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東京都品川区

updated 2004/04/24


印鑑登録の性別記載を削除 (公明新聞 2004/04/22)

 東京都品川区では、1日から、性別記載欄を削除した印鑑登録申請書の受け付けを開始した。

 これは、印鑑登録原票の性別記載を規定した条項を削除する「品川区印鑑条例の一部を改正する条例」が施行されたことに伴い、関係書類が変更されたもの。印鑑登録証明書の交付を受ける場合も、これまでは申請書に性別を選択する欄があったが、不要になった。区では、行政文書や申請書など78件についても、準備が整ったものから順次、性別表記を削除していく。

 区議会公明党の嶋邦子議員は、昨年6月の定例会一般質問で、「人権保護や男女共同参画社会推進などの立場から、行政文書における男女の性別記載欄を可能な限り省略してはどうか」と提案し、推進してきた。

 品川区在住で「性同一性障害をかかえる人々が、普通にくらせる社会をめざす会」代表の山本蘭さんは、「公明党の議員の皆さんに尽力していただき、行政書類への性別記入欄の削除が各自治体で進んでいます」と喜びを語っていた。

平成15年_第2回定例会(第1日目) 本文 (2003/06/26)

(前略)

◯議長(築舘武雄君) 以上で、○○○君の質問を終わります。
 次に、嶋邦子君。
                   〔嶋邦子君登壇〕


◯嶋邦子君 私は区議会公明党を代表して、通告順に従い一般質問を行います。

(中略)

 次に、性同一性障害の問題についてお伺いいたします。

 性同一性障害とは、心の性と体の性が一致しない病気と言われており、生まれながら自分の性に強い違和感を持ち、心と体の性が一致しないために、私生活においても社会生活においても大きな悩みを抱えて、その解決を求めております。別の性になりたいと悩む性同一性障害は、生物学上の性と別の性に自分が属していると認識する疾病で、全国で1万人以上いると言われております。1997年には日本精神神経学会が診断、治療のガイドラインを示し、1998年には埼玉医科大で初めて正当な医療行為として性別適合手術(性転換)が実施され、その後手術は21例が報告されています。

 性同一性障害は、戸籍と外見の性別が違うことから、誤解や無理解などにより、社会生活上様々な差別を受けているのが現状であります。関係者からは、医療面でも専門医は限られ、健康保険証を見せるのが嫌で診察も受けにくく、また、社会生活の上で身分照会を求められる際にトラブルになる場合が多く、家も借りることが難しいし、就職なども含め日常的な普通の生活ができない環境にあると聞いております。

 公明党は、性同一性障害に関する問題を人権尊重の立場から、昨年12月に小委員会を法務部会に設け、ことし2月、戸籍法改正を初め公文書から記載が不必要なものについては性別を削除する立法措置を講ずるよう政府に申し入れるなど、積極的に取り組んでまいりました。去る6月11日に与党性同一性障害に関するプロジェクトチームは、与党がまとめた性同一性障害者の戸籍の性別変更をめざす特例法案について協議し、今後、野党側にも賛同を呼びかけ、議員立法で今国会に提出し、成立をめざす方針とのことであります。

 このような国の動きと並行して、最近では幾つかの自治体において、交付する印鑑登録証明書の申請書をはじめ、可能な限り行政文書から性別記載を廃止する方向になってきております。昨年12月の小金井市議会において、我が党の女性議員が性同一性障害について一般質問をし、この問題で悩む市民への配慮として、行政文書や印鑑証明で性別記載をやめるよう提案し、小金井市はその方向で検討、実施することになったそうであります。また、自らの性同一性障害を公表して、今年4月に世田谷区議会に初当選された方が、去る6月12日に行われた定例会の一般質問で、公的書類の不要な性別欄の削除について質問した際に、区側は「提案の趣旨に沿って可能な限り不要な性別欄を削除する観点から見直しを進める」と答弁されたと伺っております。

 そこで、質問の第1点目は、性同一性障害について、区はどのように認識し理解されているのか、ご所見をお聞かせください。

 2点目は、品川区で現在発行している行政文書に男女別の記載欄があるのは何件くらいあるのか、お知らせください。

 行政文書として男女の記載の削除が可能なものについては削除する方向で検討してはどうかと提案するものであります。

 3点目に、総務省では「印鑑証明書の男女別記載は自治体の判断でできる」と規定していますが、さきに述べたように、幾つかの自治体で独自の判断で印鑑証明での性別記載をやめる動きがあります。そこで、本区においても、人権保護、男女共同参画社会推進などの立場から、男女の性別記載を可能な限り省略されるよう提案いたします。

 4点目に、性同一性障害やホモセクシュアルなどセクシュアル・マイノリティーを含む性教育の充実についてであります。

 時代とともに性意識は変化しつつあります。若い世代も、このセクシュアル・マイノリティーの問題に関心を持ち、理解を得られつつあります。こうした状況から、性同一性障害の問題を学校教育の場でも、性教育、人権問題として真剣に取り組んでいく必要があります。教育委員会としてのご見解をお伺いいたします。

(中略)

 以上をもちまして私の一般質問を終わります。5項目それぞれ前向きなご答弁をよろしくお願いいたします。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

(中略)  

                〔教育次長古川良則君登壇〕


◯教育次長(古川良則君) 私からは、教育に関するご質問のうち、初めに、すべての人にやさしい学校施設のバリアフリー化についてのお尋ねにお答えいたします。

(中略)

 次に、性同一性障害の問題についてのご質問のうち、4点目のセクシュアル・マイノリティーを含む性教育の充実についてお答え申し上げます。

 学校における性教育は、人格の完成をめざし、人間の生き方、あり方を学ぶ教育であり、保健学習を中心に学校の教育活動全体を通して行われております。

 ご質問の性同一性障害やホモセクシュアルに関しても、人間のあり方にかかわる問題であることから、「人間の性についての認識は多様であるが、すべての人が人間として尊重されなければならない」という人権尊重の精神を機軸として取り上げるべき現代的課題であると考えております。学校では、児童生徒に対し、自分の性に違和感を持つ人がいるという認識を持たせることや、そのような人々への正しい理解を深めることなどを必要に応じて指導しております。教育委員会といたしましては、多様化する性の問題に対して適切な教育活動が行われるように、最新の情報を提供するなどして性教育の充実を図ってまいりますので、よろしく願い申し上げます。

(中略)

                〔総務部長本間敏明君登壇〕


◯総務部長(本間敏明君) 私からは、性同一性障害の問題についてのご質問にお答え申し上げます。

 初めに、性同一性障害に関する認識についてでございますが、性同一性障害とは、心と体の性が一致せず、体の性が間違っていると確信している状態のことと言われております。しかし、この問題が社会的に認知され始めたのが最近のことであるため、誤解や偏見などにより、悩みを抱えている人がいることも事実であります。

 そこで、区は、区民一人ひとりが性別や外見で判断されることなく、お互いに人間として認め合うことが重要であるとの視点に立って、既に人権啓発パンフレット等においてこの問題を取り上げ、正しく理解をしていただけるよう努めてまいりました。今後とも、様々な機会をとらえ、性同一性障害についての理解が進むよう、さらに啓発に取り組んでまいります。

 次に、区が発行する性別記載欄がある行政文書は、現在、約40件ありますが、今後、印鑑登録証明書を含めて性別記載の必要性の有無を精査した上で、不要なものは削除する方向で検討してまいります。

(中略)

◯嶋邦子君 自席から発言させていただきます。

 それぞれ前向きなご答弁、ありがとうございます。1つだけ性同一性問題について再度。

 品川の窓口で発行されている文書は約224、その中の42件が性別記載欄があるということでご報告を受けております。そういう中で本当に不必要な嫌な思いをしたり、また、社会参加の妨げとなったりしないように配慮をぜひしていただきたいと思っています。この6月5日の日に千葉県の市川市が議決をされて、性別の記載のある欄が326あったということがございます、そのうち140の書類から記載を削除していくということで、即8月1日から順次実施をしていくというご報告を伺っております。ぜひ品川区においても性同一性障害を抱える人々にとって普通に暮らせる社会環境の整備をしていただき、品川区においてもぜひ早急に実施をしていただきたいと思っております。

 要望させていただき、終わります。ありがとうございました。


◯議長(築舘武雄君) 以上で、嶋邦子君の質問を終わります。

(後略)

人権啓発冊子
「ともに生きる こころ・なかま・いのち」
文化・教育情報
人権尊重・男女共同参画
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品川区では、さまざまな人権問題をとりあげた人権啓発冊子「ともに生きる こころ・なかま・いのち〜人権尊重の社会をめざして」を発行しました。このたびホームページ上でもご覧いただけるようにいたしました。これを読んで人権問題を考えるきっかけとしていただければ幸いです。

人権尊重の社会をめざして

品川区は、都内で唯一「人権尊重都市宣言」を制定し、「平和で心ゆたかな人間尊重の社会の実現」をめざしています。
しかし、私たちのまわりには、いまだに差別意識や偏見が残り、同和問題をはじめ、さまざまな人権問題が存在しています。また、高齢化、情報化、国際化などの地域社会の変化に伴い、新たな人権問題も起きています。
わが国の憲法は、基本的人権の尊重を基本原理とし、すべての国民に法の下の平等を保障し、社会的身分・門地・人種・信条または性別による差別を禁止しています。
真に人間尊重の社会をつくるためには、私たち一人ひとりが、この憲法を守り、人権感覚を身につけていかなければなりません。そのためには、人権問題を正しく理解し、自分のこととして考えることが大切です。
品川区は、「人権尊重思想の普及啓発と教育を推進すること」を誓いました。これからも区民の皆さんとともに、差別の解消に向けて努力してまいります。

2001年11月    品川区長 高橋久二
「ともに生きる こころ・なかま・いのち」表紙


ジェンダーという言葉を知ってますか?

“女らしい”といえば、「従順」「やさしい」「慎ましい」「おとなしい」人。“男らしい”といえば、「頼もしい」「凛々しい」「積極的」「逞しい」人を連想します。でも、誰がそんなふうに決めたんでしょうか。
“女だから”こうしなければならない、“男だから”こうしなければならない、という制約なんかないほうがいいと思いませんか。
誰しも“女に生まれてソンした”とか“男に生まれてソンした”なんて、思いたくないものです。
でも、“女らしく”や“男らしく”にこだわらずに生きていくのも、結構ムズカシイものです。なぜなら、小さいときから、「女らしくしなさい」とか「男なんだからしっかりしろ」などと言われて育ってきているので、無意識に、らしさにとらわれてしまうからです。
このように、今までの世の中のしくみや習慣によってつくられてきた性の違いをジェンダーといいます。

★ジェンダーが生み出す性差別

ジェンダーは男女双方の生き方を制限するだけではなく性差別のもとになっているのです。
“女らしく”するということは、慎ましくてでしゃばらないことであり、“男らしく”するということは、人より一歩前に出て、頼りがいのあるところを見せることになり、「男が主で女は従」ということになります。「男は仕事、女は家事・育児」という性別役割分業もここから派生してきたものです。
でも、自分の人生は自分で切り開きたい、自分の可能性は最大限伸ばしたい、そう思うことに男女の区別はないはずです。そういう目で現実の社会を見てみると、家庭、地域、学校、職場などあらゆるところで、ジェンダーが生み出す性差別に気づきます。

 家庭では・・・働きながら家事・育児におわれる女性
 地域では・・・地域におけるボランティア活動などの担い手はほとんどが女性
 学校では・・・性別でのグループ分け、男女別の出席名簿
 職場では・・・賃金、雇用条件の男女格差

女性も男性も性にとらわれることなく、一人ひとりの能力と個性が発揮できる社会(男女共同参画社会)の実現が望まれます。

★性は多様なもの

最近、「性同一性障害」という言葉を耳にするようになりました。また、「同性愛者」という言葉もあります。これらの言葉は、女性と生まれてきても男性として生きることにした人やその逆の人、自分を男性とも女性とも決めかねている人、自分の性を受け入れることはできても、同性にしか関心を持てない人達をさしていう言葉です。
しかし、このような人々が“自分らしく生きよう”とすると、異常視され、差別的な扱いを受けることがあります。
皆が皆、“性は多様であっていい”と思うようになれば、誰も、差別はしなくなるのに・・・。

★性を超えて

性にとらわれずに、“自分らしく”生きる、ジェンダー・フリーな生き方をしてみませんか。
私たち、一人ひとりが、“女として”“男として”ではなく、“人間として”生きること。



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