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徳島 IS高校再受験事件・新聞記事アーカイブ

Archive of Articles on a Tokushima "Intersexual" MtF's Fight to Re-enter High School

last edited 2002/05/24


毎日新聞 Mainichi Shimbun

2001/10/31 【訴訟】「女性として高校入学したい」男性の控訴棄却

2001/03/09 高校入学不許可処分取り消し訴訟 徳島市の男性控訴

 

徳島新聞 Tokushima Shimbun

2001/02/24 「男性」の訴え棄却 高校再受験不合格取り消し訴訟

2000/05/02 高校再受験のAさん  不合格取り消し求め提訴  県など相手に損害賠償も

2000/03/18 2度目の高校受験は実らず 弁護団、法的措置も検討

2000/03/09 8千人“試練の春”に挑む 県内公立高入試スタート

2000/03/08 高卒男性の再度受験認める 県教委、地裁の決定受け

 

朝日新聞 Asahi Shimbun

2000/03/17 「女性として高校生活を」 再受験の30代男性不合格に

2000/03/09 県立高校既卒「男性」の再受験  戸惑い隠せぬ県教委


ジャパンタイムズ Japan Times

2000/03/09 Court lifts ban on transsexual going back to school

 

ロイター Reuters

2000/03/08 Transsexual Gets Second Shot at School


2001年10月31日付 毎日新聞
http://www.mainichi.co.jp/life/kyoiku/edumail/archive/04/200110/31-01.html

【訴訟】「女性として高校入学したい」男性の控訴棄却


 「女性として人生をやり直したい」と昨春、公立高校を受験して不合格となった徳島市内の30代の男性が校長らを相手取り、入学不許可処分の取り消しなどを求めた訴訟の控訴審で、高松高裁の井土正明裁判長は26日、男性側の控訴を棄却した。

 判決などによると、男性は20代後半から体が女性化。もう一度女性としてやり直したいと昨年3月、公立高校を受験したが、既に一度高校を卒業していることなどを理由に不合格となった。男性側は「校長らの裁量権の逸脱」などとして取り消しを求め提訴したが、1審の徳島地裁で棄却となり、控訴していた。

 控訴審判決で井土裁判長は、「入学許否処分については法令上定めがなく、校長の裁量判断にゆだねられている。高校を既に一度卒業している事実を考慮した処分は合理的」と1審を支持。校長らが、男性の身体的事情から更衣室などの扱いで起こる混乱も予測して不合格を決めたことも認定したが、「裁量の逸脱があるとはいえない」とした。  


2001年3月9日付  毎日新聞(徳島版)
http://edu.lycos.co.jp/story.html?q=09mainichi09EJ3600584&ct=11&sct=4

高校入学不許可処分取り消し訴訟 徳島市の男性控訴/徳島 (毎日新聞)

2001
39()2011

 「女性として人生をやり直したい」と公立高校を受験した徳島市内の30代の男性が、昨春の入試で不合格となったのを不服として、高校の校長らを相手取り入学不許可処分の取り消しなどを求めた訴訟で、1審で敗訴した男性側は8日、判決を不服として高松高裁に控訴した。

 男性の弁護士は控訴理由について「判決には納得できない」と話している。 【江見洋】                   

(毎日新聞2001年3月9日徳島版から)


2001年2月24日付 徳島新聞
http://www.topics.or.jp/Old_news/n010224.html#news05

「男性」の訴え棄却 高校再受験不合格取り消し訴訟

 徳島県内の公立高校を卒業した徳島市内の三十代のAさんが「戸籍上は男性だが、女性として高校生活をやり直したい」として昨年、県内の公立高校を再受験したが、高校側が不合格にしたことに対し、校長らに入学不許可処分の取り消しを求めた訴訟の判決が二十三日、徳島地裁であった。村岡泰行裁判長は「不合格処分は校長の裁量権を逸脱していない」として訴えを退けた。しかし、争点の一つだったAさんの身体的事情については言及しなかった。
 提訴当時、学校側は不合格の根拠を明らかにしていなかったが、訴訟の中で<1>Aさんが既に公立高校の普通科を卒業している<2>戸籍上は男性だが、女性としての取り扱いを求めているAさんの身体的事情−を考慮して不合格にしたことを明らかにし、この二点が争点になった。

 村岡裁判長は判決で、校長が裁量権を逸脱していない理由について「学校教育法などに照らせば、一度卒業した者よりも入学したことのない者を優先させて入学させることは必ずしも不合理といえない」との判断を示した。

 訴訟でAさん側は「性的少数派を排除するのは差別行為で、学習権を侵害している。学校教育法や選抜要項に既卒者の再入学を禁止する規定はなく、再入学を許容していると解釈すべきだ」と主張。学校側は「他の生徒や保護者に与える影響を考えると、正常な教育活動が行えなくなるのは明らか。普通科教育を二回受けさせることは教育の機会均等の視点から妥当でない」としていた。

 Aさんは昨年の高校入試に出願したが受理されず、同年二月に願書不受理処分の執行停止を徳島地裁に申し立てた。同地裁は三月、申し立てを認める決定を下し、高校側は願書を受理。Aさんは入試を受けたが、高校側は「総合的に判断した」と不合格にした。

 弁護団の上地大三郎弁護士の話 高校に行きたいという真しな訴えを正面から判断していない判決。納得できない。

 青木武久県教育長の話 主張が認められたと考える。判決が確定したわけではないが、県としては今後とも公平で適正な選抜に努めたい。

 社会評論家で中部大学人文学部長の赤塚行雄さんの話 日本でも性自認の問題で悩み苦しむ人はたくさんいる。判決で踏み込んだ判断を示してくれればよかったが、アメリカと比べ研究が非常に遅れており、逃げざるを得なかったのだろう。


2000年5月2日付 徳島新聞
http://www.sukotan.com/new299.html

高校再受験のAさん  不合格取り消し求め提訴  県など相手に損害賠償も

 十年以上前に徳島県内の公立高校を卒業し、今春、公立高校を再受験したが不合格となった徳島市内のAさん(30代)が、1日までに、不合格になった理由は公立高校を一度卒業しているとしか考えられず、全ての国民に教育を受ける権利を保障している憲法などに違反しているとして、受験校の校長や県などを相手取り、入学不許可処分の取り消しと三百万円の損害賠償を求める訴えを徳島地裁に起こした。

 訴えによると、不合格の理由について受験校の校長らは「総合的に判断した」と具体的には明らかにしていない。しかし、Aさんの入学願書を「公立高校を卒業している」ことを理由に一度は不受理にした経緯などを考え合わせると、不合格の理由も「公立高校を一度卒業している」としか考えられない。こうした行為は、憲法や教育基本法などに違反しており、Aさんは教育を受ける権利を侵害され、精神的苦痛を受けた---としている。

 Aさんは戸籍上は男性だが、医学的症状で精神的、肉体的に女性化が進行したとして「女性で高校生活からやり直したい」と再受験を決意し出願したが、高校側は不受理。Aさんは2月下旬、不受理処分の執行停止を徳島地裁に申し立て、同地裁は3月7日に処分の効力停止を決定。高校側は決定に従い願書を受理、Aさんは高校入試を受けた。

 Aさんの弁護団は「不合格の理由が成績でないことは明らか。来年3月までに裁判所の判断を求め、高校入学を実現させたい」と話している。

 前川俊孝・県教委学校教育課長の話 訴状を見ていないので、現時点ではコメントのしようがない。

 Aさん情報開示求める 入試成績など県教委、非開示

 高校再受験で不合格になったAさんが、県の情報公開条例に基づき不合格理由を知るために情報開示を求めていたことが1日、Aさんの弁護団が行った記者会見で分かった。県は4月28日付で本人に結果を郵送で通知したが、弁護団によると、2000年度の入試成績など知りたかった情報は非公開示だったという。

 弁護団などによると、開示請求したのは3月30日。受験生の学力検査や面接の成績・評価に関する資料など、入学成績に関して県教委などが作成した文書について開示を求めた。

 県教委は、一部は開示としたものの、請求のうち情報公開条例6条1項の非公開事項(個人に関する情報であって、特定の個人が識別され得るもの)に触れる部分については非開示と判断したようだ。

 通常、請求があった場合は15日以内に開示するかどうかの決定をしなければならないが、年度替わりなどの特別な理由があったため、決定するまでの期間を延長していたという。


(徳島新聞・県内週刊抄録アーカイブより)

http://www.topics.or.jp/week/old/200005gatu.html

【2000年5月】 《5月1日(月)》

 不合格取り消し求め提訴

 十年以上前に県内の公立高校を卒業した徳島市内の男性(三十代)が、女性として再入学を希望し今春、公立高校を受験したが不合格になった問題で、この男性は、教育を受ける権利を保証している憲法などに違反しているとして、受験校の校長や県などを相手取り、入学不許可処分の取り消しと三百万円の損害賠償を求める訴えを徳島地裁に起こした。

 


2000年3月18日付 徳島新聞
http://www.topics.or.jp/Old_news/n000318.html#news05 (now dead link)

2度目の高校受験は実らず 弁護団、法的措置も検討

 十七日の県内公立高校入試の合格発表で、十年以上前に県内の公立高校を卒業し、再び公立高校への入学を目指していた徳島市内のAさん(三十代)が不合格になったことが分かった。Aさんの代理人である弁護士が同日午後、明らかにした。高校側は「総合的に判断した」と説明、Aさん側は「合否判定が公正だったかどうか疑わしい」と話している。
 Aさんが受験した高校の校長は、不合格の理由について「合否の理由はこれまでどんな受験生に対しても説明していないし、行政手続法でもその公開は適用外になっている」とし、「強いて言えば、調査書や学力検査、面接の結果などを総合的に判断した結果」と説明。Aさんの性の問題や学力検査の成績についてはいずれも「答えられない」としている。

 Aさんの弁護団(上地大三郎弁護士ら三人)は同日午後四時半から、徳島市内の徳島弁護士会館で記者会見し「一度高校を卒業していることや、体の問題が不利益に考えられたのではないか」と、提訴を含む何らかの法的措置を検討することを明らかにした。二次募集については「学力検査に問題があったのではないので意味がなく、本人も考えていない」とした。

 Aさんは戸籍上は男性だが、医学的症状で精神的、肉体的に女性化が進行したため「女性として高校生活からやり直したい」と再受験を決意。高校はいったんAさんの願書を不受理にした。

 しかし、Aさんは二月下旬、不受理処分の執行停止を徳島地裁に申し立て、同地裁(松本久裁判長)は今月七日、処分の効力停止を決定。高校側はこれを踏まえて願書を受理し、Aさんは九、十の両日、入試を受けた。

 青木武久県教育長の話 合否については校長の決定を尊重したい。

 Aさんのコメント 学力試験、面接とも最高の出来だったと思っている。公平に判断してもらえれば間違いなく合格できると信じていた。結果は納得できない。今後も高校入学を信じ、勉強を続けていく。

【写真説明】 徳島市内のAさんが公立高校入試で不合格となり、会見する弁護団=徳島市徳島本町2の徳島弁護士会館

 


(徳島新聞・県内週刊抄録アーカイブより)

http://www.topics.or.jp/week/old/200003gatu.html

【2000年3月】《17日(金)》 

 高校再受験、吉報届かず

 十年以上前に県内の公立高校を男性として卒業したが「女性として人生をやり直したい」と、再び公立高校を受験した徳島市内のAさん(三十代)が不合格になったことが分かった。Aさんの代理人弁護士が明らかにした。高校側は「総合的に判断した」と説明、Aさん側は「合否判定が公正だったかどうか疑わしい」と話している。


2000年3月17日付 朝日新聞(アサヒ・コム)
http://www.asahi.com/0317/news/national17023.html (now dead link)

[社会]
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「女性として高校生活を」 再受験の30代男性不合格に
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 徳島県の県立高校普通科を卒業した徳島市の30代の男性が、「女性として高校生活をやり直したい」として今月上旬、同県の公立高校普通科を受験したが、その合否通知が17日あり、男性の代理人の弁護士によると、男性は不合格だった。20代後半から体形の女性化が進み、現在では女性名で生活しているというこの男性は弁護士を通じ、「合格を信じていたのに、納得できない」とコメントし、今後も高校受験をめざす意思を明らかにした。代理人は、県教委に対し不合格の理由開示を求めていく方針。

 代理人の話などによると、男性は身体的に女性の特徴があり、高校に入り直して女性としての人格を形成したいと希望。2月中旬に高校受験の願書を提出したが、高校側が「高校の既卒者を受け入れると、中学新卒者が教育を受ける権利を奪う可能性が大きい」などとして受理しなかった。

 男性は不受理処分の執行停止を徳島地裁に申し立てて認められ、県教委は3月9、10の両日にあった入試の受験を許可していた。

 合否の判断について、県教委の青木武久教育長は「学校側の決定を尊重したい」とコメント。判定にあたった学校長は「総合的に判断した結果」としている

 男性は代理人を通じて、「公平に判断されれば合格できると信じていた。結果に納得はできないが、今後も高校に入学できるよう勉強を続けていきたい」とコメントした。

(21:04)


2000年3月9日付 徳島新聞
http://www.topics.or.jp/Old_news/n000309.html#news01 (now dead link)

8千人“試練の春”に挑む 県内公立高入試スタート

 徳島県内公立高校の入試が九日午前九時五分から、四十校七分校の四十七試験会場で一斉に始まり、受験生は国語(作文を含む)を皮切りに数学、社会、理科、英語(ヒアリングを含む)の順に問題に挑んだ。全日制(三十九校三分校)は、出願者八千八十三人のうち八千四十六人(男子三千八百八十八人、女子四千百五十八人)が受験した。平均競争率は一・〇三二倍で前年(一・〇二一倍)を上回った。

 県教委によると、全日制出願者のうち欠席者は三十七人。このため、定員七千七百九十七人(推薦合格者九百十三人を除く)に対し、二百四十九人の定員超過となった。

 欠席者のうち、私立高校進学などによる辞退者は三十三人で、病気などが四人。病気などの欠席者は十三日の追試験を受けることができ、この日午前の時点の受験予定者は四人。

 徳島市内の総選校(定員学区内千九百三十六人、学区外百五十七人)は欠席者が計五人で、二十人オーバーの二千百十三人(学区内千九百六十人、学区内百五十三人)が受験。徳島市立理数科(定員三十六人)は四十五人が受けた。

 定時制(募集目標二百六十人)は十三人が欠席し、二百四十六人(男子百四十一人、女子百五人)が受験した。平均競争率は〇・九四六倍(前年一・〇三五倍)。

 十日は受験生全員を対象に個人面接を実施。第一次選考は、調査書、学力試験とも募集定員の上位八〇%以内にいる者が対象で、それ以外の受験生は第二次選考となり、プラス面を評価する方式で合否判定資料とされる。

 合格発表は十七日。受験者全員に郵送で合否通知するため、十六日に投かん、十七日にすべて到着する予定。到着が遅れた場合は、十八日の午前中に本人が受験校に問い合わせできる。

 この日、県教委が同一学科の再受験を認め、二度目の公立高校入学を目指すことになった徳島市内のAさんも受験。前日の高校側の決定通り、他の受験生とは別の部屋で試験に取り組んだ。受験会場については「女性扱い」を希望するAさん側と、あくまで「男性扱い」とする高校側との主張が折り合わず最終的にAさんが別室での受験を了承した。

【写真説明】 問題用紙が配布され、緊張感の高まる中、試験開始を待つ受験生たち=午前9時ごろ、徳島市北田宮1の城ノ内高校


2000年3月9日付 朝日新聞(朝刊)・徳島版
http://www.sukotan.com/new256.html

県立高校既卒「男性」の再受験
戸惑い隠せぬ県教委

 「“女性”として高校生活からやり直したい」。県立高校普通科をすでに卒業している徳島市内の男性が提出した公立高校普通科入試の願書を受理しなかった高校側の処分を徳島地裁(松本久裁判長)が執行停止にしたことで、自分の「性」に違和感を持つこの男性に、9日から始まる入試の受験機会が与えられた。地裁決定を重く見た高校側は試験前日の8日付けで願書を受け付け、受験票などを手配。県教委は男性が提訴している本訴(不受理処分の取り消し訴訟)で争わない方針だが、県の公立高校入試要項などで想定していなかった事態に戸惑いを隠せないでいる。

 地裁が、高校側の処分の執行停止を決定した理由の1つは、県公立高校生徒募集選抜要項が出願資格を「中学校卒業者(見込み者含む)」などと規定しているだけで、既卒者の再受験にふれていないことだ。

 この点について、県教委高校教育課の松村通治課長は「要項は既卒者のケースをそもそも想定していない」と説明。「普通科の卒業生が工業科などで専門知識を学びたいというのならともかく、再び同じ普通科というのでは……」と首をかしげた。

 こうした考え方を支えているのは、すでに高校を卒業した人が同一学科を再び受験し、その人が合格する代わりに不合格になる人が出るのなら、初めて高校受験をする人の教育の機会を奪いかねない、という発想だ。

 県教委は地裁決定が出たこの男性については、特例措置として受験することを認めたが、今後、ほかの既卒者から同様の希望があった場合には、教育を受ける「機会均等」を理由に受験しないよう説得する意向だ。

 一方、この男性が再受験の出願に踏み切ったのは、男性という戸籍上の性よりも、20代から顕著になった身体的、精神的変化を重大に受け止め、「女性」として高校生活からやり直したかったからだという。

 しかし、県教委のある職員は男性の判断について、「女性として生きていくのは学校でなくても実社会で実現できるのではないか」と指摘。一般市民の中にも、こうした問題が学校内に持ち込まれることに抵抗を示す人が少なくない。

 県教委は入試の手続き上、この男性を戸籍にしたがって取り扱うという。しかし、仮に合格し、本人が女性として高校生活を送ることを希望した場合の対応については、「まだそこまではとても考えられない」としている。

 男性の代理人を務める上地大三郎弁護士はこの日午前、徳島市徳島本町の事務所で記者会見。地裁決定を「教育の機会均等の原則に立った当然の判断だ」と評価した。県教委側が願書不受理の理由として「ほかの受験生が入学する機会を奪うことになる」としていたことには、「それを主張するなら、高校入試制度全体を見直さなければならなくなる」と指摘。「高校で学び直す意欲のある人に、教育現場は門戸を開くべきだ」と話した。

 上地弁護士の話や申立書によると、男性は1987年に県立高校を卒業したが、20代後半から体形が女性化。ふだんの生活も女性の名前で通しており、98年秋と今年初めには、医療機関で「性別不分明という病気で肉体的に女性化しており、MRI(核磁気共鳴映像法)検査結果では脳も女性型」と診断を受けたという。

 このため、男性は2年ほど前から「女性として高校生活をやり直したい」と強く願うように。98年には県内外の私立高校に受験できるかどうかを問い合わせたが、いずれからも難色を示された。県教委には昨年4月に確認。「公立高校なら受験できる」との返事だったため、受験勉強を始めたが、今年2月になって「受験できない」と言われたという。

 受験が認められて、この男性は「女性として高校から人生をやり直したかったので、受験が認められてうれしい。合格を目指してがんばりたい」と話しているという。
 


2000年3月8日付 徳島新聞
http://www.topics.or.jp/Old_news/n000308.html#news05 (now dead link)

高卒男性の再度受験認める 県教委、地裁の決定受け

 十年以上前に県内の高校を卒業した徳島市内のAさんが、今春の県立高校入試に願書を出しながら高校側が受理しなかったことに対し、徳島地裁(松本久裁判長)は七日、Aさんが二月下旬に申し立てていた不受理処分の執行停止を認め、その効力停止の決定を下した。三十代のAさんは戸籍上は男性だが、以前から男性としての自分に違和感を抱いており「女性として高校生活から人生をやり直したい」と高校出願を決断した。高校側はこの日の決定を受け、受験を認める方針を決定。Aさんは「受験できるようになり本当にうれしい」と話している。

 学校教育法や県公立高等学校生徒募集選抜要項は、高校受験や入学資格について「中学校卒業者」と定めているだけで、高校卒業者の受験拒否は規定していない。この日の決定で松本裁判長は「Aさんは中学校を卒業しており、出願資格を持っているのは明らかだ。(この出願資格以外の理由で)高校側に願書を受理するか否かの裁量の余地はなく、受理すべきだ」とした。

 県教委は「高校卒業者が再度入学することで、他の受験生(中学生)の入学の機会を奪うことになるという、教育の機会均等の見地から認められない」としていた。しかし、地裁決定を受けて協議し、この日午後「受験を認める」と決め、弁護士を通じてAさんに通知した。

 申立書などによると、Aさんは男性として県内の高校を卒業。しかし、二十代半ばごろに自分が両性具有者であることに気付き、二十代後半には体形変化などの女性化が進行、身体的な発育状態や精神年齢は高校生ぐらいの段階だという。一昨年秋と今年初め、大学病院で「肉体的には女性の型を示し、日常生活上も女性。MRI検査から脳も女性型で、生物学的に女性に近い可能性がある」との診断を受けている。

 「男性」に違和感を持っていたAさんは、約二年前から「肉体的にも精神的にも普通の自分になれる高校生から、女性としてやり直したい」との希望を抱くようになった。昨年四月、徳島県教委に相談に出向き、同時に高校受験へ向けた勉強を始めた。ところが今年二月初め、確認のため県教委を訪れると「受験はできない」と言われ、二月中旬に出した願書も送り返されてきたという。

 Aさんは二月下旬、不受理処分の取り消しを求めて徳島地裁に提訴、併せて不受理処分の執行停止を申し立てていた。

 県教委によると、県内で高校を卒業した人が再び高校を受験したり入学したりしたケースはない。文部省高等学校課は「同様のケースを知らないし、司法の場に持ち込まれたことがあるかどうかも分からない」と言っており、全国的にも異例。今回の決定は教育の在り方に一石を投じそうだ。

 Aさんの話 女性として生活することが自然で、どうしても高校生から人生をやり直したい。周りに理解されないつらい経験も多いが、今は友達も女子の中高生がほとんど。気を引き締めて受験に臨みたい。

 青木武久県教育長の話 私どもの主張が認められず誠に残念だが、地裁の決定に従いたい。


(徳島新聞・県内週刊抄録アーカイブより)

http://www.topics.or.jp/week/old/200003gatu.html

【2000年3月】 《7日(火)》 
 
 卒業生の再受験認める

 県内の高校を男性として卒業した徳島市内のAさんが、今春の県立高校入試に「女性として人生をやり直したい」と願書を出したが高校側が受理しなかったことに対し、徳島地裁の松本久裁判長は、Aさんが申し立てていた不受理処分の執行停止を認める決定を下した。高校側は受験を認め、Aさんは別室受験した。

 


(The Japan Times, March 9, 2000)
Court lifts ban on transsexual going back to school

TOKUSHIMA (Kyodo) The Tokushima District Court has overturned a decision by the prefectural education board to bar a transsexual man in his 30s from re-enrolling in high school, court officials said Wednesday.

Presiding Judge Hisashi Matsumoto said in the ruling, "It is a fact that the man has already graduated from junior high school and he has the right to file an application for admission to high school."

Takahisa Aoki, head of the education board said, "We deeply regret the court's decision but we have no recourse but to follow it."

The man told the court he transformed himself into a woman "physically and mentally" after graduating from junior high school in 1987.

He also said he has been diagnosed by a hospital as being "very close to being a woman biologically."

The educational board had refused to accept his application to take entrance exams to local high schools on the grounds that "other students would be deprived of admission opportunities if we readmit a high school graduate."

The man said after the ruling, "I want to start my life over as a female high school student."


(Reuters, March 8, 2000)
Transsexual Gets Second Shot at School

Updated 9:36 AM ET March 8, 2000

TOKYO (Reuters) - A male-turned-female transsexual will get a second shot at high school after a Japanese district court Wednesday overturned an education board decision to bar the 30-year-old graduate from re-enrolling as a woman.

The woman told the court she had transformed herself into a female "physically and mentally" after graduating from high school in 1987 and had been diagnosed by a hospital as "very close to being a woman biologically," Kyodo news agency said.

The education board in Tokushima prefecture, southern Japan, had rejected the transsexual's application on the grounds that she had graduated once already and readmitting her would deprive other students of a chance to attend the school, Kyodo said.

"I want to start my life over as a female high school student," the transsexual was quoted as saying after the ruling was handed down.


Copyright 2000-2001, Tokushima Shimbun, Asahi Shimbun, Mainichi Shimbun, Japan Times and Reuters

 


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