている生物学的性によって決定されるという建前をとっている、それが前提になっておりますので、そのような理解がされていると思います。したがって、生物学的に見て完全な男または女として出生した方が性同一性障害と診断されましていわゆる性転換手術を受けた場合であっても、性別に関する戸籍の記載に錯誤等があるとは言えないわけでございまして、戸籍上の性別記載についての訂正は認められないという考え方が裁判所においては一般にとられているというふうに承知しております。


○家西分科員 錯誤とは認められないというふうにおっしゃいますけれども、現実問題として、昭和五十六(1981)年四月二十三日に発行されました週刊文春、ここにその記事がございます。私が持っているのはフラッシュにも載ったものですけれども、既に一例あるということについては御存じなんでしょうか。この方は、アメリカのスタンフォード大学で男性から女性への性転換手術を受け、そして戸籍の変更を認められたと記載があります。そして、これは判例時報の一六九三号にも論文として記載されており、単なる週刊誌の記事という次元ではもうない。

 こうした前例があるのに、他の事例では認めておいでにならないということは、法のもとの平等性からしておかしいんではないかというふうに考えますけれども、法務大臣、いかがでしょう。ここにその判例時報もございます。実際にあったということをどのようにとらえておいでなんでしょうか。


○森山国務大臣 お尋ねの性別変更例は、性同一性障害の方について戸籍の性別の訂正を認めた昭和五十五(1980)年十月二十八日の東京家庭裁判所の戸籍訂正許可の決定のことではないかと思いますが、これ以外に性別の変更に関して家庭裁判所が許可したという事例は承知しておりませんが、その理由については、平成十二(2000)年二月九日の東京高等裁判所の決定において判示されたように、現行の法制においては、男女の性別は遺伝的に規定される生物学的性によって決定されるという前提をとっておりますので、戸籍法とそのもとにおける取り扱いも、その前提のもとに成り立っているという判断がなされているということでございまして、そのような考え方によって、それ以外のケースについては認められていないのだというふうに考えられます。


○家西分科員 では、昭和五十五(1980)年のその方のときと現行法は、法律が変わったんでしょうか、戸籍法上の。法改正がされたからそれ以降の人は認めておいでにならない、現行法上にそう記載されているからと。五十五(1980)年のその手術を受けられた人は、今の法律とは違うということなんでしょうか。


房村政府参考人 お尋ねの点でございますが、特に戸籍法等が改正されたわけではございません。

 ただ、御承知のように、裁判はそれぞれの裁判官が独立して行いますので、同種の問題について異なる裁判がなされるということは常にあり得るわけでございます。ただ、裁判制度として、異なる判断がそのまま定着するのは困りますので、最終的には上級審の判断によって統一をするということが制度的に仕組まれているわけでございます。

 そういう観点から申しますと、五十五(1980)年の東京家裁の決定の後、他の裁判所がいずれも却下をしているということは、裁判所全体の考え方としては、おおむね、先ほど大臣も申し上げた平成十二(2000)年二月九日の東京裁判所決定のような考え方がとられているということではないかと思います。


○家西分科員 ではもう一点、深く聞きたいと思います。

 その一例の方以降はそうだと。でも、先ほど申し上げているように、五十五年以降の問題については全部認めておいでにならない。遺伝子上の問題というふうにおっしゃいますけれども。では、この方はどうして認められたのか、その点についてお伺いします。


○房村政府参考人 ですから、個々の裁判官が最終的には独立して判断をすることになりますので、その裁判官の戸籍法に対する理解の仕方によって、現行戸籍法のもとでも性別変更ができるという考え方をその裁判官がおとりになれば、それは性別記載の変更を認める決定をすることになりますし、それは許されないと考えればもちろん却下することになります。そういう矛盾した判断は現行法上あり得るわけでございます。

 ただ、最終的に、裁判所全体として一つに収れんすることが望ましいということから、上級審の判断に従うというような仕組みになっているわけでございますので、個々のものについて、なぜこれが認められ、なぜ認められないかというのは、裁判官の判断によって異なることがあり得るということでございます。


○家西分科員 例えば刑事事件とか、そういう話とは違うと思います。これは性別の変更の判決であって、これが個々の裁判官によって違うという判断、個々の裁判官の判断によって判決は違うんだというふうにおっしゃるのなら、私は、これは非常に問題ではないのか、逆に言えば。

 例えば、刑事事件を起こして、この人は無罪なのか実行犯なのかとかいうような話ではなくて、男子から女性に性別変更してほしいという家庭裁判所への訴えであって、それとは逆のパターンもありますけれども、個々の判断でというふうにおっしゃるのなら、これはもう論点矛盾というか論拠矛盾するんじゃないですか。性別の問題ですから、遺伝子学上は男子として生まれてきたけれども心は女性である、そして性転換手術して女性として認められた、にもかかわらず以降は認めない、それは裁判官の判断だというのは矛盾していないですか。


○房村政府参考人 私が申し上げておりますのは、もちろん法律の解釈は裁判所としてなるべく共通であることが望ましい。したがいまして、上級審で判断が、法律についての解釈が示されているときには、下級審の裁判官としてはその解釈に従うことになろうかと思います。

 ただ、そういう上級審の判断が示されていない段階で判断をするときには、それぞれ個々の裁判官が独立して、自己の信念に基づいて法律を解釈するというのがまさに司法の独立でございますので、この戸籍法の解釈について異なる解釈を裁判官がとることは、法律上も当然に予定をされているわけでございます。

 ただ、それは、国民から見れば別々の裁判が裁判所によってなされるというのは困りますので、上級審で判断が示されれば、当然それに従った裁判を裁判所としては以後していくということになる、そういうことでございます。


○家西分科員 上級審というのはわかりますよ、それは。それは一般論であって、これはあくまでも性別変更。

 これは、局長ではなくて、大臣や副大臣を含めてお答えいただきたいと思います。いかがお考えですか。

 私、非常におかしな話だと思います。今局長が言われるような答弁というものは矛盾しているんじゃないか。ほかの話であるのなら、それは、裁判官の判断によって若干の違いがある、判断の仕方というものは個々によって違うケースが出てくる可能性もある、だからこそ不服申し立てをして上告していくというのはわかりますけれども、性別というものはだれが見ても明らかな問題であって、そして、遺伝子学上男子、出生したときにそういう性器を持って生まれた、これを女性に変えたいと手術をした、そして女性へということになったということとは、今まで言っているように、違うんではないかというふうに思いますけれども、大臣、いかがですか。


○森山国務大臣 法律的な問題ということで今提起されていらっしゃるわけでございますので、そのような観点から申せば民事局長がお答えしたようなことになるわけでございますけれども、平成十二(2000)年二月九日の東京高裁の決定におきましても、性同一性障害の問題の解決は立法にゆだねられるべきであるという言葉がございまして、そのようなことを考えますと、その東京高裁の決定の判示内容とか性同一性障害に係る国民的議論の動向を十分踏まえながら対処していかなければいけないというふうに思いますし、幅広く、かつ真剣に検討していかなければいけない問題だと思います。


○家西分科員 そういうお答えをいただきまして、ありがとうございます。

 過去の問題をとやかく言っていてももう仕方がないというふうにも思いますけれども、現実問題として、やはりこれはもう、現代の医療としてはある種認められる。精神神経学会を初め外科学会が意見書を提出されて、戸籍変更の課題があるんではないかという緊急アピール、これをちょっといただいていまして、「精神神経学会理事会が緊急アピール」というような形で出されたりして、法務省の方とかにもお出しになられていると思います。そして、自民党の参議院議員の南野先生が、二年ぐらい前からですか、早くからこの問題を取り上げられているし、そして、参議院の公明党の浜四津先生なんかもそうでしょうし、私自身の民主党もこの問題に関心を持っています。そして、昨日も自由党の武山議員が厚生労働委員会で、一般質疑ということでこの問題を取り上げておいでになられます。

 法務省として、この問題について法改正をしていく、それなりの対応をしていくというお考えはあるんでしょうか。その点についてお伺いしたいと思います。


○森山国務大臣 おっしゃるとおり、最近、これが大変大きな問題だとして取り上げられつつありまして、各党の議員の皆さんも多大な関心をお持ちでございます。

 私は、問題が大いにあるということは承知しているということは最初に申し上げたとおりでございますが、先ほどちょっと読みましたように、十二(2000)年二月九日の東京高裁の決定の中で、解決は立法にゆだねられるべきであるということでございますので、そのことも頭に置きながら幅広く真剣に検討していかなければいけないとは思いますが、何しろ、この問題が非常に特別のケース、特定の方にとっては非常に深刻な問題でございますが、世の中一般の人が十分理解しているかどうか。まだそこまで行っていないような気もいたしますし、啓発も十分しなければいけませんけれども、そのようなことを考えますと、議員の先生方がこの法改正について多大の御関心をお持ちになり、そのような作業を議員の皆さんでなさろうということであれば、法務省といたしましてもお手伝いをさせていただきたいというふうに考えております。


○家西分科員 議員立法であれば応援はしていただけると。法務省としては考えはないというふうにとらえてもいいんでしょうか。大臣、いかがですか。


○森山国務大臣 真剣に幅広く考えていかなければいけないとは思いますが、今すぐというのはちょっと難しいかなと思いますので、できるだけ早く関係者の希望に沿うという意味では、議員の皆さんが御努力なさるのが早いかなという気がいたしております。


○家西分科員 もし超党派でお呼びかけがあれば、当然我々もそれに協力はしていきたいと思いますし、この問題は、ただ単に性別を変更するというだけではないと思います。

 いろいろな問題が、弊害が起こっているというふうにもお聞きします。就労の問題、進学の問題、そして医療の問題、ひいては海外へ行くときのパスポートの問題、これに性別が記載されているということになるとやはり問題もありましょうし、それと、選挙のときに、選挙券に男女ということも書かれているんです。これは法務省ではなくてほかの省庁にかかわる問題でしょうけれども、大きく社会的には問題がかかわる。そして、国民としての権利を行使できないということは、やはり問題ではないのかというふうにも思います。

 そういうことを考えたときには、これは何も趣味や嗜好でそういうふうになられているわけではなくて、医学的に見ても、やはり心の性と体の性が違うということ。その人たちは同性愛ではないわけです。

 同性愛と性同一性障害の違いというものは、大臣、おわかりでしょうか。その辺、いかがですか。


○森山国務大臣 そう詳しくわかるわけではありませんが、おっしゃることは理解できるつもりでございます。


○家西分科員 ぜひとも理解をしていただきたいと思います。

 私自身、HIV関係をずっとやっていまして、当事者でもありますけれども、同性愛の方々とも私は多くの知り合いがいます。そして、今回、性同一性障害ということの人たちにもお会いしました。そうすると、同性愛の方とはやはり違うなという感覚を私自身感じています。

 この人たちは、やはりもともとは男性であったり女性であったりする人で、持って生まれた性が逆転していたという方々なんでしょう。そういう人たちの問題というものはそれほど多いわけではなくて、今言われているのは、七千人とか一万人程度であろうというふうに医学的にも言われているわけですから、こういう人たちに限っては、性別変更というものは認めても私はいいのではないかと。

 ただ単に商売上利益を上げるために性別を変えたいとかいうような話ではなくて、本当に心から逆なんだという人たちというものは、一年以上医学的に検査をして、どの程度でこの人は満足できるのかというものを段階を隔ててやっていかれるわけですから、こういう人たちについてのことはぜひとも念頭に入れて、戸籍上の性別変更というものは認めていただきたいし、ぜひとも法務省としてもそのような研究会なり審議会なりを早急に立ち上げていただけないでしょうか。

 議員立法に期待するというふうに言わずに、法務省としてもそういうものに対して、学識経験者、当事者、そういった人たちに集まっていただいて、戸籍変更の手続にはどういうふうにしていけばよりよいものになっていくのか、国民のコンセンサスを得るためにはどういうように社会に対してPRしていくのが一番いいのかというものも、一緒になってお考えいただけないでしょうか。

 法務省は、ある種人権をつかさどる省庁だと私は思っておりますので、その点について、大臣にもう一歩踏み込んで御答弁いただければありがたいなと思います。


○森山国務大臣 先ほどお示しになった性同一性障害の方々から示された意見書というのを法務省もちょうだいしております。

 私も、その方々に何人かお目にかかったし、またそのことをサポートしていらっしゃる議員の方に、各党の方にお目にかかりまして、いろいろ問題を伺いました。ですから、それをきっかけにいたしまして、法務省といたしましても勉強しなければいけないということで、勉強会が内々スタートしております。

 ですから、そのようなところを通じまして、先ほど申し上げたようなプロセスで、もし議員の皆さんがそのような動きをなさるのであれば、お手伝いをすることは十分できるというふうに思いますが、そのようなやり方が最も今のところ考えられるのではないかというふうに感じているわけでございます。


○家西分科員 突っ込んで大変申しわけないんですけれども、先ほどの山田議員の質問でも、古い法律はどんどん改正をしていく、時代に即した法律に改正するという御答弁もあったように思います。やはりこういった問題も、今の医学から考えると、この戸籍法というものもある種時代に即した法律に改正するというのも、法務省としては努力が必要ではないかなというふうに私はとらえております。ぜひともそのように取り組んでいただきたいというお願いを申し上げて、次の質問に移らせていただきます。

 きょう、厚生労働省の方にも御質問をするということで来ていただいているかとは思いますけれども、おいでになっていますでしょうか。

 性同一性障害でお悩みの方が埼玉医大岡山医大で性転換手術をされるというふうになった場合、女性から男性に手術をされる場合、手術費用が四百五十万から六百万円かかる。そして、男性から女性へというものは大体二百五十万円程度。それから、ホルモン剤が月に数千円から一万数千円でしょうか、数万円程度おかかりになるというふうにもお伺いしていますし、ましてや、問診をしていくというか、カウンセリングをしていく一年以上もの間というものは、費用というものは何とか保険で認めていただけないものか、そういうようなお考えはないのかどうかについて、厚生労働省の方にお伺いしたいと思います。


西山政府参考人 手術療法についてでありますけれども、ホルモン療法や精神療法など他の療法による治療が十分に行われたにもかかわらず、治療効果に限界がある場合などについて行われるべきものと考えております。

 保険適用につきましては、治療上やむを得ない症例かどうか、手術に用いる術式が適切かどうか、医療機関の倫理委員会の承認があるかなどを総合的に勘案した上で、個別に慎重に判断していく、このような考え方でおります。

 なお、先生も先ほど申されたように、性同一性障害に対する治療については、現在、日本精神神経学会のガイドラインに基づきまして実施されているところでございます。今後、診断、治療の状況や専門家による調査研究の状況等を見守ってまいりたい、かように考えている次第でございます。


○家西分科員 ぜひとも早急にそれはやっていただきたいな。研究を進めていかないといけないんではないか。

 なぜならば、これは治療です。安易な問題ではなくて、治療として考えていかなきゃならないとなれば、やはり障害というふうに言われているわけですから、性同一性障害というものはある種病である。そういう人たちがちゃんと保険を使えるというふうにもしていただきたい。

 それとあわせて、就労問題もあります。見た目と戸籍上が違うということになった場合、なかなか正社員として就労できないとか、いろいろな弊害があるというふうに聞いています。私もそうだろうと思います、現実問題。限られた職種とかそういうものでない限り、仕事ができないというような環境自体、これもおかしい。

 そして、きょうは文科省には来ていただいていませんけれども、学校の場にもやはり、要は、スカートをはくのが嫌で学校を退学するという方もおられる。こういうこともあってはならないというふうにも思いますし、ある種、差別、偏見的な目でその人を見ることによって、就労活動ができないとか、いろいろな人権侵害が起こり得ると思いますけれども、このようなことがないように、厚生労働省として就労問題も含めていかにお考えなのか、お尋ねをしたいと思います。


三沢政府参考人 お答え申し上げます。

 私ども厚生労働省では、一般的に、企業の採用選考に当たりましては、就職をめぐる差別、これを未然に防止するという観点から、職務に関する応募者の適性、能力、これを基準として公正な採用選考が行われるよう、従来から事業主に対する啓発、指導、これを行っているところでございます。

 委員御指摘の性同一障害の問題でございます。これは近年大きな社会問題となりつつある、こういうことでございますので、私どもとしても、性同一障害の問題、それをめぐる就職のいろいろな問題、これについて適正に対処するという観点から、平成十五(2003)年度から使用するパンフレットとかビデオなどの啓発資料の中に、この性同一障害の方々に対する差別防止に関することを新たに盛り込んで啓発、指導を充実していきたい、こう思っております。

 具体的に申しますと、ビデオを作成するということでございますけれども、内容的には、六人の若者の方に登場していただきまして、社会の中に存在する人権問題という中の一項目として、多様な性というふうなテーマでこの問題についての啓発、指導用のビデオを今準備している、こういうことでございます。


○家西分科員 それはどれぐらいの数をつくられて、どういうところに配付をされるんでしょうか。


○三沢政府参考人 私ども、都道府県に出先の都道府県労働局という機関がございます。都道府県労働局におきましては、さまざまな労働をめぐる問題、これを相談するための総合労働相談コーナーというものを置いて、いろいろな問題を取り扱っています。もちろん、その性同一障害をめぐる問題、これもその対象に含まれているというふうに考えております。そういうところでこのビデオを活用していきたい、こう思っている次第でございます。


○家西分科員 ぜひともそのようにしていただきたいというふうにお願いを申し上げたい。

 それと、あわせて人権侵害が発生した場合、人権擁護委員会やそういった観点からしっかりと法務省としては受けとめていただけるのでしょうか、そういう人たちのために。


○森山国務大臣 法務省の人権擁護機関におきましては、性同一性障害とされる方々に対する差別の問題を含めて、人権問題全般について幅広く人権相談を行っております。具体的に人権相談で疑いのある事案を認知いたしました場合には、人権侵犯事件として速やかに調査し、事案に応じた適切な処置を講ずるように努めております。

 現在参議院で審議中の人権擁護法案におきましては、障害を理由とする不当な差別について、これを明確に禁止するということを言っておりまして、そのための特別救済手続の対象として、より実効性のある被害者救済を図ることにしております。

 今後とも、この問題を含め、積極的に人権の擁護を図ってまいりたいと考えます。


○家西分科員 質疑時間が終わりましたので終わりますけれども、ぜひともそういった人たちが当たり前に生きれる社会を構築するために、法務省、また政府一丸となって取り組んでいただきますよう心よりお願い申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。


○丹羽主査代理 これにて家西悟君の質疑は終了いたしました。


(後略)


参考
衆議院 http://www.shugiin.go.jp
法務省 http://www.moj.go.jp
厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp
家西悟衆議院議員(民主党・比例近畿ブロック・当選2回) http://www.ienishi.gr.jp/
森山眞弓衆議院議員(自由民主党・比例北関東ブロック・当選2回)(参議院当選3回)http://www.mayumi.gr.jp/



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