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天皇制と女性についての問題
平成17(2005)年度司法試験第二次試験 短答式試験問題(憲法)より

問題全文(法務省のサイト) 正解


〔No. 2〕 次の記述は,天皇や皇族の地位等に関するものであるが,(A)から(D)までの下線部分のうち,明らかな誤りを含むものは幾つあるか。

 天皇の憲法上の地位の特殊性に関連して,天皇の刑事上の責任については,その根拠は分かれるものの,天皇は刑事責任を問われないという理解がー股的であり,民事上の責任については,学説は分かれているが,(A)最高裁判所の判例は,天皇にも民事裁判権が及ぶものの,天皇が日本国の象徴であり,日本国民統合の象徴という地位にあることにかんがみ,天皇は実体法上民事責任を負わない旨判示している。
 皇位の継承について,皇室典範第1条は,「皇位は,皇統に属する男系の男子が,これを継承する。」と定めているが,この規定に関しては,(B)世襲制度自体が門地により人を差別するものであるから,憲法第14条に反し違憲であるとの見解が成り立ち得るし,他方で,(C)男子に限る点で性別により人を差別するものであるから,憲法第14条に反し違憲であるとの見解も成り立ち得る
 これに関連して,そもそも,天皇及び皇族が憲法第三章の権利の享有主体となるかどうかについて議論があるが,(D)これを肯定する立場からは,必然的に,天皇及び皇族に選挙権を認めない公職選挙法の規定や皇族男子の婚姻に皇室会議の議を経ることを要求する皇室典範の規定は違憲であると考えることになる

1.0個
2.1個
3.2個
4.3個
5.4個


正解:4 (法務省発表

(A× B× C○ D×)?

A:天皇には民事裁判権も及ばない(判例:天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であることに鑑み、天皇には民事裁判権が及ばないものと解するのが相当である。(最判平1・11・20民集43-10-1160))
B:憲法自体が、「世襲」という「門地」の例外を認めている(2条)ので違憲ではない。
D:基本的人権は「公共の福祉」による制限に服する(12条・13条)ので、直ちに違憲とはいえない。